再びクロシジミ(7/15)
台風4号に戦々恐々としていた日曜日。今朝起きてみるとあらまあ! 晴間が覗いています。どうせ大雨だから昨日の遠征疲れを癒そう・・・としていたプランが狂いました(^^;;
大慌てで機材をまとめて速攻で朝6時に出撃です。今日は三重県北部~滋賀県南部を下見がてらウロウロと探索。台風はまだ抜けきっていないため、山間部は霧や小雨状態。至る所で大きな木の枝が道路を塞ぎ、国道も落石で通行止め等、台風の被害は深刻です。それでも来シーズンに備え、「美味しそうな好ポイント」が数箇所見つかり、収穫がありました。
昼前に昨日訪れた滋賀県南部のクロシジミポイントへ到着。昨日は雨中の撮影で中途半端に終わったのでデジ一眼撮影を目論見ました。どんよりと曇って雲の流れも速く、物凄い蒸し暑さ。クロシジミの活動には最適のようですが、姿が見えません。ようやく♂と思われる小ぶりの個体を発見。脚立によじ登り、確認するとどうやら♀。
GX100@5.1mm, ISO=100, F4.1-1/143、-0.3EV、撮影時刻:11時30分
続いて90mmマクロで一枚。
D70, ISO=500, F5.6-1/640、-0.7EV、撮影時刻:11時33分
広角、90mmマクロ共に脚立の最上段に登り、左手で小枝を手繰り寄せ、右手でシャッターボタンを押す曲芸撮影ですけど、意外と上手く写ってくれました(^^)
♂の開翅シーンを期待すれども、♂は出現してくれません。そのうち、大柄な♀が低い潅木にまとわりつくように飛び、脚立不要の高さに止まってくれました。
D70, ISO=500, F5-1/1000、-0.3EV、撮影時刻:11時46分
この個体の裏面を冒頭にご紹介した個体と比較してください。かなり白化が進んでいることがわかります。おまけに黒班が発達して極めてメリハリの効いたデザインになっています。普段はあまり意識しない、このシジミ外縁部の楔模様も極めて綺麗です。
ややあって、開翅してくれました!表翅にも黒班が浮き出ており、白斑点も出現しています。これまで小生が出会った♀で一番の別嬪さんに敬意を表して、少し大きめの画像を貼ります。
D70, ISO=500, F5-1/500、撮影時刻:11時47分
開翅中は、カメラに敏感で、少し位置を移動するとすぐに翅を閉じます。この個体を追いかけているうち別の個体に出会ったので、縦位置広角でバックの雑木林を入れて撮ってみました。これも脚立に登っての撮影です。
GX100@5.1mm, ISO=100, F4.1-1/153、-0.3EV、撮影時刻:12時00分
この個体の裏面斑紋は↑でアップした2個体とはまた微妙に変化していることがわかります。クロシジミの裏面斑紋のバリエーションを追ってみるのも面白いかもしれません。
結局♂には出会えなかったものの、♀の綺麗な開翅シーンをゲットできて、今日も満足すべき遠征になりました。
[7/16追記]
兵庫県南部において、昨日はアブラゼミ、そして本日、クマゼミの初鳴きを観測しました。台風4号が過ぎて真夏モードに突入したようです。
大慌てで機材をまとめて速攻で朝6時に出撃です。今日は三重県北部~滋賀県南部を下見がてらウロウロと探索。台風はまだ抜けきっていないため、山間部は霧や小雨状態。至る所で大きな木の枝が道路を塞ぎ、国道も落石で通行止め等、台風の被害は深刻です。それでも来シーズンに備え、「美味しそうな好ポイント」が数箇所見つかり、収穫がありました。
昼前に昨日訪れた滋賀県南部のクロシジミポイントへ到着。昨日は雨中の撮影で中途半端に終わったのでデジ一眼撮影を目論見ました。どんよりと曇って雲の流れも速く、物凄い蒸し暑さ。クロシジミの活動には最適のようですが、姿が見えません。ようやく♂と思われる小ぶりの個体を発見。脚立によじ登り、確認するとどうやら♀。
GX100@5.1mm, ISO=100, F4.1-1/143、-0.3EV、撮影時刻:11時30分
続いて90mmマクロで一枚。
D70, ISO=500, F5.6-1/640、-0.7EV、撮影時刻:11時33分
広角、90mmマクロ共に脚立の最上段に登り、左手で小枝を手繰り寄せ、右手でシャッターボタンを押す曲芸撮影ですけど、意外と上手く写ってくれました(^^)
♂の開翅シーンを期待すれども、♂は出現してくれません。そのうち、大柄な♀が低い潅木にまとわりつくように飛び、脚立不要の高さに止まってくれました。
D70, ISO=500, F5-1/1000、-0.3EV、撮影時刻:11時46分
この個体の裏面を冒頭にご紹介した個体と比較してください。かなり白化が進んでいることがわかります。おまけに黒班が発達して極めてメリハリの効いたデザインになっています。普段はあまり意識しない、このシジミ外縁部の楔模様も極めて綺麗です。
ややあって、開翅してくれました!表翅にも黒班が浮き出ており、白斑点も出現しています。これまで小生が出会った♀で一番の別嬪さんに敬意を表して、少し大きめの画像を貼ります。
D70, ISO=500, F5-1/500、撮影時刻:11時47分
開翅中は、カメラに敏感で、少し位置を移動するとすぐに翅を閉じます。この個体を追いかけているうち別の個体に出会ったので、縦位置広角でバックの雑木林を入れて撮ってみました。これも脚立に登っての撮影です。
GX100@5.1mm, ISO=100, F4.1-1/153、-0.3EV、撮影時刻:12時00分
この個体の裏面斑紋は↑でアップした2個体とはまた微妙に変化していることがわかります。クロシジミの裏面斑紋のバリエーションを追ってみるのも面白いかもしれません。
