探蝶逍遥記

ジャコウアゲハの飼育記録

 5-6月にかけて行った飼育記録です。最初はオオバウマノスズクサ葉裏への産卵状況と卵の拡大像。

++横位置画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
f0090680_2224487.jpg
D7K-20、ISO=500、F11-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時43分(5月上旬)、[拡大像] D71K-1855@55mm(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:5月12日

 卵の直径は1.6mm、高さ1.9mmです。孵化直前にはかなり黒化してきます。
f0090680_22241761.jpg
D71K-1855@55mm(トリミング+4コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/320、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:5月16日

 翌17日に孵化しました。孵化当日の初齢幼虫の姿です。
f0090680_22243430.jpg
D71K-1855@55mm(トリミング+4コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/320、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:5月16日

 体長は4.7mm。19日に眠に入りました。眠状態の初齢幼虫です。
f0090680_22244912.jpg
D71K-1855@18mm(トリミング+上段3コマ/下段4コマ深度合成)、ISO=100、F11-1/160~250、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:5月19日

 体長は5.3mm。孵化直後よりもかなりメタボ体型(笑)。21日に2齢になりました。
f0090680_2225940.jpg
D71K-85VR(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=200、F11-1/180、-1.0EV、内蔵ストロボ+スレーブ2灯、撮影月日:5月21日

 地色が赤褐色からチョコレート色に変化しました。この地色は終齢まで保持され、この段階で既に沢山の突起を備えた特徴のある姿を呈しています。5月23日に眠に入り、翌24日に3齢になりました。なお、それまではオオバウマノスズクサで何とか飼育してきましたが、流石に萎れてきたので、ウマノスズクサに食餌を変更しました。食い付きに心配したものの、普通に食べてくれてホッとしました。眠状態の3齢幼虫の姿。
f0090680_22255057.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F11-1/160、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月29日

 3齢より体をよぎる白帯模様および背面を走る白線模様が明確になってきます。5月30日に4齢となりました。
f0090680_22261013.jpg
D71K-85VR(トリミング+上段2コマ/下段3コマ深度合成)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:6月2日

 体長は25mm。3齢と比較して斑紋パターンにそれほどの変化はありませんが、各腹節をよぎる灰色の斜帯が顕著になり、地色も全般に黒化した感じです。6月4日に眠に入り、6日に5齢(終齢)に到達。
f0090680_22262363.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:6月10日

 体長は43mm。流石に大きくなった感じです。斑紋パターンは突起先端の赤色が顕著になる以外は4齢とさほど変化はありません。6月13日に下痢便(糞)を出し、翌14日に無事前蛹になりました。
f0090680_22264841.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:6月15日

 体長は28mm。吐糸した糸が黒いのに驚きました。16日に無事蛹化。
f0090680_2227254.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:6月17日

 じっくり見れば見るほど、「お菊虫」と名付けられた理由がよくわかります。6月28日になって蛹が少し色づき始め29日には翅の模様が透き出て参りました。羽化直前の姿です。
f0090680_22271592.jpg
D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:6月30日

 
 ジャコウ独特の毒々しい胴体の色合いも透けて見えます。この後、無事♀が羽化いたしました(例によって羽化の瞬間には出会えず)。
f0090680_22272440.jpg
D71K-85VR、ISO=400、F9-1/125、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:6月30日

 この♀、結構立派な体躯で、多摩川縁で見るジャコウ(食草:ウマノスズクサ)♀よりも巨大な感じがします。オオバウマノスズクサ食いとウマノスズクサ食いの個体群では翅長に有意差があるのだろうか?とちょっと疑問が湧いてきました。ともあれ、何とかフルステージ飼育が終わってホッといたしました。
by fanseab | 2013-08-08 22:31 | | Comments(8)
Commented by ainomidori443zeph at 2013-08-09 09:03
ジャコウは私の勤務先近くでも見られ親しみを感じます。蛹化時の吐糸が黒いのには私も驚いたことがあります。
Commented by MatsuHimeji at 2013-08-09 13:23
フルステージの観察だと、こんな変化があったのかと目を見張りました。
うちの近所のお菊虫もやはり黒糸でした。
そうでないのも見たことがあるように思うので、 また観察してみたいと思います。
それと♀の大きさは、捕獲して測定したことはないですが、同じには見えなくて、・・・それも気に留めて見てみます。
美しい♀の羽化、ほんとうにおめでとうございました。
Commented by yoda-1 at 2013-08-09 18:30
いつもながらの完璧な飼育記に圧倒されます。
でも飼育で垣間見る生命のドラマもいつも、感動的ですよね。
生まれ来る命を粗末にしてはいけないといつも自戒しています。
Commented by fanseab at 2013-08-09 22:14 x
愛野緑さん、ジャコウの飼育をやりながら、ついつい、同じウマノスズクサ食いのキシタアゲハの幼生期を想起していまいます。蛹化時に吐糸する糸は黒色なのだろうか?とか・・・・。飼育の楽しみはそんな妄想を広げることにもありますね。
Commented by fanseab at 2013-08-09 22:26 x
MatsuHimejiさん、コメントありがとうございます。小生の密かな夢は姫路城内に奇跡的に生えたウマノスズクサからジャコウが成長し、伝説となった例の井戸の壁に蛹化した「お菊虫」を広角で撮影することです。やはり無理でしょうかね? 溜池の周辺でも丈の高い笹藪の木陰あたりにはオオバウマノスズクサが生えているはずです。一度幼虫達が付いているか確認されたら如何でしょう。
Commented by fanseab at 2013-08-09 22:37 x
yoda-1さん、飼育して初めて解る生態があって面白いですね。生態図鑑に書かれいる内容は、その執筆者が興味深いと思った事実が強調されている傾向が強く、我々飼育初心者が面白いと思う事実は省略されていることが多いように思います。蛹化に使用する糸の色もそんな材料の一つでしょうね。
Commented by Sippo5655 at 2013-08-12 21:20
ジャコウアゲハの卵を初めて見た時、
まるでルビーみたい!!って
すごく感動したことを今でも覚えています。
幼虫さん、こんなに小さな頃からボヨボヨなんですね。
オオバウマノスズクサですか。
近所の植物園にはこれがあって、ジャコウの幼虫も
蛹もいっぱい見られます。
やっぱり食べるごはんで成長に差が出るのかなあ。
我が家のクロちゃん、無事羽化まで見届けたいです♪
Commented by fanseab at 2013-08-12 23:08 x
Sippo5655さん、ジャコウの卵は色合いも形も他のアゲハにはない独特な物ですね。
幼虫も今回初めて子細に観察しましたが、3齢以降は非常に見分けが付きにくく、恐らく野外で齢数を当てるのはとても難しいと思いました。
クロちゃんの飼育も最後まで到達すると良いですね!
名前
URL
画像認証
削除用パスワード