探蝶逍遥記

ギンイチモンジセセリ第3化の産卵(8月下旬)

 前回綺麗なギンイチモンジセセリ♀を確認したので、産卵狙いで再度出撃。今回は拙宅から車で10分ほど離れた個体数の多い多摩川縁のポイントを探索してみました。しかしオギ群落の状況が一変し、タケニグサや外来植物が繁茂しており、ギンイチの姿がありません。仕方なく、駐車場に戻る途中、道路脇の草地を歩いていると、ヨタヨタとギンイチが飛び出しました。良く見るとススキ等、イネ科の草丈が揃い、密に生えているギンイチが好む環境でした。暫く探索すると全部で5頭ほど確認。一番綺麗な♀に狙いを付けますが、全く不活発な状態。暫く待機すると少し開翅してくれました。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=400、F9-1/500、撮影時刻:12時14分

 ラッキーな事に表翅は全くの無傷! 半開翅状態なので、表翅と裏面がバランス良く表現できるように工夫してみました。ブログ仲間のkenkenさん(外部リンク)が、しばしば「表翅と裏面を同時に表現するのがお好み・・・」と書かれております。そうなんです!ギンイチのように表翅(漆黒)・裏面(黄金色)の配色デザインが完璧に異なる蝶では、kenkenさんならずとも、両サイドを同時表現するべきですね。そのうち全開したので、こちらもパチリ。
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D71K-34VR、ISO=400、F9-1/500、撮影時刻:12時17分

 曇り空が幸いして、表翅のシットリ感が上手く表現できたように思います。この後、思い立ったように飛び立ち、産卵をスタート。数回産卵を終えると、葉に静止して日光浴。5-10分ほど休憩して産卵を再開・・・。こんなリズムを繰り返しておりました。ホストになるイネ科の葉が密に生えている場所に好んで産むのと、産卵の瞬間に体をクルリと回転する傾向があるので、本種産卵シーンの撮影はいつも苦労します。最初に失敗例を2コマアップしましょう。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400(左)/200(右)、F11/(左)9(右)-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時21分(左)/13時11分(右)

 左は葉被りの事例。右はアングルが悪く、腹端と卵の同時表現がイマイチのショットです。全体で30回ほど産卵行動を目撃しておりますが、合格ショットは10回ほど。何とかOK判定した画像を3コマアップしておきましょう。
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D71K-34VR、ISO=400、F11-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時23分
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時53分
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時11分

 3枚目の産卵シーン前後の腹端を拡大したのが次の画像。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時11分17.40秒(上)/13時11分18.30秒(下)

 産卵管が出てから0.9秒で産卵完了です。また母蝶が葉に止まってから産卵を終えるまでは約3-4秒。この間にフレーミングとフォーカシングを完了させねばならないので、難易度が高いですね。♀を追跡している途中、新鮮な♂も見つけたので、思わずパチリ。
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D71K-34VR、ISO=200、F5-1/640、-0.7EV、撮影時刻:12時42分

 羽化直なのでしょうか?♀がすぐ近くを飛翔しても全く反応しません。「発情?」するのは羽化後、結構時間がかかるのでしょうかね。この子もそのうち半開してくれました。
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D71K-34VR、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時44分

 無傷を期待したものの、残念ながら右前翅基部に傷があります。それと画面中央左を斜交する前ボケが汚く、ガッカリです。
 過去、管理人の撮影したギンイチ産卵シーンは全て第1化でして、第3化産卵シーンは今回が初めて。今まで第3化品は残暑と格闘しながら撮影するイメージがあり、積極的に撮る気がしませんでしたが、この所異常に冷涼な気候なので、撮影意欲が湧きました。しかも綺麗な♀個体に巡り会えて、ほぼ理想的な開翅シーンも撮ることができ、満足して帰宅いたしました。
by fanseab | 2015-08-30 22:18 | | Comments(6)
Commented by Sippo5655 at 2015-08-31 14:07
ギンイチモンジセセリ第3化ですか!
うちの近所の河原でも発生するかなあ。。
昨年、夏型探しにえらく苦労したので
今年は春先しか行っていませんでした。
産卵の撮影、かなり難しそう。。
私だったら諦めてしまいそうです。。
見事な瞬間を捉えられていますね!!
ギンイチってオギだけじゃないんですね。
Commented by himeoo27 at 2015-08-31 20:12
2コマ目の全開翅の写真
背景もスッキリしていて、
とっても素敵ですね!
Commented by fanseab at 2015-09-01 22:04 x
Sippo5655さん、この所天候不良で、種類によらず発生時期が
不明瞭になってきましたね。春先と夏場でイネ科食草の茂り方が
変化して、ポイントが移動することがあるので注意が必要です。
産卵は種類によらず難しさがありますが、セセリ類はシジミ類に
比べると難易度高いです。オギ、ススキ以外にも産みますが、
どちらと言えば草丈がある程度高く方が好む傾向があると思います。
Commented by fanseab at 2015-09-01 22:06 x
himeooさん、ちょっとご無沙汰です。
全開翅が天候に恵まれないといい雰囲気に写せないですが、
曇りがちだったのが幸いして、良い絵に仕上がりました。
全面黒っぽい蝶の開翅では表翅の傷が目立ちます。ここまで
完全無傷のギンイチも意外といないので、ラッキーでした。
Commented by ダンダラ at 2015-09-06 17:58 x
ギンイチの産卵は、時間が短くて結構苦労しますが、30回中の10回が合格とはすごいですね。
写された写真も見事に産卵の瞬間を撮られていて素晴らしいです。
Commented by fanseab at 2015-09-06 21:41 x
ダンダラさん、普通の♀はあちらこちらへ不規則に移動して産卵するため、
撮影にイライラするのですけど、今回のポイントは幅1mX長さ30mの範囲で
直線状に移動していたので、比較的歩留まりが上がりました。なかなか
このような産卵状況は少ないのでラッキーでした。
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