探蝶逍遥記

ウラギンヒョウモンの産卵(9月中旬)

 夏眠明けヒョウモン類の産卵シーン撮影目的で八ヶ岳山麓に向かいました。朝10時頃から吸蜜タイムがスタート。ヒョウモン達にとって、やはりアザミが一番人気。次いでノコンギク(ヨメナかもしれません:同定自信なし)と言ったところ。ここで飛んでいたのは、ウラギン、ミドリ、メスグロ。各々♀の代表例を示します。

++横位置画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
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D71K-34、ISO=200、F9-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時20分
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D71K-34、ISO=200、F9-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時27分
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D71K-34、ISO=400、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時37分

 概ね、鮮度はウラギンが一番。次いでミドリ。メスグロはボロボロの状態。メスグロは僅か2個体のみ観察できました。昼頃からスタートすると想定される産卵時間帯で、一番期待したのはミドリでしたが、樹木に飛来する♀個体はとうとう観察できずガッカリでした。一方で、それほど期待していなかったウラギンヒョウモンの産卵行動を複数回観察することができました。最初は林縁に囲まれた円形の草地に♀が登場。翅を半開状態で地面をウロチョロ歩き回ります。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時07分

 時々腹端を曲げる仕草をするものの、好みのポイントでないと直ぐにパスします。いい加減に産んでいる訳ではなく、好適ポイントを相当探し回っている様子です。母蝶はやや薄暗い林内に移動し、そのうち、腹端を深く曲げ産卵した様子。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時11分

 しかし、次の産卵行動を優先追跡したため、ここで産んだかの確認はできません(^^; 結局約6分間で5卵ほど産み付けた様子でした。産卵ポイントの環境です。
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GXR@5.1mm、ISO=200、F6.5-1/90、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時35分

 針葉樹の林内で、陽射しと日陰が相半ばするような場所。恐らく夕方は西日が強く差し込む環境でしょう。この近辺で13時過ぎまで粘ったものの、ウラギン、そしてミドリやメスグロの産卵は確認できませんでした。そこで気分転換も兼ねて、少し場所を移動してみました。すると駐車した草地にウラギンが産卵行動を取っています。この個体は撮り逃がしましたが、別個体がすぐに産卵行動を取り始めました。腹端を差し込むような姿勢で産卵。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時51分


 ここも実際に産卵したかどうかは未確認。この後粘って、ようやく確実に産卵した現場を押さえることができました。アザミ類の葉上(葉軸上)に産みました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時51分

 ↑はやや大き目の画像でアップしましたので、画像をクリックし、拡大してご覧ください。産卵状況です。
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GXR@5.1mm、ISO=200、F6.5-1/40、-0.7EV、内蔵ストロボ+LEDライト、撮影時刻:14時17分

 画面中央部(矢印)に淡黄色の卵が確認できます。成虫の図体の割にはとても小さい卵で、色調もくすんでいるため、結構現場確認し難いものです。現場では超拡大撮影不可能だったので、自宅に持ち帰り撮影。
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D71K-85VR-24R(トリミング+上段3コマ/下段2コマ深度合成)、ISO=200、F29-1/320、-1.0EV、外部ストロボ

 管理人は甘党ですので、フランスの菓子、「カヌレ」を連想させる形状です。ヒョウモン類の卵は概ね類似した形状とされています。最大直径0.77mm、高さ0.72mm。縦隆起は18本ですが、このうち9本が底面から精孔部まで到達し、残りは卵の7合目高さあたりで止まっています。ご覧の通り、アザミの葉は細かい絨毛が沢山あって、絨毛のジャングルの中に産み付けられた状況ではいかに深度合成とは言え、全貌を表現するのが難しいです。ウラギンは枯葉や枯れ茎にも産むとされており、どうせなら拡大撮影に便利な枯れ茎に産んで欲しかったです(^^) 
 この産卵現場の環境を示します。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F6.5-1/25、-0.7EV、撮影時刻:14時38分

 最初の産卵ポイントよりは風通しのよい場所で、広葉樹の葉が落ちる冬場は結構日当たりの良い環境と想定されます。ここにはオオウラギンスジヒョウモン♀も登場。
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D71K-34、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時03分

 この子の産卵シーンにも期待をかけましたが、いつまでたっても吸蜜に拘っており、結局産卵行動に出会えず。15時過ぎになって、少し冷えてきたのが潮時と考え撤収いたしました。当初期待したミドリやメスグロの産卵シーンは外したものの、ウラギンの産卵場面に上手く出会え、ほぼ満足すべき画像が撮れたことは収穫でした。
by fanseab | 2013-09-24 21:54 | | Comments(2)
Commented by ダンダラ at 2013-09-26 09:31 x
ウラギンヒョウモンの産卵は、下草の中に潜り込んで撮影するので、きれいに撮るのはなかなか難しいですよね。
アザミへの産卵、一瞬食草かと思ってしまうような感じですね。面白いです。
Commented by fanseab at 2013-09-26 22:36 x
ダンダラさん、ご指摘の通りで、難物でした。
飛翔撮影と同様、一発で撮る事は諦めて複数回の
産卵行動をバシャバシャ連射して、腹端がある程度
表現できているコマを選択する戦略の方が無難です
ね。アザミへの産卵は、孵化した初齢幼虫が越冬するには絨毛に囲まれて良い環境なのかもしれません。
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