探蝶逍遥記

台湾宜蘭縣遠征記(7)タイワンモンシロチョウ

 シロチョウ科ですが、これまた全くの不作。今回ご紹介するタイワンモンシロチョウ(Pieris canidia )を除くと、カワカミシロチョウ(Appias albina semperi)、キチョウの1種(Eurema sp.)を目撃できたのみで、期待したDelias未撮影種はおろか、普通種のツマベニチョウやクロテンシロチョウさえ全く観察できない有様でした。原因はもちろん悪天候のせいでしょう。そんな中、多少小雨でも活動してくれたのが、タイワンモンシロで、仕方なくレンズを向ける機会が多くなりました。
 先ずはセンダングサでの吸蜜シーン。

+++画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=400、F11-1/500、-0.7EV、撮影時刻:7時15分(6月1日)

 後翅裏面が白っぽく、翅表の黒紋面積も比較的小さ目で恐らく♂。この日は滞在中、最も好天気だったので朝早くから吸蜜しておりました。続いて♀の産卵シーンを2コマ。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時24分(5月29日)
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/250、-1.0EV、撮影時刻:11時07分(5月30日)

 ここ3シーズン種類によらず産卵シーンに注力しておりますので、台湾でもチャンスがあればと狙っておりました。比較的産卵シーンを見るチャンスは多かったように思います。それでもシロチョウの産卵時間は短いので良い絵を撮るには相当苦労しますね。数回連続して産卵し、その後開翅休息。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時14分(5月30日)

 もう少し綺麗な個体で撮るべきでした。♀は翅表の黒色紋面積が♂に比較して拡大する傾向にあります。産卵していた食草は日本でもお馴染みのイヌガラシ(Rorippa indica)だと思います。その全景。
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TG2@4.5mm、ISO=200、F2.8-1/250、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時27分(5月29日)

 林道の脇などに普通に生えています。無尽蔵にホストがあるので成虫の個体数も多いのでしょうね。次に産卵状況。
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GX7-Z60(トリミング)、ISO=800、F7.1-1/250、撮影時刻:10時49分(5月29日)

 葉表上の2卵で、茎にも産む場合があるようです。次いで拡大像。最初はTG2で。
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TG2@18mm、ISO=800、F14-1/100、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時30分(5月29日)

 高さ0.95mm、最大直径0.46mm。紡錘(砲弾)形で典型的なシロチョウ類の卵。同じ拡大像を今度はミラーレスでも撮影。
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GX7-P1442@42mm-P14R(トリミング)、ISO=800、F20-1/80、内蔵ストロボ(トリガー信号のみ)+スレーブ1灯+LEDライト、撮影時刻:10時43分(5月29日)

 深度合成に失敗したので、単独画像です。これではTG2で撮ったのとあまり有意差がないですね(^^; 同属のモンシロチョウ(P. rapae)と同一拡大倍率で形態比較をしてみました。
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※モンシロチョウ卵はD71K-85VR-24Rで撮影

 モンシロチョウの卵は丈が僅かに短く、紡錘(砲弾)形上方の「くびれ」が少ない特徴がわかります。
 海外遠征で蝶を撮影する際の楽しみ方は色々ありますが、「和名に地名の付いた蝶をその土地で撮影する」ことも重要です。過去の台湾遠征で撮影できなかった本種を今回ゲットし、「タイワン(台湾)」が冠せられた画像コレクションに1種加えられたことは幸いでした。次回からタテハチョウ科を順次ご紹介いたします。<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-26 20:42 | | Comments(4)
Commented by Sippo5655 at 2015-01-27 21:00
これが、タイワンモンシロチョウ・・・
あれ、ところでモンシロチョウってもともとどこの国のチョウでしたっけ、、
前翅の黒点が四角っぽい!?

お天気悪い中、ここまで追って撮影なさるなんて、、
すごいことですね!

卵の中の点って、何か意味があるのでしょうか??
Commented by himeoo27 at 2015-01-27 21:07
>タイワンモンシロで、仕方なくレンズを
>向ける機会が多くなりました。
八重山諸島で「タイワンモンシロチョウ」
を一度だけしか見かけたことのないヒメオオ
には羨ましいかぎりです。
「カワカミシロチョウ」は憧れの蝶で未だ証
拠写真すら撮ったことがありません(涙)。
Commented by fanseab at 2015-01-28 21:25 x
Sippo5655さん、モンシロはヨーロッパに起源を持つとされています。モンシロとは後翅外縁の矢尻型黒班の有無が同定に決めてでしょうか。
卵の中の黒班は胚形成が始まっている兆候だと思います。表面の黒点はゴミですね。
Commented by fanseab at 2015-01-28 21:29 x
himeooさん、タイワンモンシロ含め多化性の蝶は発生ピークに遭遇しないと、普通種であっても簡単には出会えませんね。八重山でも恐らく訪問された時期のタイミングが不幸にも悪かったのだと思います。それとシーズン毎の個体数変動も結構あったりします。次回訪問されたら、豊作・・・・であることも稀ではないですよ。
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