探蝶逍遥記

女神降臨:播磨ギフを撮る

 昨日、土曜日は好天気を横目に、所用でフィールドに出られずストレスが溜まりました。そこで、鬱憤を晴らすべく、播磨ギフポイントに出撃です。本日は蝶友のIさんも同行。現地7時35分着。季節が進行してコバノミツバツツジもそろそろ満開。しかし生憎の薄曇で気温低し。この調子ではギフは登場しません。しかたなく、ヒメカンアオイの葉裏をめくるとようやく、卵塊がついている新葉を一つ発見。

 10時を過ぎても天候が好転せず、Iさんは痺れをきらして、タクシーで別のポイントに移動。残された小生、「鳴かぬなら、鳴くまで待とう○○○・・・」と我慢の一時。11時前からようやく陽射しが強まり、雑木林近傍の畑地でシロチョウが飛び出しました。時間潰しにツマキチョウの飛翔にトライ。浮遊感のある、満足できる画像をゲット。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=640, F10-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 雑木林内に戻ると、林道に黒い影がよぎります。おぉ!ミヤマセセリではないですか?止まってみれば、これがド完品の♀。小生、♀のまともなマクロ画像がなかっただけに、これは嬉しかった。
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D70, ISO=500, F10-1/400、+0.3EV

 それにしても、なんでよりによって古びたビニール袋の上に止まるんでしょう(涙)?引き続き、♂も登場。驚いたことにこれまた羽化したてのような新鮮な個体。このポイントはミヤマの発生がかなり遅めと見ました。
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D70, ISO=500, F10-1/640

こちらは優等生? きちんと枯葉の上でポーズを取ってくれてヤレヤレです(^^)
 ミヤマセセリが活発になりだした11時半過ぎ、林道の脇を薄黄色い影が!間違いないと確信し、ウロウロ歩き回ると、いましたいました!待望の女神の降臨です。右前翅がちょっぴりスレ始めている個体でした。
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D70, ISO=500, F9-1/500、+0.3EV

 この♀、ひとしきり日光浴の後、地面スレスレを舐めるように飛び始めました。昨年の経験から直ぐに産卵行動とわかりました。まもなく、ヒメカンアオイの若葉を探し当てて、産卵の開始です。昨年、同じポイントで産卵シーン撮影した際、ホワイトバランスを「蛍光灯」に設定する大失敗をやらかしているので、慎重に撮影モードをチェックして接近します。難しい状況でしたが、何とか生みたての卵と母蝶とをツーショットで入れることができました。枝被りは仕方ないでしょう。とにかく、画像をチェックして嬉しさがこみ上げてきました。
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D70, ISO=500, F9-1/200、+0.3EV、
内蔵ストロボ、-0.7EV

 産卵は低いブッシュに囲まれたやや日当たりの良いカンアオイを選んで行われるので、産卵シーンはいかにブッシュを画面から避けて作画するか?がポイントになります。少し逆光気味のシーンにも挑戦。
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D70, ISO=500, F7.1-1/500、内蔵ストロボ、-1.3EV

 透け気味のダンダラ模様、そしてトレードマークの橙色の襟巻き。何回撮っても♀は春の女神ですね。残念ながらこの角度からは卵は覘けませんでした。

 望遠マクロでの撮影が首尾よくいったので、今度は広角に挑戦。潅木の茂る斜面上での産卵を狙いました。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F10-1/125、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 なお、この状況から更に母蝶に接近することもできたのですが、♀にストレスを与えそうなので、自粛しました。産卵シーン狙いで♀の産卵を妨げたら生態写真の本末転倒ですからね。♀が飛び立った後、若葉を検すると、5卵が産みつけられていました。
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D70S-10.5-X1.4TC, ISO=500, F14-1/30、+0.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4

 何回見てもこの淡青色の卵は神秘的です。結局、天気予報とは逆に、昼過ぎから雲が切れだしポカポカ陽気に。別ポイントに転戦したIさんに携帯で連絡取ると、ネット/カメラ両刀使いのIさんも成果が上がったご様子。ギフの姿が消えた12時半過ぎ、撤収して急いでIさんポイントに小生も転戦。ここはギフもさることながら、ミヤマセセリの個体数の多いポイント。到着すると数頭の♂が飛んでいます。暫くして満開のコバノミツバツツジに吸蜜に来た個体をゲット。
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D70-24, ISO=500, F9-1/640、外部ストロボ、調光補正1/4

