探蝶逍遥記

本体HPの更新:「香港の蝶」

 1/19および1/28の二回に分けて首題ギャラリーを更新しました。香港へは2004年と2006年の2回遠征していますが、今回は2004年分が中心で、5科、17種を新規にアップしました。’04年の遠征では初めてデジイチ持参で張り切って乗り込んだものの、タムロン90mmの通信不良(絞込み信号がD70ボディ側に伝達されない)が生じて、撮影したコマの80%が没になる憂き目を味わいました。結局、コンデジ(キャノン90IS)で撮影した画像が中心となっています。

 香港の蝶相を語る上ではずせないのが「雨季型」と「乾季型」が出現することです。モンスーン気候を示すアジア大陸側と同様、広東省の南端に位置する香港も多くの蝶が上記の季節型を示します。種によっては全く別種と思われるほど、斑紋が変化しますので、注意が必要です。概ね乾季型の出現は11月頃から始まるようですが、観察ポイントや種によって発現時期がマチマチで混乱に拍車をかけます。この季節型を読み解くのも、東南アジアの蝶の複雑さでもあり、面白さであると思います。

 以下に典型例としてミネウスコジャノメ(Mycalesis mineus )の雨季型、乾季型を示します。雨季型の画像は比較しやすいように画像の左右を反転しています。
①雨季型
f0090680_22195886.jpg
②乾季型
f0090680_22201813.jpg

