阪南~和歌山西部の探索(10月21日):その(2)
和歌山でのターゲットはズバリ、サツマシジミです。サツマを確実に狙うには三重県~和歌山県南岸部が最適。しかし、敢えてより北方に位置する産地探索をしてみました。この日は、前日よりも風が弱まることを期待して遠征日を日曜に選択したのですが、11時頃から強風が時折吹くようになって当てが外れました。狙っていた小高い山の山腹に美味しそうなセイタカアワダチソウの大群落があったので、暫し探索。しかし、飛んでいるのはチャバネセセリのみでガッカリ。林道を進むと見晴らしのよい尾根筋に出ました。下車して調査すると、なんとセンダングサにブルーのシジミが数頭戯れています!眼を吊り上げて接近してみると、残念ながらサツマではなく、ヤクルリでした。しかしこの時間帯、彼らは樹上でテリ張りの真っ最中のはず。どうやら、風に吹き上げられて稜線上に集まってきた集団のようです。♂に混じって♀もいたので、吸蜜シーンを撮影。
D70, ISO=200, F6.3-1/640、-0.3EV、撮影時刻:11時29分
吹き上げる強風で吸蜜個体の向きがクルクル変わり、証拠写真程度の出来でした(^^;;
お次は未だきちんと撮影したことのない、♂吸蜜シーン。これも狙いが外れて、花弁から花弁に移動途中の情景描写になってしまいました。
D70, ISO=200, F9-1/640、-1.0EV、撮影時刻:11時30分
でもチラリと覗くヤクルリブルーは何時見ても惚れ惚れします。また、吸蜜の途中では、思いがけない時間帯での♂開翅も撮影できました。
D70, ISO=200, F9-1/800、-1.0EV、撮影時刻:11時33分
この後、ヤマモモ新芽への♀産卵シーンを目撃するものの、撮影には失敗。ところで、熱帯アジアの樹冠に潜む珍品シジミの採集法に「稜線上吹き上げポイントでの待機作戦」があることを思い出しました。将にここは「吹き上げポイント」なのでしょう。
少し日影の林道脇では、フワフワ飛ぶアサギマダラ♀を発見。アザミでの吸蜜シーンです。
D70, ISO=200, F8-1/400、-0.3EV、撮影時刻:11時50分
お次は吸蜜途中での開翅シーン。
D70, ISO=200, F8-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時51分
個人的には、夏より秋口に観察するアサギマダラはなんとなく風情があって好きです。近くで三角缶を持たれていない初老のネットマンに出会いました。御挨拶して聞いてみると、アサギマダラのマーキング調査に来られているとのこと。真面目な調査活動をされている方に出会うとホッとします。このポイントは本州中部から南方への渡りの途中に立ち寄る彼らの中継基地のような役割を果たしているとのこと。集団のピークはもう過ぎて、この日マーキングしたのは10頭程度に留まった様子。↑で小生が撮影した♀もそろそろ、遥か南方へ旅立つのでしょう。
さて、目的のサツマは結局坊主でした。風除けとなる方角の林道沿いでも発見できません。代わりに弱々しく舞っていたのはモンキチョウ♀。
D70, ISO=640, F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:12時23分
背景にナナカマド?の赤い葉も写りこみ、季節感タップリの飛翔シーンになりました。陽だまりの林道脇にどきつい色合いの実を発見。
GX100@5.1mm, ISO=80, F9.1-1/143、-0.7EV、撮影時刻:12時19分
帰宅してネットで調べたらクサギの実でした。晩夏にアゲハチョウを集める花弁からは想像もできない造形美ですね。サツマは空振りに終わりましたが、秋の一日、これまでのストレスを存分に解放することができました。サツマについては、より確実なポイントで再度チャレンジ予定です。
D70, ISO=200, F6.3-1/640、-0.3EV、撮影時刻:11時29分
