探蝶逍遥記

続・多摩川縁のコムラサキ探索(6月上旬)

 前回(外部リンクに引き続き、コムラサキ♀産卵シーンを目的に多摩川を探索。
♂は既にボロ品ばかりと思いきや、新鮮な個体も混じっておりました。

++横位置画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時23分

 例によって、接近戦で紫色幻光を写せるアングルには止まっておりませんので、トリミングでのご紹介。♀は探索の結果、2頭を確認。最初の個体は比較的新鮮でした。
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D71K-34、ISO=500、F10-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時55分

 前回同様、ヤナギの葉影でひっそりと開翅休息しております。この個体の後翅中室にある微小黒点(矢印)は1個でこの個体を識別#F1とします。微小黒点の形質、および表翅の鮮度等を総合勘案して、どうやら個体#F1が前回記事で8~9枚目の画像でご紹介したのと同一個体と推定しました。そうだとするとこのポイントにこの♀は1週間近く定住していたことになります。2頭目の個体はやや遠目からのショットで確認。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時02分

 全般にスレ気味で左後翅肛角部に欠損があり、両後翅肛角付近が白化している特徴があります。これを識別#F2とします。
 さて、問題の産卵行動ですが、この日ポイントに13時頃到着し、15時過ぎまで観察を実施したところ、どうやら13時30分頃をピークに産卵行動らしき挙動が見られました。このような行動を示すヤナギはある程度特定されていて、そのような好みの株を循環して産卵を行っているように思いました。これらの株は実は冬場にコムラサキ越冬幼虫が沢山見つかる「ご神木」と一致しており、やはり母蝶の好む産卵木に選好性のあることがハッキリしました。一方で産卵現場を確認するのは至難の業でした。母蝶はヤナギの樹冠付近を滑空しながら時折、ヤナギの内部に侵入し、葉陰に産み付けているように思います。概ね数回の産卵行動を終えると次の株に飛び立ってしまいます。最初の産卵行動を発見し、それっ!と勢いよくそのヤナギ株に突進しても、オギ群落の藪漕ぎを強いられて目的の株に到達した時には既にコムラサキはあちらの株へヒラリ~。こんな状況で結局産卵シーンは撮影できず。ただ♀が好みの株の樹冠周辺を滑空するシーンは撮影できました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F13-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:13時44分

 空バックかつ前ピンの酷い絵ですが、左後翅肛角の欠損がはっきりと確認でき、どうやら個体#F2の産卵行動であることが確認できました。
 また、この日、新鮮な♂に絡む♂の誤求愛行動も観察できました。クルミの葉上で閉翅していた個体に♂が翅を拡げて接近。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時15分00秒

 ♂の攻撃に思わず上の個体は開翅。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時15分04秒

 この際、黒光りする質感からこの個体が♀ではなく♂であることが分かりました。翅を開いた個体に強引に頭を押し込む♂です。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時15分05秒

 ようやく諦めて♂が飛び去りました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F11-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時15分09秒

 この日、下草ではキマダラセセリ♂が盛期を迎えていたようです。
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D71K-34、ISO=400、F6.3-1/800、-0.7EV、撮影時刻:13時19分

 関東が梅雨入りして暫くすると、この子が多摩川に登場することになっております。この日の探索でコムラサキ♀産卵が13時前後にあることが判明したので、再度日を改めて再トライすることにしました。<次回に続く>
by fanseab | 2013-06-13 21:39 | | Comments(6)
Commented by himeoo27 at 2013-06-13 22:17
新鮮なキマダラセセリの黄色良いですね!
背景の緑に引き立てられて本当に綺麗です。
Commented by Garuda at 2013-06-14 02:44 x
13時前!
娘を迎えに行く時間と被る…。(泣

それ以前に次にFieldに出られるのは再来週の水曜日夕方なので流石に遅すぎますね。第2化シーズンの参考にします。
Commented by Sippo5655 at 2013-06-14 21:39
コムラサキ
つい最近、近所の公園に生息していることを発見しました。
みんな擦れていたけれど、嬉しかった。
産卵の時間が決まっているんですか!
綺麗な卵も見られると良いですね♪
Commented by fanseab at 2013-06-14 22:20 x
himeooさん、キマダラセセリは身近に見られるセセリの中ではお気に入りです。緑背景では「黄斑」ではなく、「橙斑セセリ」の和名が相応しいと思います。
Commented by fanseab at 2013-06-14 22:22 x
Garudaさん、続編で種明かししますが、産卵時間はもう少し前にもありました。このタテハの行動もまだまだ不明点が沢山あります。小生も第2化/第3化で確認したい点が目白押しです。
Commented by fanseab at 2013-06-14 22:25 x
Sippo5655さん、コムラサキはヤナギがまとまって植えられていれば生息している場所が多く、最近増えていますね。産卵の時間は種類毎に決まっていますが、概ね体が温まった正午前後が多いと思います。卵は流石に遠くて撮影のチャンスはなさそうです(^^;
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