探蝶逍遥記

静岡県内の探索(8月12日)

 キリシマミドリのポイント開拓も兼ねてウロチョロ歩き回りました。最初にいつものアカガシ発生木へ。叩き出しを行うと朝方に降った雨の雫と一緒に♀が1頭飛び出しました。長竿で低い場所に誘導するも相手は樹冠に消えていきました。この日も♂は叩き出しで飛び出さず。どうやら♂の塒は別の場所みたいです。念のためこの発生木の休眠芽をチェックするとまだまだ伸びきっておらず、薄暗い枝先を中心に産卵した形跡をチェックしますが、卵は発見できませんでした。鈴鹿での経験も含めると産卵は休眠芽が伸びきる今月末あたりまでずれ込むのかもしれません。この日飛び出した♀はひょっとすると前回観察した♀と同一個体かも。何とか産卵挙動まで撮影したいものです。

 この後、地図上で予め狙いを定めた4ポイントを順に探索。一箇所のみ、高さ10mを越える「美味しそうな」アカガシ大木を発見。叩き出しを行うも蝶影はなし。ただ樹冠までは叩く術もなく、「いない」と証明することはできません。秋口に越冬卵探索にもう一度訪問したい場所でもありました。2箇所目のポイント近傍はアカガシではなくクヌギが優勢でガッカリ。車に乗り込もうとすると、植栽と思われるアベリアの花にオナガアゲハが吸蜜に訪れておりました。                                                          ++画像はクリックで拡大されます++
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D7K-20(トリミング)、ISO=400、F10-1/400、-0.7EV、撮影時刻:7時45分

 ♂を♂らしく、後翅の横白班を写し取るのは意外と難しいですね。お次は♀。
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D7K-20(トリミング)、ISO=400、F10-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時48分

 こうして改めて眺めるとオナガは尾状突起ももちろん長いですが、翅形が本当に細長いです。お次は吸蜜飛翔を真裏から狙いました。
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D7K-20(トリミング)、ISO=400、F10-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時49分

 橙色の弦月班はこのアゲハの魅力の一つでしょう。もうちょっと完品だともっと良かったのですが・・・。アベリアには他にカラスアゲハ♂、ダイミョウセセリも訪れておりました。アベリアが満開になり、イチモンジセセリが増えてくるとそろそろ晩夏。蝶屋にとって何となく寂しさを感じる時期です。3箇所目に巡った場所は以前キリシマ♂飛翔を確認したポイント。到着早々1♂らしき姿を目撃するも後が続かず。仕方なく付近の林道を車で流して黒系アゲハの観察に切り替えました。ここは2年前に訪れて発見したアゲハ吸水シーン観察に絶好のポイントでもありますが、この日の個体数は寂しいものでした。唯一まずまず新鮮なモンキアゲハが慰めてくれました。
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D90-20(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時58分
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D90-20(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時11分
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D90-20(トリミング)、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時12分

 この後、再度最初のアカガシ発生木に戻り♀の挙動を確認しましたが、姿を確認できず。そのうち谷底にキラキラと光る輝きが。いました!キリシマ♂です。ここはテリを張る場所ではなく周回コースの途中なので、近くにやって来るまで相当な辛抱が必要です。結局このポイント滞在中2回しか周回してくれず、連射した絵も全てピンボケ(^^; ここは恥ずかしながら心霊写真レベルの超ピンボケ証拠飛翔画像を貼っておきましょう。
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D7K-34(トリミング)、ISO=1250、F4-1/3200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時03分

 画面中央のボンヤリとした物体がキリシマです。一応、心眼で眺めて頂くと肛角部の橙色班も確認できます(爆) 言い訳がましいのですが、ここのポイントは谷底から湧いて来るようにキリシマが突進し、突然左か右に急カーブを取る飛行パターン。ですので、通常の置きピンでパンニング(カメラを水平方向に振る動作)の基本動作が通用しない難しさがあります。この時も300mmで撮るか85mmで撮るか迷った挙句のピンボケ画像量産でした。
 ともあれ、この日で今シーズンのキリシマ♂撮影トライはひとまず打ち止めです。まぁ、アカガシ探索と♀産卵シーンへのトライはもう少し続けてみようと思います。

