探蝶逍遥記

ミズイロオナガシジミの産卵(6月中旬)

 前回記事通り、ウラナミアカの産卵シーンは叶いませんでしたが、この日、思わぬ出会いがありました。クヌギ・コナラの疎林で待機中、コナラの幼木上を旋回する白っぽいシジミが登場。すぐにミズイロオナガ、それも明らかに産卵行動中の♀であると確信いたしました。もちろん、ミズイロオナガの産卵シーン撮影も昨シーズン以来の課題。胸が急に高まります。幼木上をクルクル旋回した後は、先ず葉上に舞い降りて、暫く静止しております。クヌギ葉上で休む母蝶です。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34VR、ISO=200、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時37分

 数10秒ないしは1~2分間葉上に静止した後、枝先に移動し始めます。
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D71K-34VR、ISO=200、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時39分

 この後、枝伝いに歩き、好みの場所を探索して行きます。
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D71K-34VR、ISO=200、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時40分

 大きなお腹が見えていますね。好みの場所を探し当てると、ようやく産卵です。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時40分

 ただ、産卵ポーズを一旦取っても、直ぐに中止して更に場所移動する行動は他のシジミチョウ♀の産卵パターンと一緒です。ミズイロオナガ越冬卵探索経験のある方なら理解できると思いますが、枝落ちした窪みの脇とか、彼女達が好みそうな産卵部位はそれほど沢山ある訳ではありません。暫く枝を歩き回って望みの部位が無いとわかると、再度飛び立ち、別の株を物色して、結構なスピードで幼木周辺を巡回飛行します。もう少し緩やかな飛行を予想しておりましたので、これにはビックリです。次はコナラの細枝表面凹部に産み付けようとするシーン。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=200、F10-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時52分

 最初に母蝶を確認してから凡そ15分程産卵行動を行い、残念ながらその後、母蝶の姿を見失ってしまいました。母蝶が消え去った後で、カメラのモニター頼りに産まれた筈の卵を探索しますが、サッパリ発見できません。産卵シーン撮影ではよく経験することですけど、産卵シーン撮影に重点を置くと卵の位置確認が疎かになるパターンです。ミズイロオナガの越冬卵は撮影済ですが、「産みたて」の綺麗な卵を撮りたいのが人情。母蝶が訪問した6株を順番に検査し、最後に母蝶を確認したクヌギの幼木で、ようやく卵を発見。
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TG2@6.9mm、ISO=400、F8-1/40、+2.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時21分

 ただ、拡大像からも明らかなように、淡褐色に汚れた状態。ひょっとすると昨年産卵された未受精卵の可能性も否定できません。そこで更に調べてみると、何と同じ枝先から2卵を発見。こちらは色が真っ白で、産卵後、間もないことがわかりました。
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TG2@5.5mm、ISO=400、F8-1/40、+2.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時21分

 先ほど管理人が観察した母蝶が産んだか否かは定かではありませんが、とにかく新鮮な卵を発見できてホッといたしました。例によって、2卵の一つを超拡大撮影。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段4コマ/下段6コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/250、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影時刻:20時57分

 ユニークな金平糖形状はいつ見ても面白いですね。長径0.96mm、短径0.80mm。高さ0.37mm。同じミズイロオナガでも褐色に汚れた卵に比べ、新鮮な卵は凄く大きく感じられるものです。
 ウラナミアカシジミの産卵シーン目的で延べ2日間、クヌギ・コナラの疎林に待機・探索してみました。本年5月末からの雑木林観察では、ウラナミアカやアカの個体数が多く、逆にミズイロオナガは全く観察できておりませんでした。それが何と、今年最初に出会ったミズイロオナガ個体が産卵行動中の♀だったのは大変ラッキーでした。やはりフィールドで諦めずに粘れば、何かしらの成果が出るものだと痛感いたしました。
by fanseab | 2015-06-19 22:55 | | Comments(6)
Commented by yoda-1 at 2015-06-20 21:10
これは素晴らしい成果ですね。
新鮮な卵は、ミズイロではないですか。感動ものです。
Commented by fanseab at 2015-06-20 22:00 x
yoda-1さん、コメント有難うございます。
狙った目的種が撮れずに、想定外の種が撮れることがよくありますね。
蝶の神様が見捨てずにいてくれたことに感謝です。
そうですか?贔屓目に見れば、卵も薄水色に見えたりして・・・・。
Commented by Sippo5655 at 2015-06-21 21:27
私も、卵がミズイロに輝いて見えました!
今年はウラナミアカが凄く多い印象ですが、
逆にもっと多い印象だったミズイロオナガにはあまり出会えていません。
神様からのご褒美ですね!!
幼木に産卵するのですね。勉強になりました。
Commented by fanseab at 2015-06-21 21:49 x
Sippo5655さん、ホワイトバランスの関係で水色に見えるかもしれません。
そうですか、ミズイロオナガはやはり少ない印象ですか?
神様からのご褒美。沢山もらえないですかねぇ~。
Commented by banyan10 at 2015-06-22 21:42
ミズイロの産卵は見事ですね。
僕も何度か平地ゼフの産卵狙いで出かけましたが、全くチャンスなしでした。
撮影した場所で卵を確認できないのは仕方ないですよね。
5枚目はいかにも産卵しそうな場所での貴重なシーンだと思います。
Commented by fanseab at 2015-06-23 23:53 x
BANYANさん、コメントありがとうございます。平地性ゼフはウラゴマダラを除いて、皆産卵シーン撮影の難易度が高いですよね。今回は想定外の事態で撮影できましたが、狙って撮る自信は全くありません。
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