探蝶逍遥記

コミスジの終齢幼虫(10月下旬~11月上旬)

 先月中旬頃、何とかコミスジ最終化品で産卵シーンが撮れないか?トライを続けておりました。結果は失敗に終わりましたが、その過程でクズから初齢~3齢幼虫を複数見出すことができました。その後、順調に成長を続けたようで、終齢幼虫をカメラに収めることにしました。ついでにフジに付いていた幼虫もご紹介したいと思います。
 最初は陽射しの良い車道脇のフジに付いていた終齢幼虫です。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-10.5、ISO=200、F10-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時23分(10月下旬)

 フジ、クズ問わず、陽当たりの良く、低い場所を好みます。多少の排気ガスを浴びても何ともないようです。次に食痕と幼虫の拡大像。
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GX7-Z60、ISO=200、F10-1/250、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時14分(10月下旬)

 Neptis属幼虫は概ね、ホストの葉主脈を齧り、萎らせた状態にして葉縁から食い始め、主脈を残す独特の食痕を形成します。幼虫の体色が萎らせた枯葉と同色になるような擬態を示すのですけど、フジの場合は葉の面積が小さいので、終齢幼虫のサイズでは、あまり擬態効果がないように思えます。幼虫移動後の食痕全体像です。
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D71K-85VR、ISO=100、F11-1/400、-0.7EV、撮影時刻:9時30分(10月下旬)

 2齢位の幼虫が主脈上に静止していると、擬態効果が最大に発揮されます。新しい葉に移動した終齢幼虫を背面側から撮影。
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D71K-85VR(2コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:9時26分(10月下旬)

 尾端付近でXの字型になる模様が独特です。
 一方、多摩川縁に繁茂しているクズの葉上の幼虫。こちらは通常クズの葉が多すぎて探索が困難なのですが、この秋は殊の外、沢山幼虫を見つけることができました。フジに比較すると、擬態が巧妙なのに驚かされます。最初は比較的擬態が下手糞な個体#1。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/160、外部ストロボ、撮影時刻:14時05分(11月上旬)

 幼虫が未だ枯れていない葉の主脈上に静止しており、なおかつ体色が緑色を帯びているので、比較的発見が楽なタイプです。次は、擬態が最も巧妙な個体#2。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:14時10分(11月上旬)

 ロールした枯葉の中に幼虫が潜んでおり、その体色も枯葉と全く同じ色を帯びるので、擬態としては完璧です。基本、頭部を下向きにして静止しております。お次は遠目から見ると擬態が巧妙なタイプ(#3)。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/250、外部ストロボ、撮影時刻:14時14分(11月上旬)

 尾端を葉柄に揃えているため、幼虫の姿は枯葉そのものですね。背面の灰褐色はクズの枯葉、側腹面の暗褐色は枯れかかったクズの主脈の色ソックリなので、見た目騙されてしまうのです。4番目の個体は比較的直ぐに発見されるタイプ(#4)。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/100、外部ストロボ、撮影時刻:14時47分(11月上旬)

 緑葉上で葉を齧っていたので、幼虫の発見が容易でした。最後は個体#2とほぼ同じ素晴らしい擬態を示している個体#5。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/100、外部ストロボ、撮影時刻:14時52分(11月上旬)

 ホストがフジ、クズに拘らず、コミスジ終齢幼虫はこの後、地上に降りて枯葉裏等に潜り、越冬することになります。余裕があれば、冬場に追跡観察をトライする予定です。

<11/16追記>
幼虫の場所が画像から探しにくいとのコメントを頂きましたので、クズ葉上の幼虫部分に矢印を
入れておきました。

by fanseab | 2014-11-12 22:26 | | Comments(6)
Commented by himeoo27 at 2014-11-16 18:00
#1の幼虫でも見つけることが出来ない
ヒメオオにとって#5は一体全体どこ
にいるのかサッパリわかりません(涙)。
Commented by fanseab at 2014-11-16 23:43 x
himeooさん、確かに見慣れないと発見が難しい対象かもしれません。別途、分かるように矢印でも入れとくことにします。
Commented by himeoo27 at 2014-11-17 20:16
→の追加有難うございます。
やっと幼虫を判別出来ました。
Commented by fanseab at 2014-11-18 00:11
himeooさん、一度見つけるコツが分かると、次からはすぐに発見できるようになると思いますよ!
Commented by clossiana at 2014-11-21 08:37
私も先日、初めてコミスジの幼虫を見ることが出来ました。
その時はフジの幼木でしたが幼虫は緑葉上で目立っていましたので随分、無防備だなとの印象だったのです。
でもこうして見させて頂くと、かなり巧妙に隠れているのですね。
私も越冬幼虫を探してみるつもりですがオオムラサキの幼虫探しの要領で良いのですかね?
Commented by fanseab at 2014-11-22 21:45 x
clossianaさん、フジの場合はクズよりは発見しやすいですね。越冬幼虫はオオムラサキ幼虫探しの要領でOKですが、越冬中、かなり場所を移動することに注意願います。湿度自己管理の一環だと思いますが。
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