探蝶逍遥記

幼虫2題@川崎市北部

 昨日に引き続き、ムラツ狙いで、同じ公園に出向きました。但し、朝から曇り勝ちでなかなか日が射さず、少し諦めモード。そこで、幼虫探しに切り替えました。まずは、この近辺で分布拡大しているアカボシゴマダラです。彼らの好むエノキの幼木を中心に探索すること1時間、2頭を見出すことができました。この公園では成虫も観察されていることから、危惧した通り、世代が回り始めており、この公園で確実に定着し始めていることを示していました。
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R1@5.6mm, ISO=200, F3.6-1/39、-0.3EV

 体長は20mm程度。恐らく3令でしょう。特徴のある4対の突起が目立ちます。幼虫が付いていた幼木の高さはいずれも60-80cm程度。本当に低い株を好むようです。これから落葉した後、樹上越冬するのか、下に下りて落葉に潜むのか?継続観察をしたいと思います。

 続いて、植栽のツツジの上にヤマノイモが蔓延っているのに注目。ちょっと探すとダイミョウセセリの若令幼虫の巣跡が多数みつかりました。
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R1@5.6mm, ISO=200, F3.6-1/26、-0.3EV

 ところが、肝心の幼虫はなかなか見つけられず、やっとのことでヤマノイモの葉上に巣も作らずにノンビリしている3令?幼虫を発見。
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R1@5.6mm, ISO=200, F3.6-1/97、-0.3EV、撮影時刻:10時56分

 巣はどこにあるんだろう?と探しましたが、どうやらないようです。その後ムラツ探索から戻ってきた1時間後、覗いてみると、器用に葉をくり抜いて、葉を折り曲げる真っ最中でした(幼虫は垂直に立った葉の裏で見えません)。
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R1@5.6mm, ISO=200, F3.6-1/203、-0.3EV、撮影時刻:12時10分
 