 そのうち雲行きが怪しくなり、とうとう俄雨が降ってきました。車の中で雨宿りをしながら天気の回復を待ちます。程なく雨は上がるものの天候は回復せず、キリシマ♂の活動もパタッと停止したので、仕方なく撤収しました。
by fanseab | 2012-08-13 22:25 | | Comments(8)
Commented by naoggio at 2012-08-14 11:05 x
オナガアゲハの真下からの飛翔、とても面白いです。
複眼を見るとこちらを見下ろしているようにも見えます。
苦労の末のキリシマショット、キリシマに見えますよ、間違いなく。
「心霊写真程度の」ナイスな表現ですね。そのうち私も使ってみたいのですがいいですか?
Commented by Sippo5655 at 2012-08-14 21:40
オナガアゲハが、アベリアに・・・
私にとってはとても珍しい絵です^^
なんか、アベリアって街中の花壇のイメージがあるもので。。
本当にすらりとした姿が美しいですね!
3枚目、見事です(≧∇≦)
キリシマミドリシジミ、その飛翔撮影はとても難しいのですね・・・
それでも、トライする姿勢が素晴らしいと思います!
Commented by fanseab at 2012-08-14 21:45 x
naoggioさん、オナガは丁度目線位の高さを飛行しておりましたので、思い切ってカメラ目線を下げて空バックで狙ってみました。青空の条件ではないですが、ほぼ狙い通りの絵になりました。
キリシマ飛翔画像に関して温かい励ましのコメント恐れ入ります。貴殿ならジャスピン画像を撮るでしょうから、この表現は不要でしょう。
Commented by fanseab at 2012-08-14 21:49 x
Sippo5655さん、ここはそれなりの標高がある場所で駐車場脇にアベリアの植栽があるのです。
言ってみれば車横付けでオナガを狙える場所なのですよ。
キリシマ♂の飛翔は相当難物です。今回の個体は多少草臥れていて速度がやや遅かったのですが、飛行方向が予測できないので、視野に入れたり、合焦する確率が極めて下がります。
Commented by cactuss at 2012-08-14 23:11
飛翔写真はかなり低い位置からのものですね。
昨年、大雪山での撮影シーンが思い出されます。
それにしてもキリシマの撮影は難しいですね。
Commented by fanseab at 2012-08-15 21:12 x
cactussさん、この絵は低い位置にカメラを構えているのではなく、自分の目線より上にカメラを掲げて撮影しております。もちろんファインダーを覗いてはいないので、視野の真ん中にはなかなか入りませんが・・・。
キリシマ飛翔は当面、毎年真夏の課題となるでしょうね。難しい!の一言です。
Commented by kenken at 2012-08-15 22:51 x
最近、ROMにて失礼しております。
キリシマは、少なくとも鈴鹿では年による当たり外れがはっきりしている種なので、少ない年はなかなか厳しいものがありますね。この飛翔画像は、感動の涙ものです。
オナガアゲハ、こういう蝶をいつか自然光でしっかり表現したいと思っていますが、いつも他の蝶に目移りするのは、まだ若いせい?なんて思っております。
それにしても暑いですね、健康第一でまいりましょう。
Commented by fanseab at 2012-08-16 21:40 x
kenkenさん、関西在住時、2006年の鈴鹿は大当たりの年で、これに気を良くして翌年出かけたもののやや外れの年でしたね。こちらのポイントは元々個体数が多くないので、当たり外れの判断が難しいのですけど、ブログ仲間の記事を総合すると静岡のキリシマは昨年よりは「外れ」っぽいですね。
飛翔画像、これを撮りながら180mm~200mmのレンズが欲しくなりました。かと言ってズームレンズに戻る気はないので、またまたレンズ沼に陥りそうです(^^;
オナガを自然光で撮る・・・これは難しいですね。5月の第1化、ウツギの花で吸蜜する際も木蔭が多いですし、夏型の吸水も日陰でどうしてもストロボ必須になります。ノンストロボの傑作を期待しております。
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