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探蝶逍遥記

アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)

 サカハチチョウ第1化の産卵シーン撮影を目的に、東京都西多摩地区の谷戸を訪問。サカハチ狙いで当地を訪問するのは、今回が初めて。本種の観察はできましたが、個体数が少な過ぎました。♂2頭に出会っただけで、♀は現れずガックリ。時期が少し早めだったのかもしれません。今回は♂画像だけ貼っておきます。

+++画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16102090.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/640、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時10分
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16102960.jpg
D500-34VR、ISO=320、F8-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時38分

 2枚目は暑さを避け、半木蔭で吸水がてら休息しているシーンです。谷筋に生えている食草のコアカソを探索したところ、群落の数が少ないことに気が付きました。高尾山麓などに比較すると、やはりホストが圧倒的に欠乏していて、個体数の差に影響しているのだろうと推測。産卵シーン撮影には場所替え含め、少し作戦を変えてみることにします。

 さて、この日は曇り勝ちなものの、一旦晴間が覗くと夏場と同じ暑さを感じました。ハルジオンにはアオスジアゲハがやって来て、ひとしきり吸蜜。
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16105850.jpg
D500-34VR、ISO=400、F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時09分
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16111116.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時10分

 昨年は前翅亜外縁の白帯が発達したアオフタスジアゲハ(外部リンク)」をご紹介しましたが、今回撮影した♀は極普通の斑紋ですね。経験上、♂に比較して♀の吸蜜時間は、より長いように思います。今回もシャッターチャンスが比較的多く、撮影が楽でした。

 谷戸の休耕田跡地には吸水に訪れるアオスジが複数飛んでおりました。ここでは吸水シーンではなく、その前後の飛翔シーンに絞って撮影。
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_1612556.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=640、F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:11時40分25.15秒
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16131062.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=640、F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:11時40分25.84秒
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16131955.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=640、F8-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:11時40分58秒

 アオスジ飛翔シーンを300mm-AF合焦で狙うには困難な対象ですが、以前ご紹介した「親指AF」の実践練習としてトライしてみました。まだまだ不十分ですが、MF合焦では厳しい場面も切り撮れたように思います。1枚目と2枚目の撮影間隔は0.69秒。D500の秒間10コマ連射機能のお蔭で、翅を打ち下ろす瞬間も撮ることができました。できればカメラマン側に突進して来る絵を撮りたいのですけど、AFの動体予測合焦が間に合わないケースが多く、どうしても「尻を追いかける」場面の連続になってしまいます。

 この水辺でアオスジと格闘するちょっと前、モンキアゲハ♂も吸水に訪れておりました。
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_16135812.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/2000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時13分
アオスジアゲハの吸蜜・吸水活動など(5月中旬)_f0090680_1614716.jpg
D500-34VR(トリミング)、ISO=500、F7.1-1/2000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時14分

 2枚目の飛翔画像の背景には青々と伸びたセリも写りこんで、初夏らしい雰囲気を出すことができました。
 最後にこの日、当地で目撃(一部撮影)した蝶全20種を列挙しておきましょう。クロヒカゲやコジャノメも登場して、もう完全にハイシーズンに突入した実感を持つことができました。

カラスアゲハ♂、オナガアゲハ♂、モンキアゲハ♂、アオスジアゲハ♂♀
ツマキチョウ♀、スジグロシロチョウ♀、モンキチョウ♂
ベニシジミ♀、ヤマトシジミ♂♀
テングチョウ♀(越冬個体)、クモガタヒョウモン♂、ツマグロヒョウモン♀、
コミスジ♂♀、サカハチチョウ♂、ルリタテハ、クロヒカゲ♂、コジャノメ♂、
クロコノマチョウ(越冬個体)、ヒメウラナミジャノメ
ダイミョウセセリ♂
by fanseab | 2017-05-16 22:05 | | Comments(4)
Commented at 2017-05-16 23:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by fanseab at 2017-05-17 21:46
鍵コメさん、コメントどうも。
このポイントは比較的山地性の蝶が見られる貴重な場所ですね。
もちろん、昆虫相全般に豊かな生態系が保たれています。
一点残念なのは、山林の管理が行き届いていないこと。
これが改善されれば、もっと多様な虫が観察できると思います。
Commented by twoguitar at 2017-05-18 19:58 x
休耕田での吸水後に飛び立ったアオスジアゲハの輝かしいブルー、実に美しいですね。
太陽光の反射も相まってこの輝きになっているんでしょうね。
体験してみたいです!
Commented by fanseab at 2017-05-18 21:38 x
twoguitarさん、アオスジのブルーは各室毎に「青色」の色調が
微妙に異なっています。こうして、シゲシゲと翅の色合を眺めて
いると、面白いですね。東南アジア全体の亜種を眺めてみると、
同じように見えるブルーでも結構差があったりします。
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