 最初に観察した際は、造巣の前にノンビリしていたのでしょう(^^) ダイミョウは終齢幼虫で越冬するようです。できれば、この個体も継続観察しようと思います。ムラツは結局坊主でした(^^;;
by fanseab | 2006-11-04 20:18 | | Comments(14)
Commented by thecla at 2006-11-04 22:40 x
こんばんは、今日もお会いしましたね。
今日は、ムラツは現れませんでしたか。ダイミョウセセリ幼虫は、あの後巣を作ったんですね。
それにしても、アカボシは本当に小さな株が好きなんですね。しかし、幼虫までいるとは・・・複雑な心境でした。
Commented by fanseab at 2006-11-05 00:13 x
theclaさん、お疲れ様です。結局昼前でリタイアしましたが、今日は昼過ぎからも天気回復せず、粘る価値なかったですね。やはり、寒くて日差しの強い、冬に期待しましょう。アカボシ幼虫、本来の趣旨からすれば駆除すべき対象ですが、暫く観察したい気持ちもあって・・・複雑ですね。
Commented by chochoensis at 2006-11-05 06:50
fanseabさん、お名前は知っていましたが初めてコメント差し上げます、私は、chochoensisといいます。「アカボシゴマダラ」が定着しつつあるという記事にやはり少しづつ北に向かっているのだな・・・と実感しました。温暖化が進むともっと北に行ってしまうのでしょうか・・・この先の観察も期待しています。
写真が綺麗で、すばらしいブログにビックリしました。
Commented by nomusan at 2006-11-05 17:50 x
アカボシ凄い繁殖力ですね。ブログを拝見している範囲では結構市街地周辺で繁殖してるような印象を受けるのですが、将来的にゴマダラやオオムラサキへの影響はないのか?と心配になってきます・・・。
Commented by fanseab at 2006-11-05 20:51 x
chochoensisさん、こんばんは。拙ブログにお立ち寄り頂き、有難うございます。アカボシですが、皆さん若干誤解されているようなので、敢えてコメントさせて頂きますが、温暖化と神奈川県下での拡散は全く無関係と言っていいと思います。奄美産亜種が徐々に九州から関東まで東進したのではなく、中国?産をたまたま鎌倉に違法に放蝶したことが発端なのです。鎌倉→川崎への北進は単に彼らの好む里山環境が横浜市北部~川崎市北部に比較的多く存在することが原因と考えています。アカボシ自体は北京郊外や韓国北部等、相当に寒い地域に分布している蝶であることも意外に知られていないので、温暖化説と結び付けられてしまうのでしょう。ともかく、そろそろ本格的な駆除作業が必要な段階に来ていることは間違いないようです。そのため寄生率とかをきちんと観察することも必要と思っています。
貴殿のブログも拝見いたしました。幼生期に関する丁寧な観察記録に感心いたしました。早速リンクさせて頂きました。これからも宜しくお願いいたします。
Commented by fanseab at 2006-11-05 21:00 x
nomusan、いつもコメント有難うございます。アカボシ、今のところは天敵となる寄生バエとかが遠慮しているんでしょうか(笑)、想像以上のスピードで神奈川県下で拡散しているようです。小鳥が食べたエノキの実が糞で落とされて育ったような高さ1m以内の株に好んでつきます。これはゴマダラやオオムラサキにはない習性で、拡散を助けているんでしょうね。オオムラサキがかろうじて生息する町田市付近での今後の動向が心配ですね。
Commented by chochoensis at 2006-11-06 07:51
fanseabさん、「アカボシゴマダラ」の丁寧な解説ありがとうございます。大変勉強になりました、ありがとうございます。ところで、貴ブログを私のブログにリンクさせていただきましたのでご了解いただきたいと思います。宜しくお願いいたします。
Commented by 虫林 at 2006-11-06 19:32 x
今回の幼虫シリーズ、興味深く拝見しました。
小生、なかなか幼虫は苦手で探すのが下手なので、うらやましく思います。fanseabさんは幼虫探しの名人ですね。
Commented by fanseab at 2006-11-06 21:23 x
chochoensisさん、ご丁寧にコメント頂き、恐縮です。リンクの件、もちろんOKです。今後ともお気軽にお立ち寄りください。
Commented by fanseab at 2006-11-06 21:26 x
虫林さん、まいど。幼虫探しは成虫探索が坊主に終わった時の保険みたいなものですね(^^;; しばらく普通種の飼育にはまったことがあったので、今でも幼虫探索は好きですね。
Commented by kenken at 2006-11-07 20:07 x
アカボシの幼虫、困ったもんですね。知人から聞くところによれば、アカボシは比較的細い木で樹上越冬のようで、ゴマダラとうまく住み分けているとか。ホソオにアカボシ・・・困ったもんです。コメントに苦慮します。
Commented by fanseab at 2006-11-07 22:14 x
kenkenさん、今回見たアカボシ幼虫もご指摘のように低く細い株でした。ただ高さ3m程度でゴマダラもつきそうな株の落葉上からも昨年冬見出しているので、平和に棲み分けているのか?まだ継続観察が必要でしょうね。アメリカシロヒトリのような蛾だと駆除論が一気に盛り上がりますが、肛角の赤紋がお洒落な蝶だとついつい情が移って・・・「駆除とは何事!」と怒る人が出そうで。とにかく困ったもんであります。
Commented by 愛野緑 at 2006-11-08 16:33 x
今日、狭山丘陵を歩いたのですが、まだ?ゴマダラチョウのみでした。

やはり「駆除」では批判が出そうなので「採集」にしておきましょう。
それも「鬼採り」で・・・。
Commented by fanseab at 2006-11-08 23:50 x
愛野緑さん、こんばんは。一部情報では練馬区北部でもアカボシ発見のニュースがあります。高さ1m前後で比較的陽射しが当るエノキの幼木が狙い目なので、探索を続けて頂きたいと思います。
また、用語表現に関するご指摘有難うございます。確かにブラックバスに対して行政が「駆除」すると発言したら、ルアーファンがストライキを起こすでしょうね。その点「鬼採り」は上手い表現かもしれません。
夏休みに小学生対象に「アカボシゴマダラ採集会」でも開いて、さりげなく外来種の恐ろしさをレクチャーする・・・こんな試みもできそうです。
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