吹き上げる強風で吸蜜個体の向きがクルクル変わり、証拠写真程度の出来でした(^^;;
お次は未だきちんと撮影したことのない、♂吸蜜シーン。これも狙いが外れて、花弁から花弁に移動途中の情景描写になってしまいました。
D70, ISO=200, F9-1/640、-1.0EV、撮影時刻:11時30分
でもチラリと覗くヤクルリブルーは何時見ても惚れ惚れします。また、吸蜜の途中では、思いがけない時間帯での♂開翅も撮影できました。
D70, ISO=200, F9-1/800、-1.0EV、撮影時刻:11時33分
この後、ヤマモモ新芽への♀産卵シーンを目撃するものの、撮影には失敗。ところで、熱帯アジアの樹冠に潜む珍品シジミの採集法に「稜線上吹き上げポイントでの待機作戦」があることを思い出しました。将にここは「吹き上げポイント」なのでしょう。
少し日影の林道脇では、フワフワ飛ぶアサギマダラ♀を発見。アザミでの吸蜜シーンです。
D70, ISO=200, F8-1/400、-0.3EV、撮影時刻:11時50分
お次は吸蜜途中での開翅シーン。
D70, ISO=200, F8-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時51分
個人的には、夏より秋口に観察するアサギマダラはなんとなく風情があって好きです。近くで三角缶を持たれていない初老のネットマンに出会いました。御挨拶して聞いてみると、アサギマダラのマーキング調査に来られているとのこと。真面目な調査活動をされている方に出会うとホッとします。このポイントは本州中部から南方への渡りの途中に立ち寄る彼らの中継基地のような役割を果たしているとのこと。集団のピークはもう過ぎて、この日マーキングしたのは10頭程度に留まった様子。↑で小生が撮影した♀もそろそろ、遥か南方へ旅立つのでしょう。
さて、目的のサツマは結局坊主でした。風除けとなる方角の林道沿いでも発見できません。代わりに弱々しく舞っていたのはモンキチョウ♀。
D70, ISO=640, F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:12時23分
背景にナナカマド?の赤い葉も写りこみ、季節感タップリの飛翔シーンになりました。陽だまりの林道脇にどきつい色合いの実を発見。
GX100@5.1mm, ISO=80, F9.1-1/143、-0.7EV、撮影時刻:12時19分
帰宅してネットで調べたらクサギの実でした。晩夏にアゲハチョウを集める花弁からは想像もできない造形美ですね。サツマは空振りに終わりましたが、秋の一日、これまでのストレスを存分に解放することができました。サツマについては、より確実なポイントで再度チャレンジ予定です。
by fanseab
| 2007-10-25 23:51
| 蝶
|
Comments(12)
おお、一番乗りぢゃ! 早起きは三文の得ぢゃ(爆)。
サツマは残念でしたね。北部九州ではこの時期もう見れません。他の蝶に気をとられているうちにいつの間にかいなくなってしまいます。
ヤクルリ、綺麗です。九州でも次第に北上しているようです。
サツマは残念でしたね。北部九州ではこの時期もう見れません。他の蝶に気をとられているうちにいつの間にかいなくなってしまいます。
ヤクルリ、綺麗です。九州でも次第に北上しているようです。
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>眼を吊り上げて接近してみると
フフフ。穏やかそうなfanseabさんのイメージがっ!
でもストレスを存分に解放することができてよかったですね。(笑)
ヤクルリのブルー、本当に綺麗です。
fanseabさんが撮影されたアサギマダラ、私の庭のフジバカマにも来てほしいです。(笑)
フフフ。穏やかそうなfanseabさんのイメージがっ!
