探蝶逍遥記

7年振りのサツマシジミ(10月下旬)

 関西在住時の2007年、南紀まで遠征してサツマシジミの撮影を楽しみました(外部リンク。その後、関東に引っ越して以来、観察ポイントが遠いこともあって、このシジミとは疎遠になっておりました。ところが、クロコノマチョウやツマグロヒョウモンの東進現象同様、本種も徐々に生息域を東に拡大し、現在では、静岡県中部まで分布が確認されております。実は4年前、サツマ確認目的で静岡に赴き、7箇所位のポイントを探索し、1♂を確認できたものの撮影には失敗しております。引き続き本年10月に再調査を行い、3箇所で合計2♂を目撃できました。個体数が4年前に比較して僅かに増加している感触があったので、更に再探索を実施することにしたのです。

 最初のポイントAに到着したものの、予報に反してドン曇りで肌寒い朝。10時まで粘るも場所確認と割り切ってポイントBへ移動。ここでも陽射しが全くなく、気落ちしておりましたが、10時15分過ぎに急に晴間が回復。程なく1頭の♂が灌木からフラフラと飛び立ち地面で吸水行動を開始。相当敏感で接近戦に苦労した末、ようやく1枚ゲット!

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34(トリミング)、ISO=200、F9-1/640、-1.0EV、撮影時刻:10時21分

 逆光条件で何とか縁毛ブルー幻光も捉えることができました。ただ冷静に眺めると、縁毛はちょっと「歯抜け」状態でガックリ。それでも逆光下での前翅の透け具合はやはり綺麗です。吸水行動が終了すると、今度は開翅。
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D71K-34、ISO=200、F9-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:10時23分

 やはり、淡いブルーと白の織り成す前翅のグラデーションは絶品です。惜しいことに右前翅端に欠けがありました。そこで、右側に慎重に回り込み、右前翅の欠けが目立たないアングルでもう一枚。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/800、-1.0EV、撮影時刻:10時24分

 翅のピントが甘いですが、まずまずの絵になりました。この個体は↑の画像撮影直後に視界から消え、樹冠に戻って行きました。活動開始からのショータイムは僅か15分程。この後、20分程待機するものの別個体の飛来もなく、このポイントを諦めてポイントCに出向きました。時間は11時前で、観察には未だ好適な時間の筈ですが、再び雲量が拡がって蝶影がありません。それでも何とか吸水にやって来た1頭を追跡。カラムシ上でおとなしくなった所をロングショットでパチリ。
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GX7-Z60、ISO=200、F7.1-1/60、-1.0EV、撮影時刻:11時21分

 この子は羽化直に近い鮮度なので、縁毛ブルー幻光撮り直しを画策しましたが、肝心の陽射しが弱く、それは断念。それでも僅かに陽射しが強くなった時、開翅を披露してくれました。折角のチャンスなので、マクロではなく久しぶりテレコン未装着の10.5mm対角魚眼で勝負してみました。
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D71K-10.5、ISO=400、F11-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時50分

 普段は魚露目で安直に済ます魚眼画像ですが、流石に10.5mmの切れ味は抜群です。この子はとてもフレンドリーで、ほぼレンズに接触する位、接近しても逃げずに助かりました。表翅も完品で思い出の一コマになることでしょう。この個体はその後、吸水モードに入り、じっと動かなくなりましたので、再度対角魚眼でパチリ。
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D71K-10.5、ISO=400、F11-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時50分

 泥がレンズに付くのを心配しながらのショットでした。次いで順光で低い位置からマクロで。
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GX7-Z60、ISO=400、F4-1/320、-0.7EV、撮影時刻:12時11分

 GX7のティルト式電子ビューファインダーはこのような場面でとても有効です。陽射しが強ければ逆光下に回り込み、完品で縁毛ブルー幻光が狙えたのでしたが・・・。ウーン、それは次回以降の宿題といたしましょう。この子以外にもう1頭♂が吸水に来ておりました。
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D71K-34、ISO=200、F9-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時39分

 最初にご紹介した個体より一回りサイズが小さく、右後翅は若干羽化不全気味でした。鳥の糞に殊の外執着していて、じっとここを動きません。11時半過ぎ、陽射しが少し回復した時点で♂達は、吸水と飛翔を繰り返す行動を取っていたので、久しぶり300mm望遠での飛翔にチャレンジ。何とか1コマだけ鑑賞に耐えうるショットが撮れました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=800、F4-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:11時40分

 薄日が幸いして、表翅のグラデーションが白飛びせず、助かりました。なお、ポイントCでは地元の撮影者、Kさんと撮影をご一緒させて頂き、色々と貴重なお話をお伺いすることができました。この場を借りて御礼申し上げます。
 さて、ポイントA~Cを含め他ポイント3箇所でも♀は1頭も観察できませんでした。そこで、♀を求め、少し生息環境の異なる場所で日を改めて再探索することにしました。その結果は別途ご報告することにいたしましょう(次回に続く)。
by fanseab | 2014-11-06 21:24 | | Comments(4)
Commented by himeoo27 at 2014-11-06 21:42
サツマシジミの望遠飛翔シーン
淡い水色の表翅の輝き綺麗ですね!
Commented by ダンダラ at 2014-11-07 12:11 x
サツマシジミは静岡中部まで北上してきたのですね。
今後が楽しみですね。
サツマ雄のきれいな翅表を魚眼レンズで撮るとは至福の時間だったのではないでしょうか。
飛翔も素晴らしいです。
Commented by fanseab at 2014-11-07 21:46 x
himeooさん、サツマ♂の淡いブルーは独特で、開翅もしくは飛翔画像だと魅力的ですね。望遠飛翔はムチャクチャ歩留まりは悪いですが、当たれば背景が綺麗にボケるので、好都合です。
Commented by fanseab at 2014-11-07 21:50 x
ダンダラさん、現状、ヤクルリは静岡県西部までですので、サツマの方がより東進していることになります。ちょっと意外ですよね。そのうち、伊豆半島辺りで撮影できるといいですね。
開翅を魚眼で撮影できたのはラッキーでした。
最近、この手の画像は魚露目に頼っていたので、少し反省しているところです。
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