探蝶逍遥記

クモガタヒョウモンの孵化

 先月、クモガタヒョウモンの産卵をご紹介いたしました(外部リンク)。この時、拙宅に持ち帰り保管していた卵が先日無事孵化いたしました。産卵後5日ほど経過すると、黄色を呈していた卵は淡赤褐色に変化し、そのうち精孔部付近に初齢幼虫頭部に相当する黒色領域が出現して参りました。孵化の1週間前の様子です。

+++横位置画像をクリックすると、拡大画像をご覧になれます。

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D71K-85VR-24R(トリミング+上段4コマ/下段3コマ深度合成)、ISO=200、F29-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:11月3日

 異なるアングルから撮影してみました。そして11月9日に無事孵化しました(孵化の瞬間は残念ながら目撃できず)。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:11月10日

 体長は約1.7mm。卵殻は全て食べ尽くして跡形も残っておりませんでした。産卵から孵化までは22日要したことになります。文献(※)によれば標準的な卵期のようです。孵化した幼虫は枯葉に付いており、園芸用ビオラ(Viola sp.)の脇に水苔にくるんだ枯葉を置き、屋外越冬させることにしました。越冬成功率は大変低いかもしれず、虎の子の1頭が無事越冬できるか不安ですが、トライしてみることにします。

※参考文献
福田晴夫他、1983、原色日本蝶類生態図鑑(Ⅱ). p.95、保育社、大阪.
by fanseab | 2013-11-13 22:19 | | Comments(6)
Commented by 22wn3288 at 2013-11-16 08:36
孵化間近の卵の変化が捉えられていて見事です。
初令幼虫の写真も良く分かります。
越冬に成功するといいですね。
Commented by yoda-1 at 2013-11-16 17:26
これは快挙ですね。
なかなかヒョウモン類は、孵化環境を整えるのが難しいような気がしておりましたが、こうやって孵化してくるのですね。
今度、秘訣を教えてくださいませ。
Commented by fanseab at 2013-11-16 22:17 x
22wn3288さん、初齢幼虫の斑紋と孵化直前のそれを比較すると、幼虫が卵の中でとぐろを巻いている様子が分かります。何とか無事越冬してくれれば、有り難いのですが。。。
Commented by fanseab at 2013-11-16 22:25 x
yoda-1さん、仰る通り秋口に産まれた卵を飼育下で孵化させるのにはノウハウが必要なようです。記事にしてませんが、ツマグロヒョウモンは上手く孵化してくれませんでした。屋外放置の方が孵化確率が高いかもしれませんね。
Commented by Sippo5655 at 2013-11-17 22:13
これがクモガタヒョウモンの・・
凄いインパクトですね!
クモガタヒョウモンというと、やはり「長寿」のイメージに直結します、
初齢幼虫の待ち針のようなこれは(@-@)
いろんな、卵もこれまで見せて頂きましたが
卵の神秘性に目覚めてしまった私です。。
Commented by fanseab at 2013-11-18 00:50 x
Sippo5655さん、そうなんです。クモガタ初齢幼虫の体には整然と並んだ黒い水玉模様があって、まさに「待ち針」ですね!少し齢が進めば各ヒョウモンの種毎の特徴が出てくると思います。上手く越冬に成功して、その段階まで観察したいと思っております。
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