探蝶逍遥記

ムラサキツバメ越冬集団の探索:その2(12月上旬)

 前回ご報告した探索に引き続き、今シーズン2回目の探索です。この日は丁度4年前に訪問した神奈川県・湘南地方にある某ポイントを久しぶりに訪れてみました。ここはその時、最大11頭ほどの集団が確認された実績のあるポイントです。この日は終日快晴ですが、やや冷え込んで強風が吹き荒れた一日でした。休日にも拘らずいつもと異なりノンビリと昼過ぎに現地到着。早速、前回集団を観察したアカガシを中心にチェックしますが、影も形もありません。今回も坊主なのでしょうか? アオキ、ヤツデ、シュロ等可能性のある樹木を片っ端から探査していきますが、全く駄目。日向ぼっこに現れる個体も無くガッカリです。例のアカガシはどうやら樹冠あたりがバッサリと切られており、この影響もあって、この「ご神木」はご利益を失ったのかもしれません。落胆していると、突然褐色の蝶影が・・・。ムラサキシジミの♂でした。                                                                                                                                  ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-85VR、ISO=200、F13-1/500、-1.0EV、撮影時刻:12時12分

 今シーズン、ムラシを撮影するのはこれが初。強風のせいか、あまり開いてくれませんでした。ムラシが飛んでいるので、近くに越冬場所があるだろうと思い、枯葉を探すとすぐに見つけることができました。
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D90-85VR、ISO=200、F13-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時43分

 数枚の枯葉が蜘蛛の巣で束ねたような感じで常緑樹に引っかかっており、ここが越冬巣になっています。越冬ムラシの定番的な塒でしょう。魚露目で環境描写もしてみました。
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D7K-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=200、F29-1/50、-1.0EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:12時59分

 ご覧の通り、西日に背を向けたポジションで静止しております。朝日はバッチリ当たるので午前中は日光浴して午後は塒に戻るパターンなのでしょう。因みに右触覚の傷がないことから、最初の絵で示した♂個体とは別個体のようです。ムラシの越冬個体はもう1頭みつけることができました。他にはボロのウラギン越冬個体もおりました。
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D7K-1855VR@55mm-gy8(トリミング)、ISO=200、F29-1/50、-1.0EV、外部ストロボ+スレーブ1灯、撮影時刻:13時00分

 結局、ムラツは坊主かぁ~とややガッカリしながら、現場を後にしようとアオキにふと目をやると、なんとようやく1個体がお出ましです。アオキの葉上で傾斜日光浴しておりました。
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D7K-34、ISO=200、F13-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時25分

 強風が吹き荒れていたせいか、開翅のそぶりも全く見せませんでした。この個体が止まっていたアオキは4年前にも確か数頭からなる越冬集団が見れたはずなので、恐らくここで単独越冬していると推定されます。何とか坊主は免れましたが、4年前とは比較にならないほど個体数が少ないです。ブログ仲間のclossianaさんが前回記事にコメントを寄せられておりましたが、同氏が地道な継続観察をされている千葉のポイントでも今秋の個体数は異常に少ないとのこと。どうやら関東全域でムラツ越冬集団観察にとっては厳しい冬になりそうです。
by fanseab | 2012-12-09 23:29 | | Comments(6)
Commented by OTTO at 2012-12-10 07:54 x
今年はムラサキツバメはどこでも少ない傾向とのこと。
いつか10頭単位で集まっている姿をこの目で見てみたいものだと思います。
ムラサキシジミの越冬場所ってのは、樫の枯葉が数枚まとまって枝にくっついているようなところに多いんですか?そんな生態を知りませんでしたが、心当たりの場所を探してみようかな。
とはいえ、こちらは今 雪の中です。ははは。
Commented by fanseab at 2012-12-10 21:37 x
OTTOさん、コメントされている通り、このシジミの集団越冬は最低10頭は集まっていないと迫力が感じられません。贅沢な悩みだと思われるかもしrてませんが、一度数10頭単位での大集団を観察してしまうとそんな感覚になってしまいます。
ムラサキシジミが越冬している場所ではウラギンの越冬個体を良く見かけます。概ね北風を避けることができる南向きの場所である点が一致しております。
Commented by 22wn3288 at 2012-12-11 08:55 x
ムラサキツバメは少ないようですね。
ムラサキシジミの枯葉での冬越しを、教えてもらって見た場所に、次回に見たら居りませんでした。
Commented by fanseab at 2012-12-11 22:15 x
22wn3288さん、ムラツは残念ながら数が少ないです。
ムラシの越冬場所は厳冬期はともかく、少し暖かい日には活発に活動するため冬越しの場所を変えていく可能性があります。経験上、枯葉が集合していて擬態しやすいような場所に隠れることが多いと思います。
Commented by clossiana at 2012-12-12 23:13
ムラツの発生数が少ないことについてです。今年の9月に千葉の公園に行った際に今年はマテバシイの土用芽の発生がが非常に少なかったこと、それにも拘らず僅かな土用芽が殆ど食い荒らされてはいなかったことが印象的でした。例年であればムラツの卵や幼虫が沢山見られるのです。今から思えば、これが予兆だったのかもしれません。
Commented by fanseab at 2012-12-13 21:58 x
clossianaさん、コメント有難うございます。
千葉の公園ではそのような事情があったのですね。となると少なく
とも千葉ではこの時期の個体数が少ない理由がある程度推測
できるということですね。やはり継続定点観察されていると
色々な見方ができるものです。
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