探蝶逍遥記

台湾遠征記(29) 最終章(11月24日後半)

 帰国のため、知本温泉を正午までには出発せねばなりません。名残惜しさを胸に秘めながら遊楽區を後にしました。丁度、バス停に停車中のバスに乗り込み、ホテルまでの時間を稼ぎます。                                                                                                                       ++画像はクリックで拡大されます++
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GXR@5.1mm、ISO=200、F3.6-1/160、-0.7EV、撮影時刻:11時34分

 バス車内前方には漢字でバス停名が表示されるので安心できます。香港でも同じですが、日本人にはとっても優しいシステムですね。因みに「内温泉」とは知本温泉街の奥座敷(上流側)を示します。下流側は「外温泉」と称しております。程なくホテルに着き、連日お世話になっているドライバー、Kさんの運転で台東空港へ。タクシーの中にあるステッカーも漢字表記なので、一目瞭然ですね。
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GXR@8.3mm、ISO=100、F3.1-1/30、-0.7EV、撮影時刻:12時08分

 空港までの所要時間はきっかり25分。台東空港は花壇に囲まれた緑豊かな場所にあります。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時37分

 Kさんに挨拶して別れ、空腹を満たすべく小吃へ。とにかく汁系麺が食したかったので、迷わず「牛肉麺(190元=約530円)」を注文。
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GXR@5.1mm、ISO=200、F3.6-1/60、-0.7EV、撮影時刻:12時49分

 サイドオーダーはアイスミルクティー(50元=140円)でございます。台湾の牛肉麺はとても美味しいのですよ。麺は細麺ではなく、平打ち麺でした。割箸袋に「おてもと」と書いてあるのには思わず苦笑。この小吃は土産物屋も兼ねておりまして、温泉で食した地元の名産果実、「釈迦頭」も店先に並べてありました。
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GXR@5.1mm、ISO=200、F3.6-1/90、-0.7EV、撮影時刻:13時03分

 一箱350元(=980円)。その場でカットして食すると一個100元と書いてあります。時間がないのと、手がベタベタになるのも嫌なのでこれはパス。帰りはユニー航空856便。
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GXR@5.1mm(トリミング)、ISO=100、F4.8-1/80、-0.7EV、撮影時刻:13時19分

台東空港13:50離陸、台北松山空港には14:28着陸。乗継の間に撮影した松山空港での出発便案内です。
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GXR@15.1mm、ISO=200、F4.4-1/60、-0.7EV、撮影時刻:15時26分

 15時30分~16時30分に羽田へ出発する6便はいずれもコードシェア便で実質3便です。管理人はBR190便に搭乗。松山空港16時06分離陸。シートベルト着用のサインが消えると直ぐに機内食が。
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GXR@5.1mm、ISO=200、F2.5-1/50、-0.7EV、撮影時刻:16時46分

 羽田空港には19時30分着陸。無事台湾遠征を終了できました。

 今回の遠征で撮影・目撃した種名リストを下記します。このリストの学名で<>内に表記したのは、白水隆著、「原色台湾蝶類大図鑑」で記載されているタクサ(分類上の位置づけ)を示します。この図鑑が刊行された1960年以降、特に中国本土内における蝶相研究の進展により多くの台湾産種でタクサの見直しがなされました。本図鑑は台湾の蝶相を概観する上で未だに貴重な書物であり、本書を参照される読者の方の混乱を避ける意味で新旧タクサを参考表記するものです。もちろん管理人の思い違いもあるかもしれません。誤記があれば、ご指摘願います。

