探蝶逍遥記

台湾遠征記(22)11月23日午前その3

 この遠征記では度々ご紹介しているタイワンコムラサキ。♀の開翅シーンはなかなかゲットできません。ここは広角で狙ったものの、開いてはくれませんでした。                                                             ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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GXR@5.1mm、ISO=100、F3.6-1/133、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時08分

 ドン曇りに近い状態なので、遠くに何か飛翔している蝶はいないか?単眼鏡で捜索していると、大木の幹になにやら赤い枯葉が付いていて、時々動いています。枯葉にしてはおかしいな~と思ってよくよく眺めてみると、タイワンコムラサキの♂でした。
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D7K-34、ISO=500、F4-1/3200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時33分

 タイワンコムラサキは国内のコムラサキとは♂のテリ張り挙動が変わっていて、梢の先に止まることよりも、このような樹幹に下向きに止まって周囲を睥睨するポーズが多いような気がします。この時も、時折接近した小昆虫(同定はできず)を迎撃して占有空間から追い払っておりました。曇りがちでしたが、時折差す陽射しを期待して前日も訪れたセンダングサが繁茂する尾根筋で粘ってみることにしました。そこに1頭のシジミがやってきました。台湾で初めて出会うヤクシマルリシジミ(Acytolepis puspa myla)♂でした。
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D7K-34、ISO=500、F5-1/500、-0.7EV、撮影時刻:10時17分

 裏面を見る限り、おとなしい斑紋で日本国内産亜種(ssp.ishigakiana)とさしたる変化はありません。
 お次は縦位置で。
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D90-85VR、ISO=400、F7.1-1/640、-0.7EV、撮影時刻:10時23分

 ヤクルリのストローは本当に細く、確実に吸蜜しているように撮影するのに背景処理に結構気を遣います。何とか開翅しないか?と粘っていたら、期待に応えてご開帳してくれました(^^  
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D7K-34、ISO=500、F5-1/320、-0.7EV、撮影時刻:10時18分

 表翅の黒い縁取り巾もそれほど国内産と変化はないようです。しかし台湾に来てブルー系のシジミに初めて出会ったこともあり、表のブルーがとても目に染みました。最後に縦広角でこの子がやってきた環境をご紹介しておきましょう。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/34、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:10時20分

 因みにヤクルリが止まっている葉は以前ご紹介したタケアカセセリの食草、イネ科のSetaria palmifolia(台湾名:棕葉狗尾草、英名:Malyasian Palm Grass)です。開けた草地にはどこでも生えているような逞しさを感じます。

 センダングサにやってくるマダラチョウ類はこの日は極めて少なく苦労しました。それでも台湾遠征のミッションの一つ、タイワンアサギマダラがやってきたので必死に撮影。最初は全開翅。
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時36分

 フィールド図鑑用としては当然表側が必要だったのですが、陽射しの関係か、管理人に対して常に裏向きでしか開翅をしてくれませんでした。まぁ、後翅性標がないので、♀と明確にわかる画像ではあるんですが・・・。お次は飛翔。
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時40分

 「画面端ジャスピンの法則」に従い、上辺に蝶が配置したので、仕方なく縦位置トリミングでのご紹介です。タイワンアサギマダラの最大の特徴である、橙褐色腹部がきちんと写った意味では満足行く画像になりました。陽射しが翳って、マダラチョウ類が飛ばなくなっても活動を弱めなかったのが、タイワンキチョウ。例によって、センダングサで吸蜜している♀に♂がしつこく絡んでおりました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時41分
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時44分
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時44分

 この♂、3分近く♀にアタックをかけておりましたが、諦めて飛び去って行きました。いつものフラれパターンでございました(^^  <次回に続く>
by fanseab | 2012-09-23 22:26 | | Comments(8)
Commented at 2012-09-23 22:42
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ごま at 2012-09-23 23:02 x
タイワンアサギ、憧れますね。
飛翔写真が素晴らしいですね。
こんなショットを来年の与那国の目標にします。
Commented by himeoo27 at 2012-09-24 19:33
一番上のタイワンコムラサキの下で吸汁している
カナブンは独特の茶色な色合いですね!
甲虫も興味津々のヒメオオです。
Commented by OTTO at 2012-09-24 20:54 x
台湾と聞くと心が躍ります。
10月に行きたいと思っていたのですが、行けそうにありません。
fanseabさんの画像は、どれも素晴らしい写真ばかりなので、自分のカメラテクの未熟さを思い知らされます。
せっかく遠征して撮影しても、後から見るとブレてたり、外れてたりで後悔することばかりです。・・・;

去年までは、安いコンデジで撮っていましたが、これではそれなりの写真がとれるものの、本当に美しい写真を撮れればと思って今年からミラーレスを購入したのですが、操作方法がどうもいまいち。
なにせ、カメラやレンズのことなどほとんどシロートですから。笑
Commented by fanseab at 2012-09-24 21:53 x
鍵コメさん、ヤクルリの大きさも結構個体差があります。後日出会った個体はかなり小さ目で、別種と思った位です。シロチョウ類複眼の色調異常は小生は出会ったことがありません。どんな生物でもある「アルビノ(色素が抜けて真っ白になる)」の逆で、暗化することももちろんあるとは思いますが、なにせこちらも未体験です。
Commented by fanseab at 2012-09-24 21:55 x
ごまさん、台湾に行けば、タイワンアサギマダラがモンシロチョウのように飛んでいる・・・なんて思惑で遠征したんですが、意外と苦労しました。多化性の蝶特有の端境期だったのか、真剣に狙ってようやく撮れる有様でした。与那国ですか?ご武運をお祈りします。
Commented by fanseab at 2012-09-24 21:57 x
himeooさん、台湾は甲虫屋さんにとっても、魅力的な場所のようですね。小生は詳しくないので珍品に出会ったとしても猫に小判状態です。このカナブンの色調もそんなに珍しいのでしょうか?
Commented by fanseab at 2012-09-24 22:01 x
OTTOさん、9-10月の台湾遠征は台風シーズンと重なるため、遠征しても天候不良のリスクが高いのが悩みですね。カメラの操作方法は本当に習熟が必要です。過去に購入して直ぐに慣れないまま海外遠征に持参し、設定失敗から惨めな思いをしたことがあります。もしも、遠征されるなら、国内で十分練習されることが大事です。もちろん、予備の電池やメモリーカードを余裕持ってでかけることも大切ですね。
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