クロアゲハの産卵など(7月下旬)
先日、所用で自宅近くを歩いている際、民家の庭先にあるミカンの木にクロアゲハ♀がやって来るのを目撃しました。生憎カメラの持ち合わせはなく、そのまま観察していると数回産卵を繰り返しておりました。時計を見ると14時20分過ぎ。アゲハチョウ(ナミアゲハ)の産卵タイムがほぼ正午頃だと思っていたので、随分と遅い時間帯だなぁ~とその時は思いました。しかし、クロアゲハは、ひょっとするとナミアゲハと異なる時間帯かもしれない・・・と思い直し、日を改めた13時過ぎからこのミカンの前で待機することにしました。ここは住宅街のど真ん中でもあり、300mmを付けた一眼を構えてウロチョロするとマジ不審者扱いされそうなので、神経を使います(^^;
そして期待通り、14時過ぎ、クロアゲハの♀が登場しました。ミカンの木は樹高6m程の高木で東側に面した道路脇は殆ど陽射しがありません。母蝶は樹冠からゆっくりと舞い降りて来て、高さ2.5m程の薄暗い場所で数回産卵を繰り返していきました。かなり込み入った場所なので、シャッターチャンスは一回のみ。ようやくゲットできた一枚です。
++画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
D71K-34、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時07分
肝心の腹端は葉被りです。こうしてみるとクロアゲハの♀は巨体ですね。後3回位産卵してくれたらもう少しマシな絵が撮れたのですが、直ぐに飛び去っていきました。産んだ位置がいずれも高かったので、その場で卵の拡大像は撮影できず。日を改めて産卵状況と共にまとめてみました。
D71K-85VR、ISO=400、F11-1/160、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時21分、[拡大像] D71K-1855@55mm(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=200、F11-1/320、-1.0EV、内蔵ストロボ+2灯スレーブ、撮影時刻:21時32分
この葉裏には3卵産み付けられています。それぞれの卵の色調は異なり、恐らく産卵時期がバラバラなのでしょう。卵の直径は1.48mmでナガサキ(1.68mm)とナミアゲハ(1.16mm)の中間的なサイズです。この3卵含め、クロアゲハの産卵は新芽ではなく、一見硬そうな成葉、それも直射日光の当たらない場所に限定されているのが特徴だと思います。他方、アゲハチョウは陽光の当たる新芽に好んで産んでいると思います。以前観察したナガサキアゲハもどちらかと言えば、クロアゲハに近く、暗い環境を選んで産んでいた感じです。
クロアゲハが産卵に訪れるまで、ちょっと近くのミカン畑の様子も探ってみました。ここは樹高2m程の低木が主体ですが、アゲハチョウの♀が上手いことに訪れ、レモンの葉上への産卵シーンをゲットできました。
D71K-34、ISO=500、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時36分
前回のアゲハ産卵シーンと異なり、今回は葉被り無しの理想的なアングルで撮影できました。産卵の途中は近くの栽培用マメ(種類不明)の赤い花からしきりに吸蜜しておりました。
D71K-34、ISO=500、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時40分
クロアゲハの産卵が終わった後、ミカンの木の高い位置に今度はアゲハチョウがやってきました。その産卵シーンの連続画像をご紹介しましょう。
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時25分13秒
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時25分14秒
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時25分15秒
1枚目は産卵ポジションを決定した瞬間、2枚目が産卵直前、3枚目が産卵直後で、3枚目の腹端の先に産まれたばかりの黄色い卵が確認できます。1~3枚目の撮影間隔はわずか2秒。アゲハの産卵が将に瞬間芸であることがよく理解できます。クロアゲハについてはまだ第3化でも産卵シーン撮影のチャンスがあると思うので、もう少し良質の絵を狙ってみたいです。またアゲハ類として次はできればカラスアゲハの産卵シーンを目論んでいます。
そして期待通り、14時過ぎ、クロアゲハの♀が登場しました。ミカンの木は樹高6m程の高木で東側に面した道路脇は殆ど陽射しがありません。母蝶は樹冠からゆっくりと舞い降りて来て、高さ2.5m程の薄暗い場所で数回産卵を繰り返していきました。かなり込み入った場所なので、シャッターチャンスは一回のみ。ようやくゲットできた一枚です。
++画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
D71K-34、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時07分
肝心の腹端は葉被りです。こうしてみるとクロアゲハの♀は巨体ですね。後3回位産卵してくれたらもう少しマシな絵が撮れたのですが、直ぐに飛び去っていきました。産んだ位置がいずれも高かったので、その場で卵の拡大像は撮影できず。日を改めて産卵状況と共にまとめてみました。