<台湾・知本遠征観察・撮影種リスト>:黄色は管理人初撮影種
【アゲハチョウ科】
 1アオスジアゲハGraphium sarpedon sarpedon
 2ミカドアゲハ    Graphium doson postianus
 3コモンタイマイGraphium agamemnon agamemnon
 4ナガサキアゲハPapilio memnon heronus
 5シロオビアゲハPapilio polytes pasikrates
 6クロアゲハ    Papilio protenor protenor
 7オナシモンキアゲハPapilio castor formosanus
 8シロオビモンキアゲハPapilio nephelus chaonulus
 9ルリモンアゲハPapilio paris hermosanus
【シロチョウ科】   
 10タイワンキチョウEurema blanda
 11ウスキシロチョウCatopsilia pomona pomona
 12マダラシロチョウPrioneris thestylis formosana
 13ツマベニチョウHebomoia glaucippe formosana
 14カワカミシロチョウAppias albina semperi
 15クモガタシロチョウAppias indra aristoxenus
 16ウスムラサキシロチョウCepora nadina eunama
 17モンシロチョウPieris rapae crucivora
 18クロテンシロチョウLeptosia nina niobe
【タテハチョウ科】   
 19ヒメアサギマダラ   Parantica aglea maghaba
 20タイワンアサギマダラParantica swinhoei
                   <P. melaneus swinhoei>
 21リュウキュウアサギマダラ Ideopsis similis
 22ウスコモンマダラ    Tirumala limniace limniace
 23コモンマダラ     Tirumula septentrionis
 24ツマムラサキマダラEuploea mulciber barsine
 25ホリシャルリマダラ Euploea tulliolus koxinga
 26クロコノマチョウ    Melanitis phedima
 27ルリモンジャノメ    Elymnisas hypermnestra hainana
 28コウラナミジャノメ    Ypthima baldus zodina
 29(タイワン)ウラナミジャノメYpthima multistriata
 30シロオビクロヒカゲ Lethe verma cintamani
 31シロオビヒカゲ    Lethe europa pavida
 32ウラキマダラヒカゲNeope muirheadi nagasawae
 33キレバヒトツメジャノメMycalesis zonata
                    <M. horsfieldi panthaka>
 34マルバヒトツメジャノメMycalesis mineus
                    <M. intermedia>
 35コジャノメ        Mycalesis fransisca formosana
 36コヒトツメジャノメ    Mycalesis sangaica mara
 37タイワンキマダラ    Cupha erymanthis
 38キミスジ        Symbrethia liaea liaea
 39ルリタテハ        Kaniska canace drilon
 40イシガケチョウ    Crestis thyodamus formosana
 41リュウキュウミスジ    Neptis hylas luculenta
 42タイワンミスジ    Neptis nata lutatia
                   <N. soma lutatia>
 43ホリシャミスジ    Neptis taiwana
                   <N. ananta taiwana>
 44ヤエヤマイチモンジAthyma selenophora laela
                   <Tacolaea selenophora laela>
 45タイワンイチモンジ    Athyma cama zoroastes
                   <Tacolaea cama zoroastes>
 46ムラサキイチモンジParasarpa dudu jinamitra
                   <Sumalia dudu jinamitra>
 47ヒョウマダラ        Timelaea albescens formosana
                   <T. maculata formosana>
 48アカボシゴマダラ    Hestina assimilis formosana
 49タイワンコムラサキChitolia chrysolola formosana
 50ヒメフタオチョウ    Polyura narcaea meghaduta
【シジミチョウ科】  
 51ゴイシシジミ     Taraka hamada thalaba
 52シロモンクロシジミ Spalgis epius dilama
 53エグリシジミ        Mahathala ameria hainani
 54ウスアオオナガウラナミシジミCatochrysops panormus exigauus
 55ヤマトシジミ        Zizeeria maha
 56シロウラナミシジミ    Jamides alecto dromicus
 57ルリウラナミシジミ    Jamides bochus formosanus
 58ヒメウラナミシジミ    Prosotas nora formosana
 59タイワンクロボシシジミMegispa malaya volubilis
 60ウラフチベニシジミ  Heliophoras epicles matsumurae
 61クラルシジミ        Rapala varuna formosana
 62ヒイロシジミ       Deudorix epijarbas menesilcles
【セセリチョウ科】  
 63テツイロビロウドセセリHasora badra badra
 64オキナワビロウドセセリHasora chromus inermis
 65トビイロセセリ    Bibasis jaina formosana
 66タイワンアオバセセリBadamia exclamationis
 67コウトウシロシタセセリTagiades trebellius martinus
 68クロセセリ        Notocrypta curvifascia
 69タイワンキマダラセセリPotanthus confucius augusta
 70タケアカセセリ    Telicota ohara formosana
 71ホリシャアカセセリ    Telicota bambusae horisha
 72ネッタイアカセセリ    Telicota colon hayashikeii
 73バナナセセリ幼虫    Erionota torus
 74クロボシセセリ    Suastus gremius gremius
 75ユウレイセセリ    Borbo cinarra
 76ヒメイチモンジセセリParnara bada bada
 77チャバネセセリ幼虫Pelopidas mathias

