探蝶逍遥記

ムラサキツバメ越冬集団探索:その1(11月中旬)

 朝晩冷え込むようになって、ブログ仲間の記事にもムラツ集団越冬が登場するようになりました。管理人も一番手近な観察地である東京都内の某公園に出向いて様子を確認してきました。ここは昨年11月下旬、最大14頭の集団を観察(外部リンクしております。
 先ずは昨年のポイントであるマテバシイを確認。昨年の塒となった葉とほぼ同じ位置(塒A)で単独越冬個体を発見。地上高は約2m。

+++画像はクリックで拡大されます+++
f0090680_23282736.jpg
D71K-34、ISO=500、F11-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時35分

 同居しているのはチャバネアオカメムシ(Plautia stali)。既に越冬体で背面の緑色部が褐色に変化しております。同じ場面を魚露目で。
f0090680_2328553.jpg
TG2@18mm-gy8、ISO=1600、F18-1/100、+1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時32分

 他にも越冬個体が無いか、同じマテバシイの株で探索すると、地上高3mの葉上に3個体集団(塒B)を発見。
f0090680_23292815.jpg
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時41分

 今年は時期的に未だ大集団形成には早いのか、それとも個体数が少な目なのかはわかりません。この後、別の集団探索のため、公園内をほぼ1周してきました。狙い目はこの時期、ムラツが集団を形成しやすい比較的葉面積のデカい落葉樹。ただ理想的な木本がなくガッカリでした。その途中、ツバキの葉上で日光浴しているムラサキシジミを発見。蝶相が乏しくなったこの時期、綺麗なこの子はつい撮影してしまいますね。
f0090680_23294579.jpg
D71K-34、ISO=200、F6.3-1/1250、-1.0EV、撮影時刻:11時51分

 ランチ休憩の後、最初のポイントに戻ってみると、活動中のムラツが塒に戻る最中だったようで、塒を探してマテバシイの梢を飛び交う個体が見られました。塒Aの単独個体には1頭お仲間が加わってお見合い状態。カメムシに動きはありません。
f0090680_2330368.jpg
TG2@18mm-gy8、ISO=1000、F6.3-1/100、+1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:13時38分

 塒Bですが、当該塒は空き室で、別の葉上に2頭が戻っておりました。
f0090680_23302230.jpg
D71K-34(トリミング+2コマ深度合成)、ISO=500、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時12分

 2頭が前後に並んでいるので、深度合成で2頭双方にピントが合うように工夫してみました。深度合成はムラツ越冬集団のような対象で、集団全てに合焦させる手段としても有効のようです。次いでミラーレスに超広角を付け、一脚+インターバルタイマー法(今となっては古典的なリモート撮影法)で斜め上から2頭を撮影。
f0090680_23303966.jpg
GX7-10.5、ISO=800、F8相当-1/40、外部ストロボ、撮影時刻:13時28分

 リモート撮影の刺激で2頭の向きが変わってしまったようです。

 昨年並みを期待した探索でしたが、まだ個体数が少なくちょっぴりガッカリいたしました。公園の管理人の方に伺うと、例のデング熱騒ぎの際、この公園ではヒトスジシマカ駆除用の薬剤は散布しなかったとのこと。ですので、人為的にムラツの個体数が減少している訳ではなさそうです。単に時期が早くて集団が形成され難いのかもしれません。また現在、塒が複数に分かれて存在しておりますが、単独塒に集合していくのか?今後の推移に注目していきたいと思います。
by fanseab | 2014-11-16 23:37 | | Comments(10)
Commented by Garuda at 2014-11-17 06:20 x
10月下旬と今月初旬の2回足を運んだのですが、まだ塒は確認できていませんでしたので、今年は先を越されました!
どうやら、ここは毎年期待できそうですね。

大蔵運動公園にも多数個体の開翅ポイントがあったのですが、今年はポイント背後のマテバシイ大木の枝が多数伐られていてスカスカになっており、こちらは期待できそうにありません。
回復するまでに何年かかかりそうな感じです。
Commented by Sippo5655 at 2014-11-17 22:31
私も、探さなきゃ・・・
いそうな公園は今、閉鎖されて入れません;_;
椿の葉っぱは、たくさんの子たちを守っているんですね!
我が家の庭に、一本だけ肉厚葉の常緑樹があって、
ウラギンが越冬してくれたことがありました。
カメムシと、どんな会話をしたのかなあ。
種を越えて 同じ思いを共有して、
頑張っていくんですね。
Commented by fanseab at 2014-11-18 00:01
Garudaさん、残念ながらまだ集団越冬と呼ぶには寂しい数でした。今後に期待しましょう。マテバシイの伐採も、その株が塒として利用されていなければ問題ない場合が多いと思いますが、周囲の湿度環境を変えるのが怖いですよね。
Commented by fanseab at 2014-11-18 00:08
Sippo5655さん、デング熱騒動の余波は結構ありますね。このポイントは何とか観察できて助かりました。ムラツの越冬場所にはウラギンやテントウムシなどの成虫越冬昆虫も多く観察できることが多いですよね。越冬に適した環境は本当に限定されるように思います。
Commented by Garuda at 2014-11-19 00:39 x
今日、日没前後(16:30~)ですが早速行ってきました。
7個体の越冬塒が確認できましたが、どうも違う葉のようです。
もう暗くて、LEDライトで照らしながらの探索だったので、fanseabさんの見付けた塒は見付けられませんでした。
Commented at 2014-11-19 00:44 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by fanseab at 2014-11-19 23:24 x
Garudaさん、恐らく今の時期は複数ある仮の塒から本命の単独塒に移行する過渡期にあるのでしょうね。その7個体塒が「本命」になるのか?注目していきたいです。
Commented by fanseab at 2014-11-19 23:25 x
鍵コメさん、了解・確認いたしました。
Commented by yurinBD at 2014-11-20 23:07
はじめまして、yurinと申します。先日、家族で香港に行った際に鳳園に寄ってまいりました。fanseabさんのホームページとブログを参考にさせて頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。ムラサキツバメの越冬の様子が丁寧に記録されており、素晴らしいですね。今後とも宜しくお願い申し上げます。
Commented by fanseab at 2014-11-21 21:20 x
yurinBD様、拙ブログへようこそ!
そうですか、鳳園に行かれたのですね。お役にたてて幸いです。あそこは交通の便も良いし、初めての香港蝶探索にはお勧めです。ムラツはこの時期、集団を発見する楽しみがあって、毎年、新規ポイント(塒)を見出すのに躍起になっております。
こちらこそ今後とも、よろしくお願いします。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード