探蝶逍遥記

台湾台東縣遠征記(13)タテハチョウ科その7:コムラサキ亜科など

 本遠征記、実は本年1月に配信した「遠征記(12)(外部リンク」以降、管理人の体調不良もあって、中断しておりました。気の抜けた炭酸飲料のようで申し訳ないですが、シーズンオフに再開です。今回は、タテハチョウ科のラストとして、コムラサキ・フタオチョウ・テングチョウ各亜科のご紹介です。コムラサキ亜科のトップバッターはヒョウマダラ(Timelaea albescens formosana)♂。

+++原則画像はクリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月12日、7時44分

 知本森林遊樂區内の建物壁から栄養分を補給している個体です。前回4年前は林道沿いに相当数の個体を観察できましたが、今回出会ったのはこの♂のみ。化数の狭間か発生初期だったのでしょう。次は前回も多数の個体を観察できたタイワンコムラサキ(Chitolia chrysolola formosana)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F6.3-1/640、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、9時36分

 本種も前回遠征に比較して個体数少な目でした。3種目は今回初めて出会えたシロタテハ(Helcyra superba takamukui)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/800、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、11時01分

 ある程度、期待はしていたものの、個人的には珍品だと思っていたので昂奮状態で撮影。最初、目撃した時はイシガケチョウと見間違えました。しかし、イシガケよりも遥かに俊敏かつ滑らかな滑空状態を保持する飛翔形態は明らかにコムラサキの仲間。予備知識がなければ、「どうせイシガケかぁ~」と見逃すところでした。世界中を見渡してみても、「白無垢」を基調とするタテハは珍しく、南米のシロモルフォ(Morpho polyphemus)など極少数に限られます。本種の裏面はほぼ真っ白。本来、白は膨張色のはずですが、前翅表のかなりの面積が黒色で覆われているため、飛翔中は実体より小さく見えます。アップした画像は今回遠征の「ご神木」の樹液に来た個体。残念ながら5月14日のみ出現し、接近戦での画像、および表翅は撮影できませんでした。

 お次は同じく初撮影のキゴマダラ(Sephisa chandra androdamas)♂。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F8-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月11日、14時31分

 実は前回遠征で本種を目撃したものの撮影には失敗。リベンジが叶ったのですが、ご覧の通りの大破個体。位置も遠いし、光線状態も最悪。所謂証拠画像ですので、再リベンジの対象です。この子も5月11日限定で出現。シロタテハ同様、タイワンコムラサキよりは個体数が少ないと思われます。和名通り、ゴマダラチョウの地色の一部が橙色に変化したような独特な斑紋を有しております。
 次は久しぶりに出会ったフタオチョウ(Polyura eudamippus formosana)。タイワンコムラサキ♂と仲良く吸汁しておりました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=640、F6.3-1/500、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月14日、10時55分

 本種を北タイで撮影したのは2006年(外部リンクですから9年振りの出会いです。
この個体も結構古びておりますが、前翅外縁がかなり直線性を有することから♀と推定されます。♀となれば、初撮影になります。これまたご神木での撮影で、遠目の樹液ポイントで吸汁しておりました。接近戦が狙える場所に何故来ないか!と歯軋りしながらシャッターを切っていたのですよ(笑) なお、前回撮影できたヒメフタオチョウ(P.narcaea)は今回目撃できず、ガックリ(^^;

 最後は日本でもお馴染みのテングチョウ(Libythea lepita formosana)。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F10-1/500、+0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2015年5月13日、8時20分

 高木上空で追尾飛翔している♂2頭と思われます。テングは終始樹冠近くを占有していて低い場所に降りてこないのが印象に残りました。

 今回遠征で目撃・撮影したコムラサキ・フタオチョウ・テングチョウ亜科の種をまとめます。黄色着色種は管理人の初撮影種。
(1)ヒョウマダラ(Timelaea albescens formosana)
(2)タイワンコムラサキ(Chitolia chrysolola formosana)
(3)シロタテハ(Helcyra superba takamukui)
(4)キゴマダラ(Sephisa chandra androdamas)
(5)フタオチョウ(Polyura eudamippus formosana)
(6)テングチョウ(Libythea lepita formosana)
 今回でタテハチョウ科は終了。本科の観察・撮影種は全39種(目撃のみ1種)、管理人の初撮影種は7種でした。次回からシジミチョウ科のご紹介です。
<次回へ続く>
by fanseab | 2016-12-19 22:11 | | Comments(0)
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