 幼虫のみ確認した2種も含めて合計77種。これまでの東南アジア遠征と比較して平均的な観察種類数でした。11月下旬といささか盛りが過ぎた時期で少し心配しての出陣。しかも記事中で何回も触れたように、連日寒い日和の中、管理人初撮影種が20種もゲットできたのは驚きでした。台湾はやはり夏場も含め5回程度は通わないと本当の醍醐味は得られないでしょう。近いうちにまた再訪したいと思っております。

 このシリーズ、ノンビリ更新を決め込んだため、凡そ1年がかりのダラダラ更新になってしまいました。辛抱強く本連載をお読みいただいた読者の皆様、長期間のお付き合い、有難うございました。
<おしまい>
by fanseab | 2012-11-17 23:19 | | Comments(8)
Commented by OTTO at 2012-11-18 08:11 x
冬季に一度の遠征で77種というのは、台湾という場所の生き物の豊かさの一端を現しているんでしょうね。
fanseabさんの眼力に与るところも大きいかと思います。
私はシロートの悲しさで、大き目の派手なヤツしか見えないので、滞在期間が長いわりに、セセリやウラナミジャノメやミスジやルリシジミの類はかなりおおざっぱにしか観察してきませんでした。
fanseabさんのブログを拝見して少々反省しております。

台東から台北への国内便の飛行機は、わたしも乗りましたが、窓からの景色は言葉にならない素晴らしさですね。4千メートル級の山脈のパノラマは、蝶は別としてもこの景色を眺めるためだけでも価値があるように思いました。
Commented by himeoo27 at 2012-11-18 16:26
台湾には一度も行ったことがありませんが、
貴兄のブログを眺めて何度も訪問したような
感じがいたします。
小銭と、休みを貯めて一度本当に出かけて
みたいです。
それにしても航空食結構ボリュームありますね!
Commented by ごま at 2012-11-18 18:03 x
台湾の蝶は、子供時代の憧れでした。
未見の蝶との出会いは、いつも感動的ですね。
いってみたくなりました。
Commented by fanseab at 2012-11-18 21:22 x
OTTOさん、今回の遠征で観察した77種はほぼ台湾で周年見られる蝶に一致します。つまり年1化で発生する珍品類・台湾固有種は殆ど含まれておりません。今回は天候が不順なこともあって、派手目な蝶を追いかけることも叶わず、地味な普通種をきちんと撮らざるを得なかったのですが、それはそれとして意味があったかなと思っております。
台東からのフライトは往復共に雲の中で、パノラマを眺めることのできた貴殿が羨ましいです。
Commented by fanseab at 2012-11-18 21:26 x
himeooさん、台湾で観察できる種類は膨大で、とても一回の遠征で網羅できるものではありません。比較的蝶影が薄くなる11月末でもこの程度の蝶は観察できる証明にもなりました。
夏場の台北近郊を2泊3日のコースで回れば最低50種の観察は固いでしょう。
機内食はボリュームも味もまずまずでしたよ!
Commented by fanseab at 2012-11-18 21:29 x
ごまさん、台湾は日本と共通する種群も多いので親近感の湧くエリアでもあります。しかし、キシタアゲハとかアケボノアゲハ等、少年のみならず、大人を興奮させる種類も多く魅力的です。例え地味な蝶でも図鑑でしか見たことのない蝶が目の前に現れると興奮しますよね。いつか彼の地へどうぞ!!
Commented by Sippo5655 at 2012-11-18 22:33
台湾のチョウチョ・・・
なんだか、私には夢のまた夢の世界です。。
それにしても、凄い種類の蝶に出会ったのですね!
これだけ多くの種に、出会うためのご努力のほどを
思うと、ほんと脱帽です、、
また台湾のお料理も美味しそう^^
お花畑とか、こういう光景も見せていただき
より親近感が持てました~♪
Commented by fanseab at 2012-11-19 00:00 x
Sippo5655さん、台湾には日本でも見られる共通種が結構沢山います。ただルリマダラ類とか、イズズマチョウあたりになると流石に夢の世界に近いかもしれません。特別なことをしなくても東南アジアへの3泊4日位の遠征で70-80種は観察可能ですよ。
台湾は料理が特別辛くもなく、日本人好みの皿が多いです。
機会がありましたら、是非どうぞ!!
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