探蝶逍遥記

台湾宜蘭縣遠征記(6)Papilio属2種

 前回ご紹介したフトオアゲハやGraphium同様、渓谷沿いでの吸水に集まるPapilio属にも大いに期待しておりました。例えば、台湾特産種のタイワンアゲハ(P.thaiwanus)、ホッポアゲハ(P.hopponis)、さらに特産種ではないものの、撮り直したいオナシモンキアゲハ(P. castor formosanus)、などです。しかし、前回述べたように天候が芳しくなく、期待外れに終わりました。
 そんな中、最初に登場したのはクロアゲハ(P.protenor protenor)です。ご存じの通り、台湾では無尾型。先ずは鮮度の良い♂。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=500、F6.3-1/800、外部ストロボ、撮影時刻:11時20分(5月29日)

 無尾型は見慣れないと、どうしてもナガサキアゲハの♂に見えてしまいますね。それと国内本土産クロアゲハ(ssp.demetrius)に比較して前翅裏面の性状が異なることに気が付きました。国内本土産では、前翅裏面のほぼ全面に白色鱗粉が散布されておりますが、台湾産ではカラスアゲハ(P.dehaanii)に似て、外縁側に白帯状に拡がる特徴があります。因みに無尾型完品♂の撮影はこれが初体験。それなりに嬉しかったですね。台湾産無尾型♀の画像こちら外部リンク
 続いてほぼ全開シーン。
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D71K-34、ISO=800、F8-1/640、外部ストロボ、撮影時刻:11時22分(5月29日)

 前後翅共、外縁側に青色鱗粉が軽く散布された綺麗な個体です。何とか粘って♂のシンボル、後翅前縁の横白帯を写したかったのですが、それは失敗。2日後に撮影した♂個体はスレ気味でした。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時52分(5月31日)

 この角度から覗くと、前後翅が緑色の幻光を帯びるのも面白いですね。このクロアゲハ撮影後すぐに別の黒系アゲハが出現。ヤエヤマカラスアゲハ(P.bianor thrasymedes)♂でした。全開での日光浴シーン。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時56分(5月31日)

 随分と緑色鱗粉が優勢で、最初はカラスの♀かと錯覚しました(前翅性標を見てやっぱり♂かぁ~と思った次第)。管理人は八重山群島遠征の経験が無く、本種撮影経験もないので、無理からぬことでした。全般に緑色がかっているので、後翅のブルーがより引き立つように思います。できれば完品で写したかったですね。この後、吸水モードに。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時03分(5月31日)

 順光で撮影したかったのですけど、それは叶わず。すぐに遠くに飛び去って行きました。なお、今回遠征では上記した2種以外の目撃種としては、ナガサキアゲハ(P.memnon heronus)♀とルリモンアゲハ(P.paris nakaharai)♂の2種を記録しております。今回でアゲハチョウ科はお終い。
<次回へ続く>
by fanseab | 2015-01-23 22:12 | | Comments(2)
Commented by himeoo27 at 2015-01-25 08:25
石垣島のヤエヤマカラスアゲハ♂の表翅
は、かなり緑っぽくとても綺麗でした。

クロアゲハの無尾型は、ナガサキアゲハ
雄に良く似ていますね!
ナガサキアゲハには有尾型♀もいるとの
ことで興味深いです。
Commented by fanseab at 2015-01-25 16:01 x
himeooさんは、石垣島でヤエヤマカラスの撮影経験がおありなんですね。緑色を帯びる点が独特の美しさです。今回はナガサキ♂を見かけるチャンスがなく、クロ♂と間違うことはありませんでした。
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