D71K-85VR、ISO=400、F11-1/160、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時21分、[拡大像] D71K-1855@55mm(トリミング+3コマ深度合成)、ISO=200、F11-1/320、-1.0EV、内蔵ストロボ+2灯スレーブ、撮影時刻:21時32分
この葉裏には3卵産み付けられています。それぞれの卵の色調は異なり、恐らく産卵時期がバラバラなのでしょう。卵の直径は1.48mmでナガサキ(1.68mm)とナミアゲハ(1.16mm)の中間的なサイズです。この3卵含め、クロアゲハの産卵は新芽ではなく、一見硬そうな成葉、それも直射日光の当たらない場所に限定されているのが特徴だと思います。他方、アゲハチョウは陽光の当たる新芽に好んで産んでいると思います。以前観察したナガサキアゲハもどちらかと言えば、クロアゲハに近く、暗い環境を選んで産んでいた感じです。
クロアゲハが産卵に訪れるまで、ちょっと近くのミカン畑の様子も探ってみました。ここは樹高2m程の低木が主体ですが、アゲハチョウの♀が上手いことに訪れ、レモンの葉上への産卵シーンをゲットできました。
D71K-34、ISO=500、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時36分
前回のアゲハ産卵シーンと異なり、今回は葉被り無しの理想的なアングルで撮影できました。産卵の途中は近くの栽培用マメ(種類不明)の赤い花からしきりに吸蜜しておりました。
D71K-34、ISO=500、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時40分
クロアゲハの産卵が終わった後、ミカンの木の高い位置に今度はアゲハチョウがやってきました。その産卵シーンの連続画像をご紹介しましょう。
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時25分13秒
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時25分14秒
D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/640、-0.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時25分15秒
1枚目は産卵ポジションを決定した瞬間、2枚目が産卵直前、3枚目が産卵直後で、3枚目の腹端の先に産まれたばかりの黄色い卵が確認できます。1~3枚目の撮影間隔はわずか2秒。アゲハの産卵が将に瞬間芸であることがよく理解できます。クロアゲハについてはまだ第3化でも産卵シーン撮影のチャンスがあると思うので、もう少し良質の絵を狙ってみたいです。またアゲハ類として次はできればカラスアゲハの産卵シーンを目論んでいます。
by fanseab
| 2013-07-24 22:26
| 蝶
|
Comments(4)
肉眼ではただつるりして見えるクロアゲハの卵もこうしてちゃんと撮影すると微妙なテクスチャーがあるんですね。
すごい写真だと思います。
アゲハの産卵の瞬間を捉えられた3コマもダイナミックで素晴らしいですね。
すごい写真だと思います。
アゲハの産卵の瞬間を捉えられた3コマもダイナミックで素晴らしいですね。
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Sippo5655 at 2013-07-26 22:30
私が庭で目撃した時は、まさにアゲハとクロアゲハが同時にミカンとユズで産卵していました。
選ぶ葉が違うのですか・・・
今度また見られたらもう少しじっくり観察してみたいです。
我が家の幼虫は、若齢期に次々と消えてしまう・・
ハチが周りをブンブン飛んでいるから、ハチかなあ
それにしてもイモムシになるまで待って欲しいのに。
先日は笹っぽい葉にアゲハが誤産卵している光景を
撮影しました。
画像を見ると腹端はまげていますが、卵は出ていなかったようです^^;
選ぶ葉が違うのですか・・・
今度また見られたらもう少しじっくり観察してみたいです。
我が家の幼虫は、若齢期に次々と消えてしまう・・
ハチが周りをブンブン飛んでいるから、ハチかなあ
それにしてもイモムシになるまで待って欲しいのに。
先日は笹っぽい葉にアゲハが誤産卵している光景を
撮影しました。
画像を見ると腹端はまげていますが、卵は出ていなかったようです^^;
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fanseab
at 2013-07-28 00:06
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naoggioさん、ルーペレベルでも卵はピカピカに光っているのではなく、少しグレース処理されたような鈍い光沢であることがわかります。表面の微妙なザラザラ形状が鈍い光沢の原因なんですね。
アゲハの産卵は身近ですが、アングルを狙うとなかなか難しいものです。
アゲハの産卵は身近ですが、アングルを狙うとなかなか難しいものです。
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fanseab
at 2013-07-28 00:09
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Sippo5655さん、小さなミカンやユズの株では産卵位置の差があまりはっきりとはしないかも知れません。小生の観察したミカンは高さ6m程の大木ですので、両種の「産み分け」がはっきり出たように思います。この時期はアゲハの幼虫にとってもアカボシゴマダラあたりの幼虫にとっても辛い時期ですね。アシナガバチの恰好の餌になっているように思います。