探蝶逍遥記

ウラミスジシジミの飼育メモ

 昨年9月、長野県でキマダラモドキ産卵シーンを求めて彷徨っていた際、ミズナラの休眠芽よりウラミスジの越冬卵を見出しました(外部リンク)
 採卵後、ストッキングに包んで先ずは拙宅屋外で保管、11月になってから冷蔵庫保管に切り替えました。本年3月18日に冷蔵庫から取り出し室温環境へ。22日に1卵の精孔部に孔が開き、翌23日に孵化いたしました。もう1卵も25日に孵化。共にクヌギの新芽を与えました。最初は1卵孵化した状態の画像。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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TG2@18mm、ISO=400、F14-1/100、+2.0EV、内蔵ストロボ、撮影月日:3月24日

 次に初齢幼虫。クヌギ新芽に潜入中は撮影を回避し、クヌギの花穂へ餌を替えてからの撮影です。以降、終齢までクヌギの花穂で飼育を続けました。
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D71K-1855改@55mm(トリミング+上段3コマ/下段4コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:3月31日

 Favoniusの初齢幼虫は種類によらず淡褐色のモノトーンであまり特徴の無い風貌ですが、ウラミスジは初齢の段階から既に赤褐色と淡緑色のツートーンカラーを呈しております。体長は約3mm。1頭(個体#1)は4/1、もう1頭(同#2)は4/3に2齢になりました。2齢6日目の#1の画像です。
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D71K-1855改@55mm(トリミング+上段4コマ/下段3コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/320、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:4月7日

 体長は5mm。体毛が増え、ツートーンカラーのデザインもより明瞭になりました。4/12に2頭共に3齢へ。但し、#2は3齢直後から摂食不良となり、そのまま死亡してしまいました。以下全て個体#1で撮影。
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D71K-1855改@上段35mm/下段42mm(トリミング+上段4コマ/下段5コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:4月14日

 体長6.5mm。頭部から第1-2腹節までの背面の濃褐色模様、さらには第8腹節が外側にデルタ翼のように開く独特なスタイルに変身しました。このデザインはほぼ終齢(4齢)幼虫の姿を予感させるものです。17日に眠、19日に終齢になりました。
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D71K-1855改@18mm(トリミング+4コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:4月21日

 体長16mm。地色は鮮やかな緑色になり、褐色部との境界線上の白色縁取りが明瞭になります。何度見ても、綺麗な幼虫だと思います。終齢末期にクヌギ等のホストの樹肌を削り取って蛹化する習性が知られているので、終齢途中からクヌギの樹肌を飼育ケースに入れておきました。
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D71K-85VR、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:4月25日

 すると、予測通り、樹皮の隙間に潜り込んで前蛹準備段階となりました。
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D71K-85VR(トリミング+4コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:4月25日

 鮮やかな緑色部分はやや緑色を帯びた濃褐色に変色しております。この後、場所替えをして前蛹になりました。
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D71K-85VR(トリミング+上段3コマ/下段2コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:4月27日

 体長12mm。クヌギ樹肌の凹凸が激しいため、側面の全貌は撮影できません。最終的な蛹化場所を決定した段階で老熟幼虫は体が凹みにピッタリ嵌るようにクヌギの樹肌を食します。↑の画像では頭部の左側に食べて削った跡が見られます。その際出した糞がこれ。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:4月27日

 クヌギ花穂を食べていた時とは明らかに糞の色合いが異なります。4/29に無事蛹化。
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D71K-85VR(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:4月29日

 体長は11mm。蛹化直後に終齢幼虫の色調が残っているのは他のゼフと同様。数日後、蛹本来の色合いに変化しました。
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D71K-85VR(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月2日

 そして5月18日に翅が黒化、翌19日に無事♂が羽化しました。先ずは室内でスタジオ撮影。
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D71K-85VR、ISO=320、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月19日

 結構おとなしくしているようなので、屋外へ連れ出して再撮影。
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D71K-85VR、ISO=320、F7.1-1/320、撮影月日:5月19日

 LEDランプ照射でも開いてくれないので、飛び立たせて、翅表を撮りました。
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GX7-Z12(トリミング)、ISO=400、F4.5-1/3200、撮影月日:5月19日

 飛翔中にチラチラと独特なブルーが見える姿もいいもんです。ウラミスジは成功裏に終わりましたが、同時進行していたジョウザン、ウラクロは飼育に失敗しております。その辺の顛末は別途記事にでもしてみましょう。
by fanseab | 2015-06-03 23:53 | | Comments(2)
Commented by yoda-1 at 2015-06-04 19:49
雄個体ですね。
おめでとうございます。
ゼフ飼育では何か開翅してくれるおまじないがないものかと
よく思います。
Commented by fanseab at 2015-06-04 21:42 x
yoda-1さん、コメント有難うございます。
♂でしたか!決めては腹部形状が確かに上下方向に窄まるスタイルで、
♀とは異なること。それと背面から覗き込んだ時の腹部の色合いがやや白い
2点でしょうかね。
飼育品でも恐らく、羽化後それなりの時間を経るとLEDでも開翅させられる
のではないかと思ったりしてます。まぁ~実験をやる余裕がないんですけどね。
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