探蝶逍遥記

台湾宜蘭縣遠征記(10)ワモンチョウ

 全般的に成果の出なかった今回遠征で、想定外の宝物に出会うことができました。管理人未撮影のワモンチョウ(Stichophthalma howqua formosana)です。東南アジアに棲むワモンチョウ族の中でも特に巨大な、Stichophtalma属は憧れの存在でした。現地で連泊していた民宿には比較的大きな砂利敷の駐車場があって、その東側および南側が雑木林に囲まれた立地でした。タテハ類誘引目的で海老およびパイナップルトラップをその林縁に仕掛け、毎朝様子を伺っておりましたが、食いついて来たのは「なめくじ」の類のみで蝶はサッパリ。5月30日の早朝もトラップの様子をチェックするも成果なし。仕方なく宿に帰ろうとふと草地を見ると、白っぽくデカいジャノメが止まっています。これがワモンと分かった時は心臓パクパクで、慌ててカメラを取りに宿に引き返し、「逃げるなよ~」って念じながら戻ると、幸いにもじっとしておりました。どうやら果実酒の廃棄品があって、これが彼らにとって絶好のトラップになっていたようです。慎重に接近してパチリ。

+++画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_20193019.jpg
D71K-34、ISO=400、F11-1/500、外部ストロボ、撮影時刻:6時46分(5月30日)

 裏面斑紋から♀と判定しました。概ねタテハ類は♀が珍品ですから、二度嬉しかったですね。翌日も再会期待で早起きして現場を確認するも登場せず。最終日にもう一度出会いましたが、アングルが悪く格闘している間に逃げられ、林縁に止まった姿を写すのが精一杯でした。
f0090680_20194256.jpg
D71K-34(トリミング)、ISO=640、F4.5-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:5時58分(6月1日)

 何とか飛翔で表翅を写したい・・・思いも実現せず、この後すぐに林内奥深く消えて行きました。一旦驚かせると始末に負えないのはワモン類の習性です。彼女の行先には恐らく食樹となる竹林があるのでしょう。ワモン類の活動時刻は概ね早朝と薄暮時に限定されておりますが、今回の遠征では夕刻はほぼ土砂振り状態が続いたため観察チャンスが限定されたのは誠に残念でした。それにしてもフワフワと舞う巨大ワモンの姿は雄大で、写真を見る度に当時の情景を思い出しております。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-02-04 22:57 | | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード