探蝶逍遥記

ムラサキツバメ越冬集団:その2(11月下旬)

 前回の記事をアップした際、Garudaさんより、「都内の公園でも二桁集団を確認した」とのコメントを頂きました。早速、その様子を確認したくなり、某公園に13時頃到着。ここは初めての訪問で先ずは公園の規模にビックリ。ムチャ広大で、これは越冬ポイントを探すのは苦労しそうだと直感。仕方なくこれまでの経験をベースに、ジックリ探索。1時間以上要して、ようやくマテバシイ上の集団を発見。ヤッタね!高さは約3m。この日は公共交通機関利用だったので、脚立を持参せず失敗しました。仕方なく300mmで撮影。

+++横位置画像をクリックすると、拡大画像をご覧になれます。+++

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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時09分

 集団は東向きで、北西の季節風を完全にシャットアウトできる理想的な環境です。集団はざっと勘定して10頭以上ですが、ゴチャゴチャしてこの絵からは判定できません。そこで少し引き気味に撮ってみました。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時14分

 うーん、これでも集団を見込むアングルが浅く、個体数把握はできません。ただ集団が形成されている葉の真上に「庇もしくは屋根」になる葉があること、大き目で樋状に捲れた葉が集団を保持するのに適していることが見て取れます。これなら更に10頭程度は収納できそうですね。何とか真上方向から撮影して個体数把握をするべく、久しぶり、10.5mm対角魚眼で撮影をトライしました。しかし、ここで問題発生! 超広角用のストロボデュフューザーを持参しなかったことが判明。何たる失敗!仕方なくカメラザックに入っていた食草運搬用の「ジップロック(チャック付ポリ袋)」にティッシュペーパーを丸めて入れ、即席ディフィーザーを作って外部ストロボに装着。光の周りはまずまずでした。例によって一脚にカメラを取り付けリモコンでシャッターを押す作戦。時々風が吹き、一脚もゆ~らゆ~ら揺れて難儀します。何とか撮れた作例がこちら。
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D71K-10.5、ISO=400、F13-1/40、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時40分

 画面上辺に即席デュフューザーのポリ袋が入ってしまったのはご愛嬌。ムラツの集団を横位置広角で狙う場合、いつも問題となるのが集団の真上にある「庇」状の葉。カメラのホットシューに外部ストロボを装着し、横位置で狙うとディフューザーが必ず庇と干渉するのです。次回は左右2箇所から外部ストロボをスレーブ発光させ、魚露目で狙ってみようと思います。それまで集団が保持されていればいいのですが・・・。次に斜め横位置方向から狙うため、コンデジに切り替えて同じく一脚に取り付けインターバル撮影。
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GXR@5.1mm、ISO=400、F5.1-1/45、-1.0EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:15時18分

 マテバシイの葉が樋状に捲れているため、なかなか全貌を捉えるのが難しいです。このショットを撮って初めて、一番手前の個体がムラツではなくムラシであることが判明。ムラツ専用のマンションに「一頭だけなら誤魔化せるだろう」とちゃっかり潜入したようです。結局、様々なアングルから撮影したショットを総合勘案して、今回の集団は「ムラツ14頭、ムラシ1頭の混群」であると判定しました。この公園は千葉の有名なムラツ観察ポイント同様、膨大なマテバシイの林が存在し、しかも実生(ひこばえ)をそれほど真面目に伐採管理していない様子なので、ムラツ生息にとっては理想的な環境のようです。恐らく今回見出したのとは別集団が複数あるかもしれません。機会を見て探索してみようと思います。

 ここ数年、ムラツ越冬集団を色々観察してきましたが、不思議と食樹であるマテバシイ上での集団を観察・撮影することはありませんでした。ところが今シーズンは見出した中で、2集団がいずれもマテバシイ葉上。偶然とは言え、面白いなと思っています。
by fanseab | 2013-12-01 23:24 | | Comments(16)
Commented by Garuda at 2013-12-02 06:50 x
うわ、凄いな。私が見つけた場所とまったく同一です。参りました。

昨日の朝10時頃と正午前後に再訪しましたが、少し減って10頭前後になっていました。もう少し粘ればもう少し増えたかもしれませんけれども。
ちなみに、隣の大蔵運動公園の方にも、塒は見付けられずにいますがムラツ・ムラシが盛んに降りてきて開翅するポイントが1箇所あります。(但し、昨日はムラシばかりでムラツは♂1頭しか降りてきませんでした。寒くなったのでどこかへ移動しちゃったのかなあ)
Commented by otto-N at 2013-12-02 10:50 x
スタッドレスタイヤの履き替えに行く店の近くのこの公園は広いですね。タイヤ交換をしている最中に、うろついていましたが、ムラシの1頭も見つけることはできませんでした。さすがのさすがです。千葉の公園でも、これまでと違った場所で10頭超の集団があるそうです。
Commented at 2013-12-02 14:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by clossiana at 2013-12-02 16:10
ムラツの集団が見られるところには大抵マテバシイがあります。
でも仰られていますように何故かマテバシイの葉上に集団を形成
することが少ないです。集団を形成する過程ですが最初の1頭は2頭目に見つけてもらわなければありません。
その際にマテバシイは葉が大きくて且つ混み過ぎていて見つけ辛いのでは?と考えています。
Commented by konty33 at 2013-12-02 22:24
素晴らしい集団を見つけられましたね。
こちらでもこんな集団が何処かにないかと思いますが、マテバシイの数が多い大きな公園がなく、良い場所が見つかりません。
こんな写真を拝見すると今月は、ムラサキツバメの集団探しが楽しみになりそうです。
Commented by fanseab at 2013-12-02 23:55 x
Grudaさん、貴殿の確認した集団と同じでしたか。
これからは多少の増減はあるでしょうが、降雪でもなければ一定数は保持されそうな感じですね。
この公園でももう少し粘ればまだ別の塒があると推定しております。
Commented by fanseab at 2013-12-02 23:57 x
otto-Nさんも目を付けられていたのですね。
マテバシイの植栽数が多い場所はそれなりに可能性が増える典型例だと思います。今年は千葉も含め全般にムラツ越冬集団の個体数が多いようでなりよりです。
Commented by fanseab at 2013-12-02 23:58 x
鍵コメさん、コメント有難うございます。
機会があればそちらも探してみたいと思います。
Commented by fanseab at 2013-12-03 00:01 x
clossianaさん、提起された問題はなかなか答えが難しいというか、検証が困難な検討課題でもありますね。マテバシイは言うに及ばず、葉の面積がでかい集団が保持される塒は、常に何故二頭目が寄り添うのか、等、同じ疑問点を抱えている訳です。
Commented by fanseab at 2013-12-03 00:05 x
kontyさん、皆さんや小生の情報を総合すると、どうもこの晩秋はムラツ越冬集団の個体数が多いようで、探索のやり甲斐があるようです。公園ではなくても大規模工場や倉庫の周辺に植栽としてマテバシイが植えられている箇所があれば、そこが発生源になる可能性がありますね。そこから数km離れていても適当な塒があれば、彼らは発生源から渡ってくるようです。是非チャレンジしてみてください。確かシュロの葉上の集団を貴ブログで拝見したこともあるような・・・。
Commented by chochoensis at 2013-12-04 15:02
fanseabさん、ムラサキツバメの越冬集団・・・やはり、素晴らしいですね、最近は自宅周辺ばかりで、未だに観察できません。
ブログのランキングを見ていて、貴殿の記事を見たので、コメントしました・・・さすがです。
Commented by fanseab at 2013-12-04 21:35 x
chochoensisさん、ご無沙汰しております。
貴ブログはROM専門で足跡も残せず失礼しております。この時期、ムラツの越冬集団探しは宝探しに似た面白さがあって、いつも夢中になってしまいます。自宅から徒歩圏で良い集団が発見できればいいのですが、なかなか好条件の場所はないですね。今年は集団を観察するに必要な個体数が多いようで、これからも新規ポイント開拓をたくらんでおります。
Commented by Sippo5655 at 2013-12-04 22:30
ちゃっかりもぐりこむムラシ・・
そんなことが、現実にあるということ
驚きと共に共感を覚え、感動です!
生きるものの想いや知恵は、皆同じなんですね。
近所の公園にこの木がいっぱいあって、
でもどちらもいないようです。
それどころか、今年は立ち入り禁止になってしまったのが、残念です。
毎年、越冬蝶はウラギンシジミしか見つけられない私
今季はどうなるだろう。
庭で越冬「さなぎ」3個体の見守りが、元気づけてくれそうです^^
Commented by fanseab at 2013-12-05 00:08 x
Sippo5655さん、本文記事で「ちゃっかり潜入」と表現しましたが、実のところムラシはムラツの集団を蝶では無く、枯葉と間違えて潜入した可能性が強いです。最近ではちょっとした公園でもマテバシイは植えられていますが、ある程度植え込みの数が揃わないと、ムラツの越冬集団観察は難しいですね。ただこの秋は例年よりは観察に適していると思います。ウラギンよりもかなり高い位置で集団を作るので探し難いことも事実ですね。
Commented at 2013-12-10 17:57 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by fanseab at 2013-12-10 22:16 x
鍵コメさん、その件については小生は知見がありません。恐らくCさんの記憶違いかもしれません。お役にたてず済みません。
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