結局♂には出会えなかったものの、♀の綺麗な開翅シーンをゲットできて、今日も満足すべき遠征になりました。
[7/16追記]
兵庫県南部において、昨日はアブラゼミ、そして本日、クマゼミの初鳴きを観測しました。台風4号が過ぎて真夏モードに突入したようです。
by fanseab
| 2007-07-15 22:48
| 蝶
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Comments(22)
4枚目の白化型のメス、本当に別嬪さんです!
表にあんな模様が出るんですね。
今日、私たちが出会ったのは全て歴戦の戦士、みんなボロボロでした(笑)父より
↓の関西弁、合格です!(笑) グチる時に出るのは、もう関西人の仲間入りですね~。(笑) hahaより
表にあんな模様が出るんですね。
今日、私たちが出会ったのは全て歴戦の戦士、みんなボロボロでした(笑)父より
↓の関西弁、合格です!(笑) グチる時に出るのは、もう関西人の仲間入りですね~。(笑) hahaより
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maeda
at 2007-07-16 07:54
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fanseab
at 2007-07-16 08:35
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空飛ぶ父さん、白化型、綺麗でしょ!昨年もこの地域で出会っていますが、開翅シーンは初めてでした。山口で撮影された個体の裏面と比較するのも面白いですね。
haha様、合格証、有難うございます(笑) 関西弁で愚痴ると落ち込みが防げるような気がして・・・不思議です。
haha様、合格証、有難うございます(笑) 関西弁で愚痴ると落ち込みが防げるような気がして・・・不思議です。
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fanseab
at 2007-07-16 08:39
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maedaさん、白化型は相対的に黒班が引き立ち、飛んでいてもヒロオビのような感じで目立ちます。表翅の基部に青色鱗粉が乗るタイプもいるようですが、開翅角度が浅いと撮影できませんね。
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6422j-nozomu2 at 2007-07-16 21:56
気合い入っていますね。三重~滋賀まで遠征でしたか。確かに4枚目の写真で良くわかりました。裏面白化個体は、表も白いのですね。♂個体だとやはり、表面に白がのるのでしょうね。奈良県では白い個体を見たことがありませんが、地域的な変異なのでしょうか。
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fanseab
at 2007-07-16 22:35
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ノゾピーさん、貴殿もよく理解されての通り、関西の蝶はハイシーズンが短いため、雨でも曇りでも7月一杯は気合で乗り切らなくてはなりません(笑) そうは言っても昨年も訪れているポイントなので、多少余裕があります。白化個体はこの地域で比較的多く出現するみたいです。
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Celastrina
at 2007-07-16 22:36
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白いクロシジミなんて、何だか妙な言い方ですが、とてもきれいですね。降参です。
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fanseab
at 2007-07-16 23:07
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Celestrinaさん、クロシジミ♀の生態写真を撮る場合、蟻との共棲がテーマになりますね。その点で、白化型に蟻を絡ませた絵を撮りたいと思っています。チャンスがあれば狙いたいです。
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chochoensis
at 2007-07-16 23:16
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fanseabさん、素晴らしいですね・・・「白いクロシジミ」しかも、表翅付きとは・・・恐れ入りました、初めて拝見させていただきました。ありがとうございます。
撮影されたクロシジミはいずれもまだ新鮮で、素晴らしくきれいな個体ですね。とくにメスの白斑のでたものは美しいですね。一目ぼれしそうです。こちらでも黒と白が混ざるみたいですが、そろそろ会いにいきたくなりました。
ん?一瞬、日付の間違いかと思いましたが、なんと、まぁ、連荘でしたかっ!凄い気合ですね。
4枚目の白化型♀のV字開翅画像は、最高傑作だと思いますし、標本では決して出せない美しさが表現できています。これぞ、私が撮りたいとイメージしていた画像そのものです。私ね、同じような画像を♂で撮ろうと粘りましたが、雨降ってきました。(笑)
