探蝶逍遥記

台湾宜蘭縣遠征記(14)シジミチョウ科

 最初は日本でもお馴染みのウラギンシジミ(Curetis acuta formosana)。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F8-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:8時51分(6月1日)

 日本産亜種paracutaとの有意差は少なくとも裏面にはないような・・・。撮影した日のみ目撃しただけでした。台湾特産種のタイワンウラギンシジミ(C.brunnea)にも一度出会ってみたいものです。
 お次はキナツメアシフタオシジミ(別名:フタオルリシジミHypolycaena kina inari)の♂。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F8-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時05分(5月29日)

 縁毛も完全に揃った羽化直品です。胡蝶蘭などを食う贅沢三昧?のシジミ。実はこの日も河原でフトオアゲハを狙って待機中、現地カメラマンと談笑している際、「こんな物も撮ったよ!」と液晶モニターで本種を見せてくれてビックリ!早速撮影ポイントを伺い、何とかゲットできました。この現地カメラマンに感謝です。Hypolycaena属に出会うのは本当に久しぶりで、調べてみたら7年前南ベトナムでamasa(外部リンク)を撮影した時以来でした。開翅も期待しておりましたが、突然樹冠方向に飛び去り、姿を見失ってしまいました。
 河原の吸水ポイントではGraphiumに混じって小さく蠅のように飛ぶヒメウラナミシジミ(Prosotas nora formosana)の姿を確認。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F7.1-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時34分(5月29日)

 最近、動体視力が殊更衰えたことを実感する管理人でありまして、暗灰色に彩られた渓谷の底辺を這うように飛ぶ黒っぽいヒメウラナミを追跡するに苦労しました。結局後ろ向きの酷いピンボケ証拠画像が一コマ残っただけ(^^;
 さて、河原では瑠璃色のシジミが多数吸水に来訪しているのも目撃できました。数種類は期待していたのですけど、帰国後の調査でいずれもホリシャルリシジミ(Celatstrina lavendularis himilcon)♂であることが判明。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時06分(5月31日)

 本種は管理人にとって初物。スリランカ・タイ・インドシナ半島を経てニューギニアまで達する広域分布種です。八重山で迷蝶としての記録がありますが、タッパンルリ(Udara dilecta)が迷蝶としてやって来るのですから、この子が日本に来たとしても不思議ではないでしょう。河原で吸水する♂個体数は多いものの、殆どはスレており、綺麗な個体を探しての撮影。結構敏感なので、苦労いたしました。この子は吸水のみならず、仕掛けた海老トラップにもやって来ました。
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GX7-Z60、ISO=400、F3.5-1/200、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時38分(5月31日)

 UdaraCelastrina属は甲殻類の死骸が殊更お気に入りで、東南アジア遠征の先々で彼らが甲殻系トラップに吸引されている光景を目にします。なお、台湾には日本では普通種のルリシジミ(C. argiolus caphis)も棲んでおりますが、ホリシャに比較して遥かに珍品で、生息地が限定されております。どうやら宜蘭縣には生息していないようです。 <次回へ続く>
by fanseab | 2015-02-19 23:14 | | Comments(2)
Commented by Sippo5655 at 2015-02-20 22:46
このウラギンシジミは、どことなくまあるいような。。

全体的に膨張したような印象を受けました。

キナツメ・・・アシフタオ!?

舌を嚙んでしまいそうな^^;

ミズイロオナガシジミにそっくりですね!

どの子も、瞳がキュート!!
Commented by fanseab at 2015-02-22 09:49 x
Sippo5655さん、ご指摘の通り、確かにこの個体は翅形が丸みを帯びていますね。ただ、台湾亜種の特徴ではなく、単なる個体差のようです。国外の蝶の和名はルールがあるようでなく、人それぞれに勝手に付与しているのが現状です。キナツメアシについても「フタオルリシジミ」のより短い和名があるのですけど、所属する属を容易に推定するため、「ルリシジミ」の和名を嫌う研究者がおります。裏面斑紋は確かにゼフそっくりで、魅力的な仲間です。
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