探蝶逍遥記

続々・房総半島のヤマキマダラヒカゲ(5月上旬)

 前回(外部リンクの宿題事項解決のため、房総に向かいました。午前中の産卵ピーク時間とされる10時過ぎに現地到着。今回は先ずCポイントに直行し、樹液近辺での産卵シーンを期待することに。途中、田んぼの畔で吸水している新鮮なNeopeに遭遇。

++横位置画像をクリックすると拡大画像を見ることができます++
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D71K-34、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時13分

 明らかにサトキマの♀でした。サトの♀が出るほど既に季節進行が進んでいることを意味しております。Cポイントの樹液酒場でも状況は一緒でした。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F7.1-1/500、-0.7EV、内蔵ストロボ+LEDライト、撮影時刻:10時51分

 画面中央の個体はヤマキマ♂のスレ品で、残りは全てサトキマでした。肝心のヤマキマ♀が樹液には見当たらず、周囲のメダケが生える林床で産卵挙動を示すNeope♀もおりません。樹液吸汁と産卵を交互に繰り返す行動パターンを予測したのですけど、見事に裏切られました(^^; 仕方なくBポイントに移動します。ここは適度に下草のメダケに陽が差す環境で、産卵にはベストと思われたからです。林道から3頭のNeopeが飛び出しますが、1頭を確認するとサトキマの♂。ここにはヤマキマ♀はいないだろうと判断し、Aポイントで暫く探索。スダジイの樹液酒場を覗くと吸汁している個体数が前回より減っています。メダケの低い位置にのっそりと飛ぶヤマキマ♀を発見。思わせぶりな行動です。
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D71K-34、ISO=200、F11-1/250、-0.7EV、撮影時刻:11時14分

 葉に直交して止まっており、このまま産卵態勢に移行してもおかしくない雰囲気でしたが、結局このままじっと動かず。根負けして一旦ランチ休憩。再度Cポイントまで一往復してAポイントに戻り、少し湿った歩道を歩くとNeopeが吸水しておりました。
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D71K-34、ISO=500、F9-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時58分

 ヤマキマの♀でした。午前中出会ったサトキマ♀を含め、Neopeは♀も吸水行動を示すのですね。午前11時過ぎ頃はヤマキマ♂も相当活発に探♀行動を示し、特にスダジイの幹をぐるぐると螺旋状に探す行動が目立ちます。ただ正午過ぎになるとパタッと活動を止め、ひたすら樹液を吸っている状況に変化します。ヤマキマ♂と♀の樹液吸汁でのツーショットです。
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D71K-34(トリミング)、ISO=500、F10-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時26分

 上♂、下♀で、この時期の両者鮮度の違いがはっきり分かる絵になりました。また、このスダジイにはサトキマ♀もやって来ておりました。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時28分

 まだ出始めですから超新鮮な個体ですね。この直後、ヤマキマ♂がやって来て、樹液ポイントの陣地争いがスタート。バシャバシャ撮影していたら、偶然ヤマキマ♂の全開画像が撮れました(ヤマキマの向こう側がサトキマ♀)。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時28分

 飛翔で狙わなくても、樹液酒場の陣地争いの過程で表翅を撮影できるチャンスがありそうです。この樹液酒場からサトキマ♀が飛び去った後、今度は右後翅を大破したヤマキマ♀がやって来て吸汁。更にスレたヤマキマ♂が飛来し、陣地争い。しかしどうも様子が変で、どうやら陣地争いではなく、求愛行動の様子です。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時55分23秒

 時折激しく羽ばたき、♀にのしかかるような行動も取ります。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時55分57秒
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時56分34秒

 この間、♀が積極的に♂を樹液ポイントから追い出さなかった行動から、ライバルを樹液から蹴散らすよりは、♂の求愛を軽くいなしていると推測しました。♀は相当草臥れた個体であり、さしずめ「こんな老いぼればあさんが未だ処女だと思っているのかねぇ~」と呟きながら、中年♂?をあしらっていたのでしょう。この求愛?も突然大きな羽音と共に訪れたオオスズメバチ女王様の登場でジ・エンド。
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D71K-34(トリミング)、ISO=400、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時56分38秒

 命からがら逃げ出す♀(画面右上隅)と♂でした。Aポイントではこの日も飛翔にトライ。お見せできるのはこの一枚のみ。
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D7K-20(トリミング)、ISO=400、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時14分

 帰宅してから画像をチェックしてビックリ! なんと新鮮なヤマキマ♂でした。この子が近くで静止してくれたら当初目的である、①新鮮な♂撮影のミッションコンプリートでしたが、ちょっと残念。この日は午後4時まで粘り、再度A~Cポイントまで往復探索をするものの、結局産卵行動を取る♀には出会えず、仕方なく撤収いたしました。当初の目的である①新鮮な春型♂裏面撮影、③♀産卵シーン撮影は宿題事項として残りました。①を撮影するのであればフライング覚悟で来年4月中旬頃現地を訪問すべきでしょう。また、③については夏型で再トライしようと思います。夏型は恐らくサトキマ同様、産卵のピーク時間帯が午後4時から5時あたりに来ることが予想され、時期的に藪蚊との戦いを覚悟せねばなりません。ですので、できれば産卵シーンは春型で決着を付けておきたかったのです。
 まぁ、しかし、吸水シーンやら求愛シーンと思しき生態まで撮影できたので、それなりの成果が出た遠征でありました。<房総ヤマキマ春型探索の記事はこれにて了>
by fanseab | 2013-05-14 22:48 | | Comments(0)
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