探蝶逍遥記

パンスターズ彗星(3月16日)

 久しぶりに天文の話題です。今年は肉眼で観察可能な彗星が2つ来るとのことで天文ファンは心待ちにしていたのです。最初に登場するパンスターズ彗星(C/2011 L4)が3月10日に近日点を通過し、日本でも夕方の空で観察可能になりました。ところが予想光度に比較してそれほど増光せず、期待したファンをガッカリさせたのです。管理人も観察に出かけるか迷っておりましたが、大阪や東京近辺の市街地で撮影された結構綺麗な画像がネット上でアップされておりましたので、多摩川縁に陣取って観察をいたしました。
 この日の日没は17時50分。位置予報では日没後30分経過した時点で西~西北西の中間付近、高度は約10度。目標方向にはマンションがあって、このマンションの上方に位置するだろうと見当を定め、双眼鏡で捜索しますが、それらしき姿は見えません。仕方なく85mmマクロで予想位置をバシャバシャ撮影してみました。しかし、モニター上でいくら拡大しても影も形もありません。徐々に空は暗さを増していきます。最後の手段でより集光力のある300mmに交換し、同様にバシャバシャ撮影。モニターで確認すると、ヤッター! 画面の端に尾を引いた彗星の姿が! 慌てて構図を造り直してバンバン撮影。19時過ぎまで粘ってみました。苦労した撮れた画像がこちらです。                               


++横位置画像をクリックすると画像閲覧ページに飛び、拡大画像を見ることができます++
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D7K-34(3コマコンポジット+トリミング)、ISO=400、F4-2sec.-0.7EV、撮影時刻:18時48分57秒~49分28秒(JST)

 画面上方(天頂方向)に微かな尾を引く姿を捉えることができました。画面左下がその拡大像。撮影した時点での高度は5度前後の低空で、春霞の中ですのでコントラストはこれが限界でした。雨上がりの後あたりなら空気が澄んで最高なのですが、贅沢は言えません。帰宅後、85mmで撮影した画像を再チェックしてみると何と、こちらにもちゃんと彗星の姿(矢印)が写っておりました。
f0090680_22272939.jpg
D7K-85VR(3コマコンポジット)、ISO=400、F4.5-0.5~0.6sec.-0.7EV、撮影時刻:18時35分00秒~35分25秒(JST)

 肉眼の視覚細胞は光の瞬時値しか感じられないのに対し、カメラのCMOSセンサーは光を蓄積する能力があり、目に見えないものが写ることを改めて実感。因みに双眼鏡で彗星のいるべき位置を眺めてみましたが、双眼鏡でも確認できませんでした。この彗星はこの後北天に移動するものの、これ以上の光度増加は期待できません。やはりそうなると、11月下旬に最接近するとされるアイソン彗星(C/2012 S1)に期待したいもの。蝶の発生も終わっている頃なので彗星撮影に集中できそうです。こちらはカメラの力に頼ることなく観察できる正真正銘の「肉眼彗星」になって欲しいものです。
by fanseab | 2013-03-17 22:28 | 天体 | Comments(4)
Commented by 愛野緑 at 2013-03-18 20:47 x
撮影おめでとうございます。
私も肉眼でトライしましたが見つけられませんでした。
やはり適当な所をバシャバシャとってみた方が良さそうですね。
今日は雲が多くあきらめました。
Commented by fanseab at 2013-03-18 21:02 x
愛野緑さん、天文ネタへのコメント有難うございます。貴殿もトライされましたか?昨日は雲が多くて厳しく、今日は高曇りで先ず撮影は不可能だったと思います。月齢の関係もあって、3/13-16あたりがベストの撮影時期だったと思います。明日は雨が上がって、少し空の透明度が増しそうなのでお勧めです。
Commented by otsuka at 2013-03-19 20:22 x
撮影、おめでとうございます。
きれいに写っていますね。
これもD7K-34とfanseabさんの腕があってのことなのでしょう。
肉眼では無理そうなので、とりあえず今回はパスかな。
11月にも彗星が来るとのことですが、明るかったらいいですね。
Commented by fanseab at 2013-03-19 22:10 x
otsukaさん、コメント有難うございます。
何とか彗星が没する前に撮影できました。
本当に時間との戦いで、彗星を目で確認できないと心細いものです。11月のアイソン彗星に
期待したいです。
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