探蝶逍遥記

ギンイチとミヤマチャバネセセリの産卵

 ゴールデンウイーク期間中は信州でのLuehdorfia撮影をキッパリ諦めて、ひたすら多摩川縁でギンイチモンジセセリの産卵シーン撮影に注力していました。都合、3日ほど追いかけ回しましたが、例によって相当苦労しました。例年、ギンイチは4月中旬から発生しているので、既に♂はボロ状態。♀も同様でした。そんな中、何とかピカピカの♀を発見。

+++横位置画像はクリックで拡大されます+++
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D71K-34、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:9時58分(5月上旬)

 この♀を追跡しようと待機しておりましたが、♂に追撃された瞬間、居場所を見失ってしまいました(嗚呼!)。仕方なく、別の♀を探索。ややあって、産卵挙動中のボロ♀を発見。何とか現場を仕留めました。
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D71K-34、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時09分(5月上旬)

 昨年も第1化品の産卵シーンをゲットしておりますが、翅の向きが酷く、今回ようやく翅面が横向きで撮ることに成功。ただ、欲を言えば、もう少し左側に寄って、腹端と葉が接している場面を撮りたかったです。この後、複数回産卵シーンを目撃するのですが、オートフォーカスが迷ったり、完全葉被り状態になったりで、結局追加撮影はできませんでした。春先のギンイチは産卵位置が低めなので、本当に難しいと感じます。別の♀個体が産んだ卵の拡大像です。
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TG2@18mm(トリミング)、ISO=400、F4.9-1/400、撮影時刻:11時49分(5月上旬)

 産卵位置は地上高20cm程度。 ボロ♂を単独で撮るのも寂しいので、吸蜜シーンのみ狙って撮影。
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D71K-34、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時12分(4月下旬)
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D71K-34、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時25分(5月上旬)

 吸蜜源はそれぞれ、カタバミとアメリカフウロだと思います。僅かに羽化不全なるも結構新鮮な♂を偶然見つけたので、パスト連射風飛翔撮影にトライ。
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GX7-10.5、ISO=640、F3.5-1/4000、撮影時刻:11時42分(4月下旬)

 この場面、蝶を画面左中央下に配置し、左側から刺激を与え、前方に飛び立ったギンイチを画面中央に捉える作戦で、画面中央に置きピンして撮影しております。ところがギンイチは静止位置からほぼ垂直に飛び上がり、のけ反るような恰好で、画面左側に逃げていきました。自発的に飛び出す場合と撮影者が意図的に刺激を加えて驚かして飛ぶ場合とでは、飛翔モードが異なっております。これは先日、ダンダラさんからコメントを頂いた通りで、自然な画像ではありません。ただ、40コマ/秒高速連射のお蔭で、普段観察できないギンイチ前翅裏面の黒色部分が強調された飛翔画像が撮れました。後翅裏面の「銀一文字」模様と対照的な前翅裏面が対比される絵が撮れて、これはこれで満足しております。また、パスト連射方式だと、画像トリミングが不要なので、APS-C一眼と同レベルのシャープな画像も魅力です。なお、今回はデジ一広角飛翔でかつて多用したニコンの10.5mm対角魚眼を使用しました。MFT(マイクロフォーサーズ)用の広角レンズは残念な事に距離目盛がありません。従って置きピン操作が大変煩雑になります。GX7の場合、フォーカスモードをAF→MFに切り替え、レンズの距離環を廻すと簡易距離表示バーがEVF内に出ます。距離環を廻して置きピン位置相当位置に固定し、飛翔撮影をします。ところが、電源を切ると、置きピン設定がリセットされてしまうので、撮影の度毎に置きピン設定を繰りかえす必要があり、実用的ではありません。結局、距離目盛環付のAPS-C用広角レンズを使用せざるを得ないのですが、センサーサイズが小さいこともあって、広角飛翔撮影に最適な焦点距離を有するレンズは意外とありません。10.5mmの場合は、フィルム換算21mmになるので、飛翔用広角レンズとしては結構使い道が広いように思いました。

 ギンイチと並んでこの時期、多摩川縁にはミヤマチャバネセセリ第1化も出現します。例年ギンイチよりは発生時期がやや遅れるので、こちらは比較的新鮮な個体に恵まれました。先ずは。テリ張りする♂。
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D71K-34、ISO=400、F10-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時33分(5月上旬)

