探蝶逍遥記

野鳥に食われたアカボシゴマダラの蛹(11月上旬)

 拙宅玄関前にあるエノキには、ここ10年来アカボシゴマダラがよく産卵し、ほぼ一年を通じて全ステージの観察をすることができます。今年も秋口になって終齢幼虫の個体数が増加。10月1日~11月3日までに合計13頭が蛹化しました。

+++画像は原則クリックで拡大されます(モニター環境に依存)+++
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D71K-85VR,ISO=200、F10-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:13時43分

 この子は、11月3日に蛹化した個体。10月19日までに蛹化した8頭は無事羽化したのですが、10月20日以降に蛹化した5頭は11月7日までに全て野鳥に食われてしまいました。食害に気付いたのは11月5日。朝方確認したはずの2個体が見当たらず、何と、尾端だけが残っておりました。
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D71K-85VR(2コマ深度合成+トリミング), ,ISO=200、F10-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:13時45分

 尾端の尾鉤は相当強固なので食いちぎることができなかった模様。昼前に気になって玄関を開けると、目の前のエノキからシュジュウカラが慌てて飛び去る姿を目撃しました。10m程度離れた地点から管理人をじっと注視しており、暫し睨めっこした後、名残惜しそうに去って行きました。この時点でまだ3頭の個体が残っていたのですが、昼食後、更に2頭が食われたことが判明。慌てて虎の子の1頭(↑でアップした画像の個体)を護る為、蛹近くに威嚇用空のペットボトルをぶら下げて、様子を見ることに。2日間は退避効果があったようですが、11月7日になって、この1頭も食われてしまい、ガックリ(^^;

 これまで夏期間にも、継続観察中の蛹が忽然と消失する事件が発生しており、恐らく野鳥の仕業だろうと推測しておりました。但し、現行犯らしき鳥を目撃したのはこれが初めて。改めて野鳥の持つ、学習能力の高さを思い知らされました。実は最後の1頭のすぐ傍に4齢幼虫もいたのですが、野鳥はこの子には目もくれずに蛹を捕食したのです。やはり質量共に優る蛹を優先して食べたのでしょう。管理人は、玄関先のエノキを観察し、これまでの10年間で凡そ100頭近く、アカボシの蛹を確認してきましたが、寄生で羽化できなかった事例は皆無です。ゴマダラとアカボシの寄生率差に関するデータを持っておりませんが、寄生率の低さも、アカボシの急激な拡散に一役買っているのだと思います。エノキの葉が青々と茂る夏場は隠蔽効果が高いためか、野鳥による食害は低く、葉が落ちて黄ばんで来ると、緑色の蛹は野鳥に狙われやすいのでしょうね。
by fanseab | 2016-11-12 17:20 | | Comments(4)
Commented by otto-N at 2016-11-14 20:23 x
エノキの大木は少ないですが、幼木は都心でも至るところにあり、アカボシゴマダラの増える要因の1つと思ってますが、まだ寄生蜂がいないためもあるかもしれませんね。
「虎の子」という表現、Dさんも使っておられましたが、感じがこもっています。
Commented by fanseab at 2016-11-14 21:10 x
otto-Nさん、毎年、アカボシの最終羽化記録を確認することを楽しみに
していたのですが、今年は例年になく早い記録(11月4日)で終わりそうです。
シジュウカラが蛹を啄む証拠画像撮影はなかなか実現できないです。
Commented by Sippo5655 at 2016-11-16 21:44
鳥は終齢幼虫より蛹の方が魅力的なのですか!?
終齢幼虫の方が美味しそうに見えるのですが・・・
蛹の方が美味しいのか、栄養いっぱいなのか
両方なのか!?
疑問だらけです^^;

アカボシといえば数年前、野外で丸々大きく育った終齢幼虫をお持ち帰りして
蛹化の様子を見ようともくろんだのですが、
その日のうちに蛹化をし始めて、
しばらくしたら体をぶるんぶるんと震わせて、、
それっきり動かなくなってしまいました。
あれは、寄生だったのか、蛹化の失敗だったのか
いまだにわかりません。
Commented by fanseab at 2016-11-17 21:45 x
Sippo5655さん、鳥が見向きもしなかったのは「終齢(5齢)幼虫」ではなく、
4齢幼虫です。4齢の初期は結構小さく、蛹の方がより魅力的に見えたのでは?
と思っています。蛹化の失敗はたまにありますね。寄生のケースとウイルスで
ダメージを受けているケースと両方あると思います。
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