探蝶逍遥記

キタキチョウの飼育記録

 4月に検査のため某病院を訪問した際、病院前の草地に生えているメドハギの若葉にキタキチョウの越冬個体が産卵しておりました。カメラを持参していたら背景が抜けたキタキチョウ♀産卵シーンが撮影できたのでしたが・・・。ガッカリ。で、卵をお持ち帰りして飼育してみることに。産卵状況とかは撮影し忘れたので、いきなり超拡大像から。

++横位置画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
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D71K-85VR-24R(トリミング+2コマ深度合成)、ISO=200、F29-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:4月15日

 表面に刻まれた縦横方向に走る線刻模様は大変繊細な印象です。4月17日に孵化、初齢幼虫を撮り忘れて2齢を撮影。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F13-1/200、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:4月21日

 体長は3.7mm。この時期、まだメドハギの表面を舐め食いしております。黄色と緑が混ざった体色です。飼育記録上困った点は初齢からの4齢あたりまで、どうも齢変化がイマイチ不明確でした。脱皮した際の脱皮殻は幼虫が食べてしまうので、痕跡は頭殻しか証拠として残りません。この頭殻も糞にまみれて食草交換時に捨ててしまうと一貫の終わり。本来、齢を重ねると糞サイズが変化していくのでこれも齢変化の指標になるのですけど、初齢~2齢あたりは極端な糞サイズ変化もなくて困惑しました。上記事情もあって3齢は撮影できず、4齢と思しき幼虫の姿です。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F13-1/200、-1.0EV、外部ストロボ、撮影月日:4月28日
 
 メドハギの葉のサイズとほぼ同じで見事な保護色になっています。側面の白線が目立つようになります。それと初齢を含め繊毛の先端に小さな液滴が付いているように見えます。これは一体何なのでしょうね。4齢後半の姿も撮影。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F13-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月2日

 側面の白線が明確になってきます。5/4に5齢になりました。未撮影ですが、ほぼ4齢と同様な姿形です。そして5/9に前蛹になりました。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月10日

 ここで問題発生!帯蛹の糸切れで「垂蛹」になってしまいました。ただキチョウではよくあるケースのようです。翌10日に蛹化。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=200、F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月12日

 5月18日あたりから翅面が色づき始め、5月19日には前翅にあるキタキチョウ夏型の模様がはっきりと見えるようになりました。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月20日

 5月20日(孵化から33日目)、無事夏型♂が羽化いたしました。
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D71K-85VR(トリミング)、ISO=100、F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影月日:5月20日

 縁毛の色は教科書通り、黄色一色であることがわかります。今回の飼育では標準的な帯蛹スタイルの前蛹と蛹画像を撮ることができませんでした。次回以降の課題にしたいと思います。
by fanseab | 2013-06-06 22:18 | | Comments(4)
Commented by Sippo5655 at 2013-06-10 21:28
我が家の庭にネムノキをお招きしたのですが
まだ、キタキチョウは産卵してくれません(笑)
卵から、羽化までの様子、見せていただき
ありがとうございます!
蛹・・・緑から、黄色になるのですか!
我が家で保護していたアゲハの幼虫は
蛹化から10日目に無事羽化して飛び立っていきました~☆
Commented by naoggio at 2013-06-10 21:34 x
羽化直前の蛹、そしてピンと翅の伸びた成虫、とてもきれいです。
垂蛹になってしまっても羽化には問題ないんですね。
Commented by fanseab at 2013-06-11 20:03 x
Sippo5655さん、キタキチョウの食樹は色々なマメ科に分散しているので、特定の食樹で期待するのも多少リスクがあるかもしれませんね。例えばお隣の家の庭にハギが植えてあれば、そちらに産卵した母蝶はネムノキに見向きもしなかったり・・・のケースが考えられます。その点、カタバミしか食わないヤマトシジミは確実に来るチャンスがありそうです。
アゲハの蛹、無事羽化してよかったですね。今は第2化のピークでフィールドでも沢山飛んでいるのを見かけます。
Commented by fanseab at 2013-06-11 20:05 x
naoggioさん、羽化直前、蛹の翅面模様が見えてくるとワクワクしますね。例え既知の普通種でもあっても期待感が一杯になります。羽化直、それも蛹に掴まっている個体は種類によらず、本当に美しいと思います。垂蛹でも落下等の事故がなければ平気のようですね。
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