探蝶逍遥記

続々:高原で出会った蝶(9月上旬)

 信州の高原での観察結果:「高原で出会った蝶」シリーズも今回が3回目。それぞれ訪問したポイント・時期が異なっておりますので、登場する顔ぶれは微妙に変化しております。今回はムモンアカ記事の冒頭でご紹介したように、高原を訪問した目的はキマダラモドキ産卵シーン撮影です。最初にこのポイントを訪問したのは数年前、確か8月上旬だったと記憶しております。その際、林縁の下草にそれなりの個体数の見ることができました。昨年、同じモドキ産卵シーン目的で訪問したのは9月中旬でして、全くモドキの姿がなく、①訪問時期が遅すぎた、②既に絶滅した、両者の可能性がありました。そこで、今回は時期を昨年より10日程早めての探索となりました。
 現地9時過ぎに到着。ムモンアカの記事に書いた通り、ドンヨリ曇って、風も強く、とても肌寒く感じます。モドキがいそうな場所を数か所巡りますが、影も形もありません。時期的には未だ生存しているはずですので、「こりゃ~絶滅したパターンかな?」と少し気が滅入りました。高原には無数のジャノメチョウが飛んでいて、これがモドキだったらいいのに・・・等と愚痴が出る始末。そんな折、正午前、少し陽射しが出た頃、黄色味を帯びたジャノメチョウがフワリと飛び出しました。念のため追跡して着地を確認すると、待望のキマダラモドキ♀でした。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時41分

 ヤレヤレ、絶滅はしていなかったようです。ただ産卵時間帯と目される午後2時以降まで、この個体をじっと追跡するのもしんどいので、ひとまずこの個体とお別れして、別個体を探索しました。しかし、林道を歩いている途中フワリと飛び立って林間に消えた1個体を除き、モドキを確認することはできませんでした。最初に発見した個体ももちろんどこかに雲隠れして行方不明。午後2時以降が産卵時間帯と睨んで待機するも、2時過ぎには小雨が降って来たのを潮時に撤収し、モドキ産卵シーン探索は次回以降の宿題になりました。とにかく産卵行動にとって障害となる気温の低さが問題でした。
 さて、午前11時頃から昼過ぎにかけて、丁度ムモンアカを観察した時間帯には比較的多くの蝶を観察することができました。最初はスジグロチャバネセセリの♂。
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D71K-34、ISO=400、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時32分

 ここはコキマダラセセリのポイントであることは過去の訪問で理解しており、コキマならともかく、発生がコキマより早めに推移するスジチャ、それも♂が生き残っていたとは驚きでした。因みにコキマは全く確認できませんでした。お次は高原を彩るシロチョウの定番、スジボソヤマキチョウ。
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D71K-34、ISO=200、F5.6-1/1600、-1.0EV、撮影時刻:11時18分

 ここはヤマキもいるはずですが、こちらは見かけませんでした。ヒョウモン類はミドリ♂♀は相当に汚損しており、ウラギンもかなり損傷が激しい個体ばかり。その中ではオオウラギンスジ♂が比較的綺麗な状態でした。
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D71K-34、ISO=200、F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時58分
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D71K-34、ISO=200、F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時59分

 期待したオオウラギンスジ♀は未確認。次に嬉しかったのはクモガタ♂の登場。
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D71K-34、ISO=200、F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時20分
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D71K-34、ISO=200、F9-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時22分

 長野県の高標高地でクモガタが夏眠するか微妙ですが、ここではどうなのでしょう。まずまずの鮮度でした。次回はミズナラの休眠芽から見出したゼフ越冬卵についてご紹介します。
by fanseab | 2014-09-12 21:59 | | Comments(4)
Commented by Sippo5655 at 2014-09-14 21:12
キマダラモドキ会えただけでも良かったですね!
この夏はお天気不安定で、高山でもそれなりの影響受けたのでしょうか。
昨日今日とミドリヒョウモンに出会いました
夏眠から覚めたんだなあって、
今日出会った個体は♀だって、調べてやっとわかった私です^^;
今季、ウラナミシジミ少なくないですか?
Commented by himeoo27 at 2014-09-15 16:32
淡いオレンジに強い茶色の筋のある
「スジグロチャバネセセリ」綺麗ですね!
清楚なスジボソヤマキチョウの写真にも
惹かれます。
Commented by fanseab at 2014-09-15 21:11 x
Sippo5655さん、モドキに出会えてホッといたし
ました。まだこのジャノメチョウの生態を良く知らない
ので、産卵シーン撮影成功にはもう少し時間が
かかりそうです。
ウラナミシジミの個体数はちょっとよくわかりません。
少なくとも多摩川縁ではまだ沢山飛んでおりませんね。
Commented by fanseab at 2014-09-15 21:13 x
himeooさん、スジチャはもう少し綺麗な個体
で撮りたい対象ですね。小生は自称「縁毛フェチ」
ですので、縁毛が擦り切れた個体を撮影するのは
申し訳ない気がしております。
逆光で眺めるスジボソヤマキはいつもウットリ
しますね。
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