 以前から狙っていたコバノミツバツツジとの春らしいツーショットが撮れて大満足でした。ある意味、ギフ産卵画像を差し置いて、本日の個人的ベストショットになりました。今年も、何とか地元・播磨ギフの姿を写し取ることができ、ホッとして帰宅したのでした。

<追記(4/16)>
ミヤマセセリについては、続編を用意しております。ご期待ください。
by fanseab | 2007-04-15 21:39 | | Comments(26)
Commented by 空飛ぶ親子 at 2007-04-15 22:16 x
はじめまして。
播磨ギフ、撮影おめでとうございます。また、♀の産卵を妨げないようにとの気遣い、私たちも見習わねばと思いました。
私たちも昨年から情報収集し、今年は播磨のギフを堪能するぞと意気込んでいるところ、なんと山口県に転勤になってしまいました。(笑)
コバノミツバツツジとミヤマセセリ、いかにも春らしいショットですね。
Commented by kmkurobe at 2007-04-15 22:17
いやいやすごいすごい。ストロボも上手に使われてますね。
昨年初めて産卵シーンものにした経験がありますが。このどきどき感よーくわかりますよ。本当にすばらしい写真ですね。恐れ入りました。
Commented by banyan10 at 2007-04-15 22:45
ギフの産卵はマクロも広角も素晴らしいですね。
ストレスを与えないように配慮する気遣いも見習いたいところですが、なかなか難しいです。(^^;
ツツジと蝶の写真はアゲハの仲間しか撮影できていないので、ミヤマセセリの吸蜜は羨ましいです。
Commented by thecla at 2007-04-15 22:54 x
播磨ギフの産卵撮影おめでとうございます。
最初は、読んでいて、あれれっと思ったのですが、素晴らしい産卵シーンで圧倒されました。
産卵の一枚目は、この条件としてはベストの位置取りですね。画像チェック後の会心の笑み、眼に浮かぶようです。
Commented by 虫林 at 2007-04-15 22:54 x
ギフチョウを含めて春のチョウは天気や気温に左右されますから、
日が差すまで途方も無く長い時間に思われたことでしょう。
でも、ご褒美として播磨ギフの素晴らしい産卵シーンをゲット
できましたね。おめでとうございます。
とくに広角写真は、良くあそこまで寄ることができましたね。
すごいです。
Commented by ainomidori443zeph at 2007-04-15 23:35
いつ出るかと天気を気にしているうちに、既に産卵の時期に突入してしまいましたね。
ちょうどそのシーンを撮影されおめでとうございます。見とれてしまいます。
ミヤマセセリもド完品というやつですね。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2007-04-15 23:55
ギフ産卵ポーズ撮影おめでとうございます。卵も写っているし、これはさぞかし感動されたと思います。
Commented by chochoensis at 2007-04-16 12:05
fanseabさん、ギフチョウの産卵、お見事ですね!未だ産卵写真を撮った事がなので羨ましいです・・・。おめでとうございました。
Commented by cactuss at 2007-04-16 21:53
ギフチョウ、ミヤマセセリとすばらしい成果でしたね。ミヤマセセリの吸蜜シーンは今まで、あまり撮ったことがありません。貴重なシーンだと思います。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:30 x
空飛ぶ親子さん、ようこそいらっしゃいませ。コメント有難うございます。貴ブログにも実はちょこちょこROMしておりました。♀産卵シーンの撮影は3-4卵程度産んだ後に接近すればビックリさせずに撮れます。
山口県に転勤されたんでしたね。当地ならではの日記を期待しております。勝手ながらリンクさせて頂きますね。今後ともよろしくです。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:33 x
kmkurobeさん、小生も昨年が産卵シーン初体験でした。今年はその経験が活きて、少しは冷静にアングルを考える余裕がありました。卵が写っていることを確認した時は嬉しかったですね。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:36 x
BANYANさん、有難うございます。母蝶を驚かさないように云々と書きましたが、その意味でストロボはできれば使用しないほうがいいのです。でもデュフューザーで光量を絞って我慢してもらいました(^^;;
ミヤマ吸蜜、貴殿のスミレ吸蜜画像に憧れていましたが、何とか春爛漫の景色が撮れました。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:38 x