4枚目の白化型♀のV字開翅画像は、最高傑作だと思いますし、標本では決して出せない美しさが表現できています。これぞ、私が撮りたいとイメージしていた画像そのものです。私ね、同じような画像を♂で撮ろうと粘りましたが、雨降ってきました。(笑)
4枚目のクロシジミはほんとにすごい個体ですね。
クロシジミの♀はどちらかというと動きも模様も寝ぼけた感じがするんですが、これはきりっとメリハリのきいた別種のようですね。
これは素晴らしいものを見せていただきました。
クロシジミの♀はどちらかというと動きも模様も寝ぼけた感じがするんですが、これはきりっとメリハリのきいた別種のようですね。
これは素晴らしいものを見せていただきました。
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fanseab
at 2007-07-17 21:42
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chochoensisさん、「白いクロシジミ」は昨シーズンも撮影済みですが、開翅は今回が初体験です。アップした個体はかなり敏感で、もう少し開翅角度を開いてくれ・・・の願いが通じませんでした。
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fanseab
at 2007-07-17 21:46
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虫林さん、ご指摘の通りで、♀の羽化個体が増えつつある日だったようで、いずれも新鮮でしたね。白化型はただ白いだけでなく、黒斑紋を目立たせる効果があって、魅力的です。
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fanseab
at 2007-07-17 21:48
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kenkenさん、シジミ撮影の権威である貴殿から過分のお言葉を頂けてありがたいです。撮影中は夢中で気がつきませんでしたが、表翅外縁部の白い楔模様が殊のほか綺麗だと思いました。
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fanseab
at 2007-07-17 21:52
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ダンダラさん、この個体は飛翔中も他の個体とは明らかに異なる印象です。白と黒がフラッシングして、ウラジロミドリとかヒロオビ飛翔を連想させる感じでした。仰る通り、5枚目の個体あたりが一般的な裏面でしょう。クロシジミは生態写真として奥が深い対象なので、これからも追っかけしたいですね。
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cactuss at 2007-07-17 22:58
皆さん、ご指摘ですが白化メスの半開翅は素晴らしい。水墨画の世界のようでこんなのに出会ってみたいものです。
↓も含めこの天候で探索に出かけること自体がすごいと思います。
↓も含めこの天候で探索に出かけること自体がすごいと思います。
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愛野緑
at 2007-07-18 00:02
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まるで別種を思わせるべっぴんさんですね。
綺麗だ~と言うしかないようです。
綺麗だ~と言うしかないようです。
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fanseab
at 2007-07-18 22:13
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cactussさん、皆さん思いの他この個体を美しいと感じられたようですね。関西ではこの時期、そろそろゼフが終わりかけでキリシマを狙うまでの間、絶好の被写体になるシジミだと思います。
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fanseab
at 2007-07-18 22:17
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theclaさん、確かに「水墨画の世界」を彷彿とさせる個体でした。白化型が進行するとブルーの鱗粉が載ってくる個体もいるようで、それはまた会ってみたくなりますね。この連続遠征中は、雨はともかく風が意外にも強く吹かなかったので何とか撮影できたのでした。
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fanseab
at 2007-07-18 22:19
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愛野緑さん、コメント有難うございます。出会った瞬間は相当に目立つ存在で、上手い具合に低い潅木に止まってくれたのでラッキーでした。4枚目撮影後も開翅してくれたのですが、脚立に登ってもいいアングルを確保できませんでした。