探蝶逍遥記

ヒオドシチョウの卵塊(4月上旬)

 最近、BANYANさん(外部リンク)がヒオドシチョウの素晴らしい産卵シーンを撮影されています。これに刺激を受けて、管理人も最近足繁く通っている東京都下の谷戸に出向いてみました。しかし、この日はムチャ寒く、とても蝶が飛び出す気候ではありません。仕方なく、産卵済みの卵塊でも見つけてみようか・・・とムチャを承知でエノキを探索。母蝶が産みそうなエノキはあまり本数がなく、大木から南向きに張り出している枝先を取敢えずチェックしたところ、何と一発ツモ(?!)。先ずは魚露目で状況描写です。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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TG2@18mm-gy8、ISO=200、F6.3-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:9時44分

 地上高3mほどで、一脚で枝を手繰り寄せて何とか撮影できる高さでした。LED補助照明をしなかったため、ピントが思い切り背景に引っ張られて恥ずかしいピンボケ画像(^^; 不安定な姿勢になるため、現場での超拡大撮影は諦め、飼育前提でお持ち帰りすることに。帰宅後撮影した卵塊アップ画像です。
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TG2@18mm(3コマ深度合成)、ISO=800、F4.9-1/25、-0.7EV、内蔵LED、撮影月日:4月10日

 卵塊の長さは約1cm。総数は100卵以上でしょう。枝の周囲に均一に産み付けるのではなく、ある方向に偏って重ねていくため、出来損ないのアイスキャンディーみたいな外観です。次に定番の超拡大画像。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング+4コマ深度合成)、ISO=200、F13-1/100、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:4月10日

 これまで撮影経験のあるタテハチョウ亜科に共通する形状で、精孔部から放射される縦隆起条が卵高さの1/2ほどで消滅するのが特徴でしょう。縦隆起条は9本。ここで過去に撮影済のルリタテハ卵と比較してみました。
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ルリタテハ卵の拡大像はD71K-85VR-24Rで撮影。

 隆起条数はルリが1本多い10本。高さはルリタテハがやや高い程度の差(ヒオドシ:0.93mm、ルリ:0.96mm)ですが、形状は相当異なっています。ヒオドシはルリよりかなりスリムなビヤ樽型。察するに単独卵で産むルリとは異なり、卵塊で産むヒオドシは卵の集積効率を上げるため、円柱形に近い形状に進化させたように思います。同じ卵塊で産むキベリタテハやクジャクチョウの卵形状と比較してみたくなりました。もちろんチャンスがあればヒオドシ母蝶の産卵シーンも是非ものにしたいものです。
by fanseab | 2015-04-11 23:15 | | Comments(4)
Commented by banyan10 at 2015-04-12 03:51
一発ツモは凄すぎます。(^^;
卵塊の場合は難しいですが、僕も1つ1つの卵をもっとしっかり撮影するべきでした。
最近はヒオドシも増えていますし、同じような場所で産卵する傾向があるので、タイミングが合えば産卵も撮影できそうですね。
Commented by himeoo27 at 2015-04-12 07:01
卵探しは、産卵行動を観察していない
と困難なのに良く見つけられたものと
吃驚しました。
ルリタテハの卵と並べてみると形状、
色の違いが良くわかりました。
Commented by fanseab at 2015-04-12 22:40 x
BANYANさん、言い方が正しいかわかりませんが、一種のビギナーズラックかもしれませんね。
来年みっちり探しても発見できないかも・・・。
ただ、ご指摘の通り、産卵に適した環境は意外と絞られそうなので、今後注意してみたいと思っています。
Commented by fanseab at 2015-04-12 22:43 x
himeooさん、単独卵なら困難でも卵塊故の「異常な膨らみ」を手がかりにするため、多少は発見確率が上がるかもしれません。ただ高い位置なので、手繰り寄せされる距離にないと結構難しいですね。
他のタテハ類卵と比較すると、樽型形状がヒオドシ独特なものであることがよくわかりました。
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