探蝶逍遥記

長野県でゼフ探索(7月16日)

 今シーズンは何とかメスアカミドリ♂の開翅を撮りたいと思い、山梨・長野両県の谷筋を10箇所以上巡っておりますが、未だに好ポイントを見出せずに落ち込んでおりました。時期的に適期を外してしまうのも心配で、これが最後のチャンスと思って長野県に繰り出しました。例によって、衛星画像と1/25000地図をベースに候補地を5箇所程抽出し、順に探っていきました。メスアカの場合は活動ピークが正午以降とされるので、朝方は叩き出しでその存在確認をして行こうという作戦。ところが、第一ポイントに付いた午前7時は小雨模様。クリの花にヒトリガが舞っている程度で、アイノミドリも飛ぶ天候ではありません(^^; 仕方なく傘を差しながら長竿を振り回しますが、落ちてくるのは雨滴のみ(トホホ・・・)。ここは天気回復後に訪問しようと諦め、車で1時間ほど離れた第2~5ポイントへ移動。ようやく雨は上がりましたが、厚い雲に覆われて時折陽射しが差す感じ。何とか第4ポイントで開翅個体を発見しましたが、ゼフではなく新鮮なヒオドシでした(笑)                                                                                               ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=400、F14-1/400、-0.7EV、撮影時刻:9時50分

 この後、予定したポイント以外の谷あいを探りながら再度第3ポイントに戻ってクリの花を叩いていると、ウラクロシジミ♂が飛び出しました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F4-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時25分

 ヤレヤレ、これで全くの坊主は免れたか・・・と一息。ウラクロの撮影はほぼ5年振りでしょうか? お情け程度の開翅で表翅の銀白色が垣間見えます。この後、再度予定外のポイント探索に時間を費やし、午後1時過ぎになって、第2ポイントを訪れると、何と眼下にメスアカ♂が開翅してくれていました。記念すべき翅の上から見込んだメスアカ開翅のファーストショットになりました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F4-1/800、-1.0EV、撮影時刻:13時48分

 ほぼ真上からなので、後翅は輝いていませんが、右前翅はまずまずChrysoらしい輝きを捉えることができました。この直後、強烈な陽光が差してきて一旦、この個体は翅を閉じましたが、再度陽が翳るとそろりと開翅。その過程で、眩い金緑色の輝きを収めることができました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=400、F8-1/800、-1.0EV、撮影時刻:13時49分

 なかなか実際の色合いを表現するのは難しいですが、ファインダー越しに眺める、翅の開閉に伴う色の変化は素晴らしいですね。メスアカを撮影した後、ここには別のゼフも飛んでおることに気が付きました。そう、活動時間帯から予想されたエゾミドリシジミでした。しかも、エゾの活動は活発で、メスアカよりも上方の枝に陣取って、そのうちメスアカの占有空間まで占拠し、メスアカを20m程度高所に追いやってしまいました。そのエゾのテリ張りシーンです。
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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F4-1/1000、-1.3EV、撮影時刻:14時03分

 ほぼ全翅が輝く角度です。実はエゾのテリ張りシーン撮影はこれが初体験。正直、ゼフに限らず、帰宅時間が気になって午後の撮影は回避することが多く、どうしても午後に活動時間帯ピークを迎える種の撮影は疎かになっていたのですね。陽射しが強まると翅を閉じるのはエゾも一緒。丁度半開翅の場面です。
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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F4-1/1000、-1.3EV、撮影時刻:14時03分

 「Favonius♂の中でエゾの翅頂が最も尖る」とされておりますが、このアングルから撮影すると、なるほど尖りが顕著で性能の良い戦闘機を彷彿とさせますね。続いてほぼ真正面から。
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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F4.5-1/640、-1.3EV、撮影時刻:14時10分

 このアングルだと緑色が勝った色合いです。またこの個体の後翅黒帯の巾はやや狭い部分が多くてちょっぴりジョウザン的風貌でしょうか? 暫くエゾのバトルに見とれていると、何とお隣同士の葉上に♂が並ぶ光景も目撃できました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F5.6-1/3200、-1.3EV、撮影時刻:14時16分

 先月、オオミドリが一枚の葉上に相並ぶ呉越同舟」状態の♂の撮影に成功しましたが、個体数が多いポイントでは、案外このような光景がよく見られるのかもしれませんね。この時の状況は互いにバトルしていた♂がほぼ同時に別の葉に着地して均衡状態を保った・・・感じでした。ゼフのテリ張りは運動会の席取りゲームのようなもので、本来指定席は一個しかないのでしょうが、たまたま席が2個空いていると、両雄相並ぶ状態が実現できるのでしょう。このコマを撮影した数秒後には両♂が睨んでいた占有空間にライバルが出現し、3頭が絡む大バトルが展開していきました。

 さて、午後2時を過ぎた頃から不安定であった空模様が好転し、強烈な陽光が持続する状態になりました。これと共にエゾ・メスアカ共にテリ張り時は閉翅状態に。エゾはちゃっかりと木蔭のできる葉を選んで監視体制を続けておりました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=500、F6.3-1/1600、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時23分

 「暑い中、監視業務お疲れ様です」と声掛けしたい感じですね。また、エゾ、もしくはメスアカの卍も期待しておりましたが、どうも卍の持続時間は大変短く広角で狙う射程には来てくれませんでしたので、300mmで乱射してみることに。奇跡的に一コマだけピンが来ておりました。
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D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-1.0EV、撮影時刻:14時56分

 上の個体は後翅裏面肛角部橙色班が上下で連続する特徴、下の個体は後翅表黒帯巾が均一である特徴、いずれも「エゾの卍」らしい画像が切り撮れて満足できました。この後、天気はどんどん快晴に向かう感じなので、これが潮時と判断し、午後3時には撤収しました。三連休の最終日ともあって、高速は予想通りの大渋滞でしたが、成果も上がったので普段よりもイライラせずに運転できました。なお、当日偶然、現地でお会いできたKさん、Aさんには色々と情報交換他、お世話になりました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。
by fanseab | 2012-07-20 21:53 | | Comments(2)
Commented by himeoo27 at 2012-07-21 07:34
最後のエゾミドリ新鮮個体による卍巴飛翔画像素晴らしいですね!私も兵庫県遠征でアイノミドリ、ハヤシミドリでチャレンジしてみましたが、ピントがかなり甘く証拠画像程度がやっとでした。
Commented by fanseab at 2012-07-21 23:31 x
himeooさん、個体が新鮮かどうかはよくわかりませんが、何とか卍を切り撮れてよかったです。貴殿の関西遠征の成果は凄いですね。恐れ入りました。
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