探蝶逍遥記

Japonica属越冬卵(6月中旬)

 前週に引き続き川崎市内の里山公園を訪問。正午過ぎからウラナミアカシジミ産卵シーン撮影を目的にクヌギ・コナラの幼木植林地を探索しました。結局、この日目撃したJaponica属はたった1頭。遠目から目的種のウラナミアカかアカかは認識できませんでした。この1週間で対象種の個体数が激減したことを実感。産卵シーンが無理なら産卵されて間もない越冬卵でも探してみようと、無駄骨覚悟で小枝や休眠芽をチェック。やっとのことでクヌギ細枝上に産卵された1卵を発見。その状況です。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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TG2@5.5mm、ISO=400、F6.3-1/30、+1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時03分

 ルーペで表面を観察し、Japonica属の卵であることを確信いたしました。先ずはコンデジ顕微鏡モードで超拡大像を撮影。
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TG2@18mm、ISO=400、F14-1/100、+1.3EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時02分

 ご覧のように有難いことに母蝶の卵表面隠蔽工作が殆どされておりません。数年前からゼフ越冬卵探索を見よう見まねでトライしてきましたが、同属越冬卵は全く発見できなかったのです。もちろん、樹皮の微毛で隠蔽工作されていて発見し難いことが原因の一つ。ですので、今回のように殆ど剥きだし状態での卵に遭遇したのは極めてラッキーでした。産卵後、周囲に微毛が不足していたのか、それとも産卵直後に蜂などの外敵に襲われて隠蔽工作ができなかったのか、詳細は不明ですが、お蔭様で表面構造を詳細に把握できるチャンスが訪れました。↑のコンデジ画像でも十分表面微構造は把握できますが、自宅に持ち帰り、マイクロフォーサーズでの超拡大撮影にトライ。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+上段4コマ/下段5コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/250、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影時刻:20時36分

 直径は0.85mm。高さ0.42mm。ゼフの越冬卵は概ね、ウニの棘のような突起が存在するものですけど、この卵表面はほぼツルツル。まるでゴルフボールのようなディンプル(凹み)が散布されているだけです。そのディンプル直径も精孔周辺では小さく、周辺で増大する傾向が見て取れます。樹皮と卵の境界には濃褐色の接着物質がはっきり確認されます。これがウラナミアカ越冬卵なのか、それともアカなのか、管理人には知見がないので、ここではJaponica属卵として扱います。例によって、来春、飼育に供して判定を下す予定です。ゼフ研究界の権威・小岩屋敏氏の名著、「世界のゼフィルス大図鑑」を参照しても、両種卵形状の詳細な識別点については議論されておりません。寸法については、

ウラナミアカ:『日本産の卵の直径は0.82-84mm。高さは0.37mm程度。』
アカ:    『(同上)0.91-95mm。高さは0.43mm程度。』

の記述があり、平均寸法はアカが一回り大きいようです。確かブログ仲間の何方かが、「精孔部の凹み具合でアカ/ウラナミアカの識別判定可能」と述べられていたことも記憶しておりますが・・・・。さて、管理人採卵品はどちらでしょうか? 
by fanseab | 2015-06-16 22:19 | | Comments(0)
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