探蝶逍遥記

台湾遠征記(24)11月23日午後その1

 キレバヒトツメジャノメは林道脇の暗い草地に比較的多く見られました。これは中間型(高温期型→低温期型への移行フォーム)の♀。
++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F10-1/125、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時34分

 カラムシ類の上に止まった別個体はストロボの刺激で半開翅してくれました。動体ブレしておりますが、表翅の証拠画像としてアップしておきましょう。
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F13-1/60、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時23分

 和名「一つ目」は眼状紋が前翅表第2室にのみ出現し、第5室に欠くことに由来します。因みにヒメジャノメは第2/5室両方に出る「二つ目」。

 センダングサの群落に混じっているススキに似たイネ科の葉をチェックしていくと、明らかにセセリと思われる巣を発見。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/30、-0.7EV、撮影時刻:12時44分

 開けてみると、やはりおりました。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F5.1-1/80、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時45分

 頭部の特徴的な模様からチャバネセセリ(Pelopidas mathias oberthueri)の終齢幼虫と推定されます。体長は29mm。因みに本種は日本国内と同一亜種に属します。チャバネの幼虫は自宅近くでも意外と見つけることが出来ず、台湾で出会ったのにはビックリしました。この幼虫近くには(タイワン)ウラナミジャノメ(Ypthima multistriata multistriata)♀が開翅しておりました。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/20、-0.7EV、撮影時刻:12時46分

 国内のウラナミジャノメと台湾産の本種との関係についてはこの遠征記(6)で述べた通り、台湾産は名義タイプ亜種となります。

 開翅をしつこく撮影していたら、すぐに翅を閉じました。こんな環境に飛んでおりました。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/25、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時46分

 相変わらずのドン曇りが続きましたが、一瞬陽射しが回復した際、褐色のセセリが飛んでまいりました。
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D90-85VR、ISO=400、F9-1/100、-0.7EV、撮影時刻:12時53分

 管理人初体験のユウレイセセリ(Borbo cinnara )♂でした。広域分布種の本種ですが、これまでの東南アジア遠征では何故か出会いがありませんでした。この後は、樹液の出る木を探索していきましたが、前回もクワガタが吸汁に来ていた「ご神木」をチェックすると、何と中型のクワガタがへばりついておりました!
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D7K-34、ISO=500、F13-1/80、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時08分

 恐らくオニツヤクワガタ(Odontolabis siva parrii)の♂だと思います。間違っていたらご指摘願います。ツヤクワガタは管理人初体験。なるほど、艶々と黒光りする胴体は魅力的です。体長は50mm。所謂中歯型でしょう。大歯型は体長90mmにまで成長するらしいです。ネット画像を見ると、なかなか格好エエですね!    <次回に続く>
by fanseab | 2012-10-02 21:59 | | Comments(2)
Commented by OTTO at 2012-10-03 10:39 x
キレバヒトツメジャノメって、見たとおりの名前なんですが、こんな和名をつける学者先生は、もうすこし美的な名前をかんがえられなかったんでしょうかね。わはは。
この枯れた感じがなんともいい蝶ですね。
セセリの幼虫の発見も、さすがどこへ行かれてもfanseabさんの眼力が隅々まで届いているようで、感服です。
台湾のウラナミジャノメの類はいろいろ種類があるようで、私はあちこちで見かけて写真は撮ったものの、いまだにどれが何の種類なのか、見分けもせずにHDに仕舞い込んだままになってます。恥;
fanseabさんに同定をお願いしようかしら。なんちゃって。笑
Commented by fanseab at 2012-10-03 21:37 x
OTTOさん、蝶の和名命名のセンスは仰る通り、記載者によってかなり異なるものですね。ただ地味なMycalesisに対しては、どうしても即物的な命名になるのも仕方ないことだと思います。
台湾のYpthimaは先ず後翅裏面が三つ目か五つ目かで見分け、後は生息標高域でだいたいの目安が付けられると思います。
もちろん、各地で微妙な変異幅があるので、ちょっと難しいケースもありますが・・・。
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