探蝶逍遥記

ボルネオ・グヌンムル公園遠征記(7)シジミチョウ科その1:アシナガシジミ亜科

 東南アジアのシジミチョウ類で最も地味な仲間は多分今回ご紹介するアシナガシジミのグループでしょう。翅は表裏共に恐ろしく地味。おまけに暗い環境に棲んでいてアブラムシやツノゼミの幼虫を食う肉食性と相まって、根暗で陰気な印象を与えます。当然、蝶屋にも人気が無い一群ですが、ボルネオには39種も棲んでいる一大グループです。ただこの仲間は発見しようと必死になっても駄目な事が多く、偶然見つかるケースが殆どです。そして発見した個体の回りを見渡すと必ず蟻が随伴しているのです。さて、ここでご紹介するのは、スブストリゴススエビアシシジミ(Allotinus substrigosus substrigosus)の♀。苔むした樹肌に静止しておりました。もちろん、管理人にとって初物、ボルネオでAllotinus属に出会うのも初めてでした。 
                                                                   ++画像はクリックで拡大されます++
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GXR@5.1mm、ISO=320、F3.6-1/25、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月12日、12時18分

 今回の遠征は単独ではなく、昆虫好きの知人(蝶屋ではない)との2人旅でしたが、暗いトレイルでワモンチョウ類を探して血眼になっている管理人を後目に、「ここに蝶がいるよ~!」と知人が教えてくれました。それだけ目立たない蝶でもあります。望遠マクロでも撮影。
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D7K-34(トリミング)、ISO=640、F11-1/50、-0.3EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2012年3月12日、12時22分

 Allotinus属の同定は大変困難を極めますが、本種は後翅裏面第7室中央に明確な黒点が出現するため、奇跡的に同定ができたのです。偶然ですが、最近タイ・ランカウィ島方面に遠征されたブログ仲間のze_phさんが本種♂の画像を公開されています
 ♂に比較して♀の裏面はかなり白い印象を受けます。
<次回に続く>
by fanseab | 2013-01-13 20:48 | | Comments(4)
Commented by naoggio at 2013-01-14 15:00 x
アシナガシジミ、初めて見ました。
ze_phさんの画像も拝見しましたが本当に脚が長いですね。
そして裏翅の模様、渋いですねえ。
この面白さは生態写真ならではかもしれませんね。
Commented by himeoo27 at 2013-01-14 20:11
足だけでなく触角も長いですね!
翅の大きさはどの位でしょうか?
Commented by fanseab at 2013-01-14 21:30 x
naoggioさん、この仲間は脚の長さもさることながら触覚の形状もちょっと異質で、全体の雰囲気が普通のシジミチョウとはかなり異なります。
裏面は渋いというのを通り越して無味乾燥に近いですね。
Commented by fanseab at 2013-01-14 21:36 x
himeooさん、触覚は長さだけでなく形状が他のシジミチョウとは異なります。先端が棍棒状態ではなく、さらに前方に曲がっているのが特徴です。貴殿の撮られた例えばヤマトシジミの画像と↑の2枚目の画像を比較してみてください。
脚の長さも同様に比較してみてください。また、パルピ(下唇髪)の長さもシジミとしては異例の長さがあります。
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