ヒメウラナミジャノメの産卵(7月下旬)
拙宅近くの多摩川沿いで観察できる普通種の中でヒメウラナミジャノメの産卵を狙ってみました。銀塩時代にもトライした経緯があり、草叢の中に潜り込んで産む生態から撮影の難易度が高く、敬遠していたきらいがあります。今年、別ポイントでたまたま本種の産卵挙動を観察する機会があり、産卵機会は「曇天で蒸し暑い日の正午前後」であることを把握しておりました。その原則に則って、何とか今回撮影に成功いたしました。2枚連続のシーンです。
++横位置画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分01秒
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分03秒
一枚目は産卵の瞬間。二枚目が産卵直後で母蝶中脚の先端に産まれたばかりの青緑色の卵が確認できます。2枚共に結構葉被りしておりますが、実は本種の産卵シーンでここまで翅裏含めて全体像を描写するのは至難の業なのです。この二枚を撮影する直前に写した場面がこちら。
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時35分16秒
普通はこのような酷い葉被りになってしまうのです。銀塩時代に撮影できた最良のカットでも結構葉被りはありました。食草以外の下草や枯葉に一個もしくは複数個産んだ後はその場所を離れて葉上で開翅日光浴をしております。
D71K-85VR、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時40分
概ね10分ほど、この状態で待機し、再度飛び立って低い下草に止まり、翅を半開させて小刻みに開閉させ始めると、産卵スタートの合図です。小刻み開閉の直後、地上にゆっくり降りていき、ゴソゴソ歩き回って好みの部位を見つけ、産卵をするのです。↑でアップした産卵部位が再発見できず、同時に産み付けた別部位の産卵状況を拡大像と共に示します。
D71K-85VR、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時54分、[拡大像] D7K-85VR-24R(トリミング+2コマ深度合成)、ISO=640、F20-1/400、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影年月日:2012年9月10日
ここではアズマネザサの葉(成葉)上に産まれておりますが、通常は枯葉や枯茎に産み付けることが多いように思います。なお拡大像は昨年撮影した別個体のものです(直径0.69mm)。これで本年ジャノメチョウ亜科の産卵シーンをようやく1種達成です。同亜科での今シーズン最大の目標は房総産ヤマキマダラヒカゲの産卵シーン撮影で、その前にもう少しジャノメチョウ亜科の数種にもチャレンジしたいと思います。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分01秒
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分03秒
一枚目は産卵の瞬間。二枚目が産卵直後で母蝶中脚の先端に産まれたばかりの青緑色の卵が確認できます。2枚共に結構葉被りしておりますが、実は本種の産卵シーンでここまで翅裏含めて全体像を描写するのは至難の業なのです。この二枚を撮影する直前に写した場面がこちら。
D71K-85VR(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時35分16秒
普通はこのような酷い葉被りになってしまうのです。銀塩時代に撮影できた最良のカットでも結構葉被りはありました。食草以外の下草や枯葉に一個もしくは複数個産んだ後はその場所を離れて葉上で開翅日光浴をしております。
D71K-85VR、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時40分
概ね10分ほど、この状態で待機し、再度飛び立って低い下草に止まり、翅を半開させて小刻みに開閉させ始めると、産卵スタートの合図です。小刻み開閉の直後、地上にゆっくり降りていき、ゴソゴソ歩き回って好みの部位を見つけ、産卵をするのです。↑でアップした産卵部位が再発見できず、同時に産み付けた別部位の産卵状況を拡大像と共に示します。
D71K-85VR、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時54分、[拡大像] D7K-85VR-24R(トリミング+2コマ深度合成)、ISO=640、F20-1/400、-0.7EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影年月日:2012年9月10日
ここではアズマネザサの葉(成葉)上に産まれておりますが、通常は枯葉や枯茎に産み付けることが多いように思います。なお拡大像は昨年撮影した別個体のものです(直径0.69mm)。これで本年ジャノメチョウ亜科の産卵シーンをようやく1種達成です。同亜科での今シーズン最大の目標は房総産ヤマキマダラヒカゲの産卵シーン撮影で、その前にもう少しジャノメチョウ亜科の数種にもチャレンジしたいと思います。
by fanseab
| 2013-07-30 21:56
| 蝶
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Comments(6)
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thecla
at 2013-07-30 22:06
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ヒメウラナミジャノメの産卵シーン、普通だと撮影しようという気にもなりませんよ。素晴らしいです。
卵はミラーボールのようで綺麗ですね、知りませんでした。
卵はミラーボールのようで綺麗ですね、知りませんでした。
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fanseab
at 2013-07-31 21:35
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theclaさん、様々な魅力的な蝶が目白押しのこの時期、敢えてヒメウラナミジャノメを狙うのは相当な覚悟が要ります。何とか心中するつもりで撮影したので、お蔭様でそれなりのショットが撮れました。
そう、卵はミラーボールの感じですね。ジャノメは全般にこのような構造を取っているようです。色合いが淡いブルーを帯びているので、本当に綺麗です。
そう、卵はミラーボールの感じですね。ジャノメは全般にこのような構造を取っているようです。色合いが淡いブルーを帯びているので、本当に綺麗です。
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Sippo5655 at 2013-08-01 20:30
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fanseab
at 2013-08-01 22:37
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Sippo5655さん、普通種だけにモチベーションをどう保つのかは一番の苦労点ですね(笑) その意味では珍品の画像を撮るよりは遥かに難易度が高いとも言えます。茂みの中の薄暗い環境に卵を産むのが彼らの習性であり、葉被りが無ければ「やらせ画像」になってしまうので、「適度に葉被りした画像」になってくれてホッとしました。種類によらず産卵を終えて休憩する母蝶の姿は思わず感情移入してしまいますね。
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fanseab
at 2013-08-02 21:42
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ダンダラさん、何とか様になる絵が撮れました。産卵時間帯は確かに季節により差があるでしょうね。この時期は熱中症覚悟で地面にへばりついて♀の動きを注視していなければならないのが辛いです。できれば5月に撮影するのが楽かもしれませんね。