 どうでしょうか?全く別種のように見えるのではないでしょうか?ジャノメチョウの場合は、概ね乾季型において眼状紋が縮退する傾向にあります。より枯葉に擬態させる作戦なのかもしれません。
by fanseab | 2007-01-28 22:21 | | Comments(19)
Commented by ダンダラ at 2007-01-28 23:29 x
へエー、面白いですね。
日本のものだけでなく、広い範囲を見ると色々なことがわかるものですね。
Commented by chochoensis at 2007-01-29 09:47
fanseabさん、ミネウスコジャノメの季節変異、面白いですね!まるで違った種類に見えてしまいます。こんな蝶がいる=香港=って一度でいいからいってみたいなァ・・・、素敵な写真ありがとう・・・。
Commented by banyan10 at 2007-01-29 16:22
本当に全く違いますね。
雨期と乾期って気温も違うのでしょうか。
季節型の原因が何なのかも蝶によって違うのかもしれないですね。
Commented by fanseab at 2007-01-29 21:11 x
ダンダラさん、所変われば・・・という感じです。日本ではキタテハ、ツマグロキチョウあたりが同様な変化をしますが、季節型を示す数は少ないから惑わされませんね。
Commented by fanseab at 2007-01-29 21:13 x
chochoensisさん、季節型を全く知らずに現地に行ったら全て新種に見えてしますかもしれません。そこで、図鑑等での下調べが大変重要です。その図鑑も季節型すべてをカバーしているわけでもないので、また一苦労なのです。
Commented by fanseab at 2007-01-29 21:17 x
BANYANさん、香港の場合、1月、6月の平均最低気温、平均降水量は、それぞれ、13℃/24mm、26℃/384mmで、乾期(雨季)=低温期(高温期)とも言えます。幼虫時代に摂る食草の種類も季節型に関係するのでしょうね?
Commented by maeda at 2007-01-29 21:41 x
クロコノマやウスイロコノマも秋型(乾季型)のほうがジャノメも目立たなくなりますね。
赤道が近いあたりでは日照時間も余り関係なさそうですし、トリガーはなんでしょうかね?
Commented by nomusan at 2007-01-29 22:24 x
これは本当に別種のように見えますね。私的にはタテハモドキの夏型と秋型の変異を思い出させてくれます(笑)。興味深いですね~・・・。
Commented by kenken at 2007-01-29 22:24 x
ジャノメチョウ科から話しが入ってくるところが、なんとも渋いですね。
ホンマに同種かいな・・・
90IS、露出不足の場面では、一眼マクロよりもIS付きのこのカメラのほうが威力を発揮するかもしれません。
さっそくギャラリーを拝見しに伺いますぅ。
Commented by fanseab at 2007-01-29 22:33 x
maedaさん、そうです。クロコノマ/ウスイロコノマは香港でも同様です。トリガー?難問ですが、横軸に日温度較差、縦軸に湿度をプロットすると整理できるように思います。この2次元マトリックスのどこに位置するか?トリガーがかかる限界座標はどの辺か?・・・の議論になるのでは、と。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2007-01-29 22:53
ギャラリー見てきましたが、結構日本にもいる蝶が多いんですね。親しみを感じました。アップしていただいた蝶の変異、確かに極端ですね。日本の夏型、秋型とも少し違いますし、興味あります。雨期型はいかにもヒメジャノメといった風貌ですが、乾期型はコノマチョウに少し似ていますね。変異にはきっとそれなりの理由があると思いますが、おっしゃるように擬態の影響なのかもしれませんね。
Commented by fanseab at 2007-01-29 23:01 x
nomusan、そう、タテハモドキもわかりやすい例ですね。小さい頃、キタテハの秋型がシータテハにならんかなぁ~と眺めたことも季節型があればこそですね。
Commented by fanseab at 2007-01-29 23:06 x
kenkenさん、ジャノメ類が一番わかりやすいので、事例に図示しました。国内で見られるヤマトシジミもご承知の通り、青♀は立派な「乾季型」でしょうね。90IS、確かにヒカゲチョウ類のような暗い環境で、モノトーンな色彩には現在でも威力を発揮します。反対に陽射しの強い場所では補色CCD方式の馬脚を現してしまいます。ギャラリーのゴイシシジミがその好例です。
Commented by fanseab at 2007-01-29 23:09 x
ノゾピーさん、ご指摘のように乾季型のジャノメはいずれもコノマチョウの裏面に似てきます。小生も始めて見た時、「アジアには随分と小さいコノマチョウがいるんだなぁ~」と錯覚したことを覚えています。
Commented by 虫林 at 2007-01-30 22:46 x
香港のミネウスコジャノメの乾期型と雨期型の写真興味深く拝見しました。お馴染みのヒメジャノメやコジャノメは日本では季節型がありませんが、台湾産のものでは写真と同様の季節型(冬期型、乾期型)が起きるみたいです。という事は、種特異的というよりも、同じ種類の蝶でも、南国で多化(2-3化以上)になると季節型が起こるのでしょうか。面白いですね------。またその変化は、日長と温度に関係しそうですね。
どうして、ジャノメ類にこのような変化が顕著なのかな?
疑問はつきません。
Commented by fanseab at 2007-01-31 00:08 x
虫林さん、季節型が何故発現するか?立派な研究テーマですね。同じ多化性のタテハチョウ科でもフタオチョウやマダラチョウは全く季節型が出ないのにジャノメが顕著だったり、一方、アゲハチョウは殆ど季節型が出ない等、法則性を見つけるのがなかな難しいですね。
Commented by thecla at 2007-02-03 22:55 x
思いっきり出遅れてしまいましたが、乾季型と雨季型は本当に同じ種とは思えないくらい違いますね。
南方の蝶の奥深さを感じます。また香港行きたくなってしまいました、食べ物は美味しいし(笑)
Commented by fanseab at 2007-02-03 23:49 x
theclaさん、こんばんは。短い休暇を有効活用するため、モンスーン地域に遠征するのは豪雨で計画が狂わない乾季にならざるを得ません。ですので、乾季型を頭にインプットしておくことが重要です。
香港、またいつでもどうぞ(^^)
Commented by ロボット 菊池 at 2008-04-19 10:53 x
はじめまして、映画製作会社ロボットの菊池と申します。不躾ながらお願いがあり書き込みをさせて頂きました。
現在弊社で制作中の映画の中でミネウスコジャノメの雨季型、乾季型の写真を使わせて頂けないでしょうか?前向きにご検討頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。

e-mail kikuchi-etame@hotmail.co.jp

ロボット 菊池
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