 嬉しいことにギンイチ♀を探索中、偶然、ミヤチャ♀の産卵シーンに遭遇。何とか撮影に成功!
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:11時12分(5月上旬)

 産卵状況です。
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D71K-85VR、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:11時13分(5月上旬)

 オギ群落の縁にある葉裏に産んでいました。葉の中央部でなく、縁に産むのがミヤチャの特徴。地上高は85cm。最近、ブログ仲間のBANYANさん(外部リンクもミヤチャ♀第1化産卵シーン撮影に成功されています。こちらの産卵時刻は12時半頃だったようです。管理人が昨年9月上旬に第3化個体の産卵シーンを観察・撮影した時は15時前後でした。ゴールデンウイークの頃は午後風が強くなるとか、雲が拡がることも多く、気温の関係で、産卵時間帯が前ズレするのかもしれません。ギンイチと異なり、ミヤチャは産卵位置が高く、ホバリングしながら産卵する葉を決定すると、特別身動きもせず産卵します。しかも産卵時間はギンイチよりもやや長め。一方、個体数は圧倒的にミヤチャが少ないので、第1化ミヤチャの産卵シーンに遭遇するのは至難の業です。従って、運よくミヤチャ産卵シーンに出会えれば、撮影はミヤチャの方が楽だと思います。ミヤチャが産卵しそうな株を求めて暫く探索し、別のオギ葉上の卵を発見。
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TG2@8.9mm、ISO=400、F13-1/500、-0.7EV、撮影時刻:12時37分(5月上旬):囲み内はD71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時33分(5月上旬)

 こちらは地上高60cm。一般的にミヤチャはオギの孤立株に産むことが多いのですが、ここは群落の中心にありました。ミヤチャの卵は白くてデカく、目線の高い位置に産まれているので、このように卵単独での探索でも何とか発見可能です。一方、ギンイチは先に述べたように産卵位置が根際に近いので、産卵現場を「現行犯逮捕」する以外、卵を見出すのは困難ですね。ギンイチ産卵を3日間かけて追い回した結果、副産物のミヤチャ産卵シーンも幸運にもゲットできて、私的には将に「ゴールデン」ウイークになりました。
by fanseab | 2014-05-10 21:24 | | Comments(6)
Commented by Sippo5655 at 2014-05-10 21:59
本当に良かったですね!
セセリチョウの産卵は、まだイチモンジセセリを
それも1回しか見たことがありません。
ミヤマチャバネセセリは通年色合いは同じですか?
Commented by banyan10 at 2014-05-10 22:41
両種の産卵シーンはもちろんすごいのですが、3日かけるというのもさすがのこだわりです。
僕が行く場所は比較的ミヤチャの個体数は多いですが、それでもギンイチに比べると圧倒的に少ないので撮影できたのは幸運だったのですね。
ギンイチは撮影できていないので、3化で再挑戦したいです。
Commented by himeoo27 at 2014-05-11 19:44
ギンイチもミヤマチャバネもチョウを見つけるだけでも
大変なことなのに、
産卵シーン&卵まで探し出して撮影するとは凄いこと
ですね!
Commented by fanseab at 2014-05-11 21:19 x
Sippo5655さん、お蔭様で何とかギンイチと
ミヤマチャバネ両種の産卵シーンが撮影できました。
セセリも含め、産卵シーンに出会うには、産卵時間
帯を知ることが大事ですね。例えばイチモンジセセリ
だと必ず午後遅く~夕刻で、朝方♀をいくら追い回し
ても産卵シーンは観察できません。
ミヤマの色合いは通年ほぼ同じですが、裏面白班
点は第1化品の方が、全般に夏場に発生する個体
よりも大き目です。
Commented by fanseab at 2014-05-11 21:21 x
BANYANさん、もちろん一日で仕留めようと思って
いたのですが、結局3日かけて僅か1コマの有様
でした。でも撮れたので苦労が何とか報われました。
ギンイチ産卵は頑張って下さい!暑さが辛いです
けどね・・・。
Commented by fanseab at 2014-05-11 21:24 x
himeooさん、こちら多摩川縁だと、オギが大面積
で残っている河原なら、この時期両種共に普通に
見られるのです。ただ産卵シーンの観察は別物
で難易度が高いです。産卵場所の特徴を把握
すると卵の探索はやや楽になりますが、結構苦労
します。
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