探蝶逍遥記

市街地内のミヤマチャバネセセリ幼虫巣

 多摩川中流域のミヤマチャバネセセリは現在第3化発生の末期を迎えておりまして、僅かに生き残った♀を観察することができます。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時11分(9月下旬)

 年によっては10月上旬まで♀個体を観察できます。拙宅および多摩川から程近い住宅街の歩道沿いにミヤチャのホスト、イネ科のオギが僅かに生えているポイントがあって、時折、ここでも幼虫を観察することができます。今年は2個の産卵が確認でき、内1卵のみ無事成長して現在3齢あたりになっております。
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D71K-10.5、ISO=100、F13-1/500、-0.7EV、撮影時刻:11時01分(9月中旬)

 画像矢印#1が2齢(もしくは3齢)の巣、矢印#2は1齢時に使用していた巣跡です。初齢は必ず、オギの細い先端部を利用する性質があり、穂先が枯れた葉は回避します。ですので、孵化幼虫は新鮮な穂先を求めて結構徘徊する苦労をしているようです。このポイントは多摩川堰堤から直線距離で約250m。その間は全くオギ群落は無く、母蝶はオギを求めて意外な距離を飛んで来ることがわかります。産卵時、群落よりは孤立株を好むミヤマチャバネセリ特有の食草選好性を示す事例と言えましょう。同じ流域に棲むギンイチモンジセセリではオギ群落から離れることはないので、群落からかけ離れた場所に産卵することは絶対に有りえません。また、ここは時折雑草駆除の一環で剪定が入るので、この先11月頃まで無事に生き延びてくれるか心配です。
 さて、多摩川縁の草地では終盤まで生き残った♀が最後の産卵活動をしております。たまたまオギの葉で3齢幼虫が作った巣の上に産卵(矢印#1)した事例を発見しました。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時41分(9月下旬)

 矢印#2はほぼ同時期に産卵された別の卵です。多摩川中流域では年3化発生ですが、第3化品が一番ダラダラ発生する感じがあります。↑の画像はそんな発生状況を象徴するような場面ですので、敢えてご紹介いたしました。この後、この子たちは11月上旬頃、巣を離れ地上付近の枯葉裏等で蛹化して来春までの長い冬を過ごすことになります。
by fanseab | 2014-09-28 22:14 | | Comments(4)
Commented by Sippo5655 at 2014-09-29 22:01
ミヤマチャバネ、オギでしたか~。
ということは近所の河原にもいる可能性大だっ♪(*^・^)ノ
埼玉でよく見かけます、ミヤマチャバネセセリ
行動の特徴を勉強することも、ほんと大事なんですね。
勉強になります!
Commented by fanseab at 2014-10-01 20:41 x
Sippo5655さん、拙宅近くの多摩川縁には意外とススキが生えていなくて、オギを食っている事例が殆どなんですよ。因みにギンイチもオギをよく食べています。ミヤチャがいるか否かの確認は今の時期ではなく、春先の第1化がお勧めです。第1化の時期はチャバネ系セセリで飛んでいるのはミヤチャだけなので、探しやすいのです。第3化はイチモンジセセリが増加する時期ですので、探し難くなりますね。
Commented by clossiana at 2014-10-03 16:17
ほぼ一年前にfanseabにお世話になったことを思い出しました。
その節はありがとうございました。
さて一昨日ですが静岡でミヤマチャバネの終齢幼虫を数頭見つけることが出来ました。
ススキだと思うのですが確信が持てないでいます。
近いうちにアップしますので同定をして頂けましたら嬉しいです。ところで同じ時期に卵ですか。。何か不思議ですね。
Commented by fanseab at 2014-10-05 10:34 x
clossianaさん、終齢だと巣と食痕の形状が独特
なので、遠目から一発判定が可能です。
あと、巣を開けてみて顔相を確認すれば、間違い
ないですね。オオチャバネと顔相が似ていますが、
オオチャバネはススキはあまり食わないと思うので、
区別は可能でしょう。
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