探蝶逍遥記

台湾台東縣遠征記(15)シジミチョウ科その2

 シジミチョウ科の8種目は、ホリイコシジミ(Zizuna hylax)♂。

 +++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
f0090680_1517223.jpg
GX7-Z60(トリミング)、ISO=200、F5.6-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、12時10分

 この子に会うのは本当に久しぶりで、北タイで撮影(外部リンクして以来、何と10年振り(^^;
午前中に降雨が激しくなり、知本温泉街近くのコンビニで雨宿りがてらランチ休憩を取っておりました。昼過ぎに少し小降りになった際、駐車場脇の植栽にやって来たシーンです。前方に垂れ下がったアンテナが本種のシンボル。このアンテナのお蔭で可愛らしさが際立つシジミなのだと思います。
 次はタイワンクロツバメシジミ(Tongeia hainani)♂。
f0090680_1518813.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F8-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時41分
f0090680_15181933.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F10-1/500、-1.0EV、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、9時36分

 右手に今にも落石しそうな崖地を見上げながら、林道の左手傾斜地にある草地に見覚えのある裏面模様を持つシジミがおりました。タイワンクロツは初撮影ですが、Tongeia属であることは直ぐに分かりました。最近、愛知県で発生した話題になったムシャクロツバメシジミ(T.filicaudis mushanus)とは前翅中室基部に黒小斑が無いことで区別できます。因みにムシャは管理人未撮影。

 写真でお分かりの通り、もう少し新鮮な個体で撮影したいものです。なお、後翅裏面外中央斑紋列に橙色紋が混じっております。低温期型では、該斑紋列が全て橙色になることが知られており、5月中旬だと、まだ高温期型および低温期型の中間的な個体が出るのでしょう。撮影ポイントの風景もアップしておきましょう。
f0090680_15193613.jpg
TG2@4.5mm、ISO=100、F8-1/25、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時38分

 日本だと、林道脇の崖地は落石対策で直ぐにコンクリ吹付処理がされてしまいますが、台湾では、そこまで手が回ら無いのでしょう。崖地が自然状態で残されていて、クロツ発生ポイントが点々とあるように思います。念のため、ベンケイソウ類が生えているか、確認したところ、多肉植物(種未同定)が見つかりました。
f0090680_15201410.jpg
TG2@4.5mm、ISO=200、F8-1/30、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、8時43分

 残念ながら、卵・幼虫等は発見できず。崖上方に目的のホストが生えているのかもしれません。
 10種目は、タイワンクロボシシジミ(Megisba malaya shikkima)。先ずは♂の吸水シーン。
f0090680_15203387.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、10時45分

 濡れた林道から吸水しております。縁毛もバッチリ揃った完品個体でした。次は初めて撮影できた♀吸蜜シーン。
f0090680_15204620.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/500、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、14時32分

 吸蜜している木本の同定はできておりません。♀と言えば、初めて産卵シーンにも出会うことができました。
f0090680_1521348.jpg
D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、9時05分

 知本森林遊楽區には薬草類を集めた植物園があって、その一角に植えられているトウダイグサ科・ツルアカメガシワ(台湾名:杠香藤、Mallotus repandus)で♀産卵をジックリ観察することができました。一心不乱に産卵していたので、広角撮影にもチャレンジ。
f0090680_15211746.jpg
GX7-Z12(トリミング)、ISO=200、F13-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時13分

 この絵のように葉の縁に掴まって、葉裏へ産卵するケースが多いように思います。次に産卵状況です。
f0090680_1521305.jpg
TG2@18mm-gy8、ISO=200、F4.9-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、9時23分

 撮影のため、葉裏を立てています。この葉には矢印で示した4卵が産附されておりました。卵の超拡大像撮影にもチャレンジ。
f0090680_15214259.jpg
GX7-P1442@42mm-P14R(上段2コマ/下段3コマ深度合成+トリミング)、ISO=200、F13-1/250、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、8時51分

 直径0.53mm、高さ0.21mm。ヒメシジミ亜科の卵に共通する網目構造を有しております。網目交点から伸びる突起が比較的長いことが特徴と言えましょう。
<次回へ続く>
by fanseab | 2017-01-09 15:24 | | Comments(4)
Commented by Sippo5655 at 2017-01-09 20:44
アンテナで判別することもあるのですね。
どうしてホリイコシジミのアンテナは下向きなのでしょうか!?
興味津々です!
また環境写真も見せて頂くとより興味が沸きます!
コンビニもあるのですね。
どんな品揃えなのでしょう。
おにぎりとかあるのかなあ?
Commented by fanseab at 2017-01-09 21:35 x
Sippo5655さん、ホリイコは裏面斑紋から識別するより、触覚先端形状で
確認した方が早いんです。日本だとヒメシロチョウのアンテナも先端が垂れて
いるのが面白いですね。
コンビニは台湾では日本並みに発達していて便利です。但し、おにぎりを置いて
いない店が殆どです。昼食用には中華風の「ちまき」が美味しいですね。
Commented by banyan10 at 2017-01-12 12:12
ずっとROMですが遠征記を楽しく見させていただいています。
タイワンクロボシシジミの1枚目は翅裏が茶色っぽいですね。
は僕はそれほど多く撮影していませんが、2枚目以降のような白っぽい個体しか見ていません。
今年もよろしくお願いします。
Commented by fanseab at 2017-01-13 21:29 x
BANYANさん、台湾産タイワンクロボシは♀より♂の方が黒班の発達する
傾向にあります。更に高温期は低温期に比較して黒班が全般に発達し、翅裏
一部が茶褐色に暗化する個体が増加します。台湾でも低温期では、八重山産と
同様にかなり裏面が白化してくるようです。小生の撮影した5月は既に高温期
型が発生していたと考えられます。台湾産も南西諸島産も同じ亜種sikkimaに属し
ますが、斑紋の出方は微妙に異なるようです。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード