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探蝶逍遥記

ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)

 前回観察からほぼ10日後、様子を見に行っていました。前夜から夜半にかけての降雨で、落葉クヌギにある仮宿の行く末が心配です。先ずは、そのクヌギをチェック。不安が的中し、3カ所共に落葉し跡形も無くなっていました。念のため別の葉に移動しているかもしれない・・・と、残ったクヌギの葉をチェックしますが、坊主。観察中にもヒラヒラ~と黄色く色づいたクヌギの葉が落ちていきます。ガッカリして、仕方なく次は柑橘類の葉をチェック。アレ~!、こちらも姿形がありません!!

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20294069.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=1000、F7.1-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時49分

 どこに消えたのでしょう? 次いで、アラカシ枯葉のムラシ集団をチェック。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20301371.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=1000、F7.1-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時50分

 なんと、こちらも蛻の殻。再度ガックリして、今度は柑橘類の葉を再チェック。やっと2頭のムラツを発見。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20304114.jpg
EM12-Z12、ISO=200、F10-1/160、外部ストロボ、撮影時刻:9時42分

 この葉は東向きで、朝日が燦々と差し込む越冬には本来不向きです。1頭は日光が当たり既に臨戦態勢ですね。そのうち、2頭共に立ち上がり、飛び立つ姿勢を見せました。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_2031047.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=1000、F8-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時06分

 この柑橘樹を見上げていると、更に2頭の単独ムラツがおりました。そのうち♂1頭が微妙な姿勢で開翅。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20311777.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=1000、F8-1/640、-0.7EV、撮影時刻:10時04分

 止まっている葉がカーリングしているので、全開できない様子です。もう少し幻光がクッキリ写るまで開翅して欲しかった!
 この日は気温上昇が著しく、10時過ぎに手元の温度計は18℃を示していました。寒さに備えて厚着をしてきたので、汗だくになっていました。ムラツ・ムラシ達も共に塒から抜け出して活発に飛翔を開始。ムラシはしきりに開翅してくれました。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_2032481.jpg
D500-34VR、ISO=50、F8-1/1600、-0.7EV、撮影時刻:10時30分

 真冬のこの時期、メタリックブルーが本当に眩しく映ります。残念ながら撮りたかった♂の開翅撮影は叶わず。この後、柑橘樹に再度目を向け、枯葉に付いていたムラシ集団をチェック。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20322282.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=1000、F7.1-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:9時54分

 こちらは前回の2頭から3頭に増加していました。今回は矢印で位置を示しておきました。10頭集団が形成されていたアラカシの大木の梢には多数のムラシが舞っておりました。その内の1頭がある枯葉の周辺をしきりに飛び回っています。さては塒があるのかなぁ~と思って、枯葉を写してみました。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20325171.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=1000、F7.1-1/1000、外部ストロボ、撮影時刻:9時54分

 撮影直後は気が付きませんでしたが、帰宅後チェックすると2頭のムラシ(矢印)が写っておりました。『蜘蛛の巣で絡まった複数の枯葉』、やはり典型的なムラシの塒だったのです。ここは地上高5-6mの高さにあり、肉眼で発見するのは無理があります。この日は上述したように朝方の気温が平年並み以上に上昇していたので、「蛻の殻」状態だったアラカシ枯葉(前回5頭集団が観察された葉)の個体が飛び去って周囲をヒラヒラ飛び回っていたのかもしれません。もう少し気温の低い日に再訪問して塒を確認する必要があるでしょう。もしかすると、アラカシに複数の塒があるのかもしれません。

 それにしてもクヌギ仮宿に集っていたムラツは何処に行ったのでしょう。合計21頭ですから、柑橘樹へ半数程度移動していることも期待したのですけどねぇ~。念のため周辺にある集団を形成しそうな常緑広葉樹を複数チェックしたものの、ムラツの姿はありませんでした。

 さて、記事:「ムラサキツバメ越冬集団の観察その2」でご紹介したウラギンシジミの様子も確認しました。
ムラサキツバメ越冬集団の観察その4(12月下旬)_f0090680_20334867.jpg
D500-34VR、ISO=500、F8-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時57分

 こちらは全く動いておりません。3週間ほど同一静止位置で、微動だにしていない様子。無駄な活動を抑制し、ひたすら体力を温存しているのでしょう。
by fanseab | 2017-12-26 20:37 | | Comments(2)
Commented by Sippo5655 at 2017-12-30 17:00
変化が著しいですね><
集団が消えるということは、
その場所が何らかの理由で落ち着かないからでしょうか。
せっかく見つけても場所が変わってしまうとがっかりですよね;_;
ムラシはやはり、このような環境が大好きなんですね。^^
ウラギンはよほどのことがない限り、同じ場所にずっと居てくれるから
ありがたいですね。
今年はウラギンまだ2頭しか発見してません。
今年も一年間、お世話になりました。
また来年度もどうぞ宜しくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
Commented by fanseab at 2017-12-31 09:56 x
Sippo5655さん、クヌギ葉上の集団消滅は予想通りでした。
しかし、その他の集団の消長は予測不可能ですね。
ムラシの方が、集団数が少ない分、変化が少ないようにも思えます。
ウラギンは本当に動かない感じです。
そちらこそ、良いお年をお迎えください!!
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