theclaさん、まいど。ミヤマセセリ登場でやっと坊主は免れた・・・と思った後でギフが登場。本当にこの♀は女神に思えましたよ(^^)
卵が画像に入ってヤレヤレでした。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:42 x
虫林さん、心温まるコメント恐れ入ります。本当に「待ち人」がやってくるまでの時間の長かったこと!産卵シーンが撮れれば待ち時間の苦労が吹っ飛びます。超接近の広角画像の代償として魚眼の前面レンズがかなり汚れました(汗)
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:47 x
愛野緑さん、確かに今年はギフの発生ピークが読み難く、産卵シーンを観察したポイントでもいつのまにか♂の姿は消えていました。♀の産卵タイムは午前11時過ぎから正午までの極めて限られた時間帯ですので、この間に雲が切れて本当にラッキーでした。ミヤマ♀もラッキーの一言でした。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:48 x
ノゾピーさん、今シーズンは福井・播磨と本当に少ないチャンスがものにできてラッキーだと思っています。昨年はこの逆パターンでしたから、たまにはご褒美があってもいいかな?と。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:50 x
chochoensisさん、昨年に引き続き、産卵シーン撮影ができてとても満足しています。撮影はともかく、一卵、一卵、丁寧に産み付けていく産卵シーンは見るだけでも感動的ですね。
Commented by fanseab at 2007-04-16 22:53 x
cactussさん、ギフはともかく、ミヤマセセリは撮りたくても現れない時が多く、今回は♂♀セットでド完品が撮れて大満足でした。実はミヤマセセリの続編を用意しております。次回更新をお楽しみに!
Commented by kenken at 2007-04-16 23:15 x
産卵シーン、すばらしい出来ですね。母蝶と卵の両方を写し取るのは本当に難しいもんです。腹部の先端に真珠のような卵の絵を確認した際の喜びが分かります。
ミヤマセセリ、こいつ吸蜜を始めたら直ぐに撮影しないと、どんどん花の中にもぐったりしませんでしたか?
Commented by ダンダラ at 2007-04-17 14:57 x
ギフの産卵シーン、撮影成功おめでとうございます。
皆さんおっしゃっていますが、ストロボを効果的に使われていますね。
特に卵の写真が自然な感じで良いと思います。
ミヤマセセリはこの蝶にしては明るく派手な雰囲気で素晴らしい写真だと思います。こんなシーンにはまだ遭遇していません。
Commented by fanseab at 2007-04-17 22:22 x
kenkenさん、お褒め頂き有難うございます。少なくとも昨年よりは良い画像が撮れて満足しています。ギフ産卵はじっくりアングルを構える時間的余裕があってもブッシュが邪魔して難しいですね。
ミヤマ、確かにチャバネ系セセリと異なり、ストローが短めですから、ご指摘のような行動を取るようです。
Commented by fanseab at 2007-04-17 22:25 x
ダンダラさん、貴殿よりダンダラ蝶画像のコメントを頂けるのは幸せです。ストロボは葉陰の露光を補う意味で弱めに焚いており、真珠状の卵に艶を与える効果もあるようです。
ミヤマの吸蜜画像は思い描いたとおりの構図になって満足しています。
Commented by nomusan at 2007-04-19 20:01 x
おお、すごいぞすごいぞ!すっかり出遅れてしまいましたぁ。
それにしても見事な産卵画像ですね。素晴らしいです。
これはエエもん見せていただきましたぁ。
スミレにミヤマセセリ、これもエエですね!
Commented by maeda@仕事 at 2007-04-20 17:48 x
私はギフの産卵シーンをまだ見たことないです。
ヒメギフはかつて一度だけあります。
今年はゆっくり観察して見たいですが、奇抜な環境探しも捨てきれず、どうしよか悩んでいます。
Commented by fanseab at 2007-04-21 10:02 x
nomusan、レスが遅れてすみません。ギフ産卵シーンはどういう訳か、チャンスに恵まれています。次は是非交尾シーンを撮影したいと思っています。
Commented by fanseab at 2007-04-21 10:11 x
maedaさん、いつもお仕事中のコメント恐れ入ります。ヒメギフ産卵シーン是非拝見したいところです。線路上ではくれぐれもお気をつけてください。
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