でもストレスを存分に解放することができてよかったですね。(笑)
ヤクルリのブルー、本当に綺麗です。
fanseabさんが撮影されたアサギマダラ、私の庭のフジバカマにも来てほしいです。(笑)
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thecla
at 2007-10-26 22:29
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サツマは残念でしたが、ヤクルリのブルーはいい発色ですね。
樹冠に生息する蝶は「稜線吹き上げ」ですか、他にも応用が利きそうな感じもしますね。よく覚えておかなきゃ。
樹冠に生息する蝶は「稜線吹き上げ」ですか、他にも応用が利きそうな感じもしますね。よく覚えておかなきゃ。
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fanseab
at 2007-10-26 23:18
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nomusan、久しぶりの一番乗り有難うございます。寝ボ助の小生には真似ができません(^^) まあ、サツマの遭遇確率は50%と見ていましたので、仕方ありません。移動性の強い種なので、ポイントを微妙にずらした可能性もあります。ヤクルリはこの時期、手近で観察できるのが嬉しいです。
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fanseab
at 2007-10-26 23:22
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空飛ぶhahaさん、そうなんです。会社ではトロンとした目つきのしがないサラリーマンですが、何故かカメラを持つと人格が一変します(爆)
3週間身動きが出来ないと禁断症状が出ますね。
アサギマダラ、マーキングしておけばよかったかな?ひょっとするとお庭に登場するかもです。
3週間身動きが出来ないと禁断症状が出ますね。
アサギマダラ、マーキングしておけばよかったかな?ひょっとするとお庭に登場するかもです。
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fanseab
at 2007-10-26 23:28
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theclaさん、兵庫県からの遠征だと、サツマポイントはヤクルリよりちょっと遠くなるので、近場で観察可能なポイントを探索しております。夏場は山間部、秋季に里に降りたり、移動性が強いとされているので、ポイント探索も水平・垂直双方に範囲を広げなければならず苦労するようです。吹き上げ個体の撮影は小生、今回が初めてでした。北アルプスの稜線でフジミドリが取れるのも同じ現象ですね。
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cactuss at 2007-10-27 08:47
ヤクルリの雄のブルーはいい色していますね。
こちらにはいないので、来年の秋にでも撮影に行きたいなと思っています。
サツマも室戸岬で1回、フイルムカメラの頃に撮影しただけなので、デジカメでもう一度、撮影したいと思っています。
こちらにはいないので、来年の秋にでも撮影に行きたいなと思っています。
サツマも室戸岬で1回、フイルムカメラの頃に撮影しただけなので、デジカメでもう一度、撮影したいと思っています。
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kenken
at 2007-10-27 11:45
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ヤクルリは、定点観察も含め、お手のものですね。
サツマはこちらからですと、やはりちょっと遠いので、気合を入れて行かねばなりません。再チャレンジ・・・まだ暖かいのでいけるのでは?昨年はいたのに、今年はいないとか、移動性で考えさせられる蝶でもあります。開翅しない蝶の代表格かと思い込んでいましたが、そうではありませんでした。
サツマはこちらからですと、やはりちょっと遠いので、気合を入れて行かねばなりません。再チャレンジ・・・まだ暖かいのでいけるのでは?昨年はいたのに、今年はいないとか、移動性で考えさせられる蝶でもあります。開翅しない蝶の代表格かと思い込んでいましたが、そうではありませんでした。
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fanseab
at 2007-10-27 13:34
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cactussさん、とびきり濃いヤクルリのブルーは独特な味があります。
関東で観察できる蝶が少なくなる秋口はこのシジミの狙い目でもありますね。そう、室戸岬ならサツマ撮影のベストポイントかもしれません。ちょっと遠いので、なかなか四国遠征は実現できていません。
関東で観察できる蝶が少なくなる秋口はこのシジミの狙い目でもありますね。そう、室戸岬ならサツマ撮影のベストポイントかもしれません。ちょっと遠いので、なかなか四国遠征は実現できていません。
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fanseab
at 2007-10-27 13:37
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kenkenさん、サツマ目撃情報を元に訪ねましたが、もぬけの殻でした。何とか近場で・・・の目論見は甘かったようです。貴殿がアップされた♀開翅シーンは凄かったですね。♂でもあんな開翅を撮りたいなぁ!
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banyan10 at 2007-10-27 16:15
久しぶりの更新で見逃していました。(^^;
この時期にヤクルリ、サツマと青い蝶を楽しめるのは西日本ならではで羨ましいです。こちらは紫の季節です。
サツマは残念でしたが、ヤクルリ綺麗ですね。暑い沖縄でしか見ていないので、開翅は撮影できていません。
この時期にヤクルリ、サツマと青い蝶を楽しめるのは西日本ならではで羨ましいです。こちらは紫の季節です。
サツマは残念でしたが、ヤクルリ綺麗ですね。暑い沖縄でしか見ていないので、開翅は撮影できていません。
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fanseab
at 2007-10-27 21:42
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BANYANさん、ちょっと更新できませんでした。その分、快晴の一日を楽しみました。紫兄弟も意外と綺麗な写真写せていないので、この冬は何とかしたいと思っています。サツマは↑コメントに書いた通り、大阪・兵庫からだと、結構アプローチに時間がかかるので、それなりに大変です。