探蝶逍遥記

ミドリシジミの産卵・飛翔など(6月上旬)

 ウラナミアカシジミの産卵シーン撮影目的に川崎市内の里山公園に出向きました。「産卵時間帯は午後」と目鼻を付けて、ノンビリと出動。クヌギの幼木が多数ある斜面がポイントと睨んで張り込みますが、ウラナミアカは木蔭や下草でお休み状態。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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GX7-Z12、ISO=400、F9-1/200、外部ストロボ、撮影時刻:14時30分

 結局、12時過ぎから18時までウロチョロしたものの、空振りに終わりました。昨年に引き続き空しく敗退。いつ産卵のトリガーがかかるのか?兆しが見えないと辛いものがあります。
 この日は丁度ミドリシジミ発生のピークでしたので、♀の挙動にも注目。ミドリシジミの産卵シーンは一昨年に初めて撮影(外部リンクしておりますので、今回は少し余裕があります。
 前回同様14時過ぎ頃からポツポツ♀がハンノキの幹を訪れ、頭部を下にして、伝い歩きで上から下へ降下しながら、産卵をしていきます。必ず上から下であって、逆はありません。一方、夏眠明けのメスグロヒョウモンは必ず幹の下から上へ飛びながら産卵して行き、逆は有りえません。種間毎に習性が異なるのは面白いですね。光線状態も良かったので、粘った末、「縁毛ブルー幻光産卵シーン」を撮影できました。
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D71K-34VR、ISO=400、F10-1/400、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時26分

 シジミチョウ産卵シーンで「縁毛幻光」まで捉えたのは初体験。これは嬉しい画像になりました。この日の♀は腹を曲げるそぶりも少なく、本当に「産卵シーン」と言い切れる画像を撮った自信がありませんでしたが、次は確実に産卵シーンと言えるものでした。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=400、F10-1/250、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時47分37秒(左下囲みは同42秒)

 左下囲み矢印先に産卵直後の卵(緑色)が確認できます。この母蝶は腹端を曲げてから凡そ10秒要してようやく1卵を産み付けておりました。産卵時間帯は14~15時半頃が中心ですが、♂の乱舞がスタートする頃に産卵している個体もおりました。
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D71K-34VR(トリミング)、ISO=500、F11-1/125、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時55分

 管理人が観察した中では一番遅い事例でしょう。母蝶の左側(矢印)に既に産み付けられた卵が確認できます。卵の拡大像もコンデジで撮影。
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TG2@18mm、ISO=400、F14-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:16時04分

 卵塊の最大数は3。未だ少な目で、もう少し後に更に産み足されていくのでしょう。
さて、♂のテリ張りは通常梢の高い位置で撮影に苦労しますが、この日は目線以下の低い場所でテリ張りする個体も多く、助かりました。しかし、個体数も多いので、折角翅を開いても、ちょっかいを出されてすぐに追尾発進するのも厄介な問題。最初はストロボ使用で。
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D71K-34VR、ISO=640、F11-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時07分

 続いて同じ個体をノンストロボで。
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D71K-34VR、ISO=640、F11-1/250、-1.0EV、撮影時刻:17時07分

 やはりストロボの有無で干渉色の出方や雰囲気が相当異なります。次はストロボ未使用で別のアングルから。
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D71K-34VR、ISO=640、F11-1/125、-0.3EV、撮影時刻:17時11分

 翅の輝きもブルー、背景もブルーに染まったので結構面白い絵に仕上がりました。♂テリ張りに注力した日は卍飛翔する♂が多数おりましたが、生憎その日は広角飛翔システムの持ち合わせが無く、日を改めて卍狙いで現地を訪問。しかし皮肉なもので、卍狙いで行くと今度は気温・照度の関係か、卍が殆ど成立せず、地表近くで卍を捉えるチャンスがありません。それでも何とか頑張って撮ったのがこれ。
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D71K-20(ノートリ)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時33分

 ノートリでいい塩梅の構図に収まったものの、明らかなピンボケ。最近古典的広角飛翔を真面目に撮影していないツケが一気に出たような(^^; ようやくジャスピンのコマが得られたと思ったら・・・。
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D71K-20(トリミング)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:17時55分

 今度は上の個体がボロボロで見栄えがしません。トホホ・・・でした。卍のチャンスが少ないのでハンノキの梢を探♀飛翔する♂に狙いを変えて撮影。こちらは飛翔速度がかなり低下するため置きピン位置に捕捉しやすく、歩留りは結構良かったです。
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D71K-20(ノートリ)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:18時04分
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D71K-20(ノートリ)、ISO=640、F9-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:18時05分

 ウラナミアカ産卵シーン撮影は次なる宿題になったものの、ミドリシジミの輝きを十分に楽しむことができました。なお撮影当日は多数のカメラマンの方が終結しており、特に撮影仲間のIさん、theclaさんとは楽しい蝶談義をさせて頂きました。またどこかでお会いしましょう。
by fanseab | 2015-06-10 23:15 | | Comments(6)
Commented by yurinBD at 2015-06-11 06:21
縁毛ブルー幻光産卵シーン、とても綺麗ですね。
恥ずかしながら縁毛ブルーはオスだけなのかと思っておりましたので
勉強になりました。
卍飛翔のお写真、迫力がありかつ美しく、素晴らしいですね!
Commented by fanseab at 2015-06-11 21:36
yurinBDさん、縁毛ブルー幻光は縁毛が新鮮な状態であれば、オスメス問わず
観察される現象です。ルリシジミ等の身近なシジミ類で確認してください。
卍の画像は恥ずかしながら、納得のいくものではありません。
なかなか地表付近に降りてこないので、少ないチャンスでどうしても焦って
失敗してしまいますね。
Commented by twoguitar at 2015-06-12 20:29 x
翅もブルー、背景もブルーのミドリシジミが立体的に輝いていて幻想的。いいですね。
ラストの飛翔ミドリシジミも雰囲気が素敵です。
なかなかこのように撮れません。勉強になりました。
Commented by Sippo5655 at 2015-06-12 22:09
縁毛のブルーも見事ですが、
照らされたお腹の部分の輝きも・・・
母蝶を、神様が守ってくださっているように。
美しいシーンですね!

それにしてもウラナミアカの産卵を、
何時間も、待つ、その姿勢が本当に凄いです。

その何時間の間 どのように過ごされるのでしょう!?
Commented by fanseab at 2015-06-12 23:43 x
twoguitarさん、体調が回復した由、よかったですね!
ゼフの開翅画像は背景の良し悪しで、雰囲気が全く変わります。
ここは意図せずに撮影したのですが、ブルー一色の絵に仕上がってラッキーでした。
ミドリ♂の探♀飛翔画像にチャレンジするのは初めてでしたが、周回飛行をする
モードもあって、意外に撮影はしやすいものでした。
Commented by fanseab at 2015-06-12 23:48 x
Sippo5655さん、午後の陽射しが色々と悪戯をしてくれて、
ミドリ♀の表情を豊かにしてくれましたね。
この記事に書いたように、ミドリが最盛期であることは頭にあるので、
ウラナミアカを時々監視しながら、ミドリを撮影しておりました。決して、
四六時中ウラナミアカを見張っていたのではありません。
もしもミドリがいなかったら、この作戦は通用したかどうか(^^;
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