探蝶逍遥記

山梨Favonius探索(6月24日) (1)オオミドリシジミ

 主にクロミドリ狙いで山梨に出撃です。クロミについての記事は別途書くことにして、最初にオオミドリについてご紹介しましょう。枝先から降ろしたクロミの開翅を待つ間、クヌギの高木を見上げていると、キラキラとゼフの輝きが。近寄って確認するとオオミドリシジミ♂でした。それも結構な個体数が飛び回っています。ざっと間口10m、奥行き30mほどの「T字型」の占有空間を4頭程の♂が激しくせめぎ合っておりました。それなりに飛び古した個体が多く、完品に近い個体を選んでテリ開翅を撮りました。                                    ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=200、F9-1/250、-1.3EV、撮影時刻:8時21分
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D90-34、ISO=400、F9-1/400、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時57分
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D90-34、ISO=400、F11-1/250、-1.3EV、撮影時刻:9時03分

 これだけ接近戦でオオミドリ♂を撮影するのは久しぶり。カメラと対峙するアングルによって変化するメタリックブルーを堪能することができました。2枚目の個体は敢えて逆光狙いで右後翅縁毛にちょっぴりブルーの幻光も観察できました。また、1頭の♂が葉上でテリ張り中、別の個体が同じ葉に並ぶ珍しい光景も目撃いたしました。
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D7K-20、ISO=200、F9-1/400、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時52分

 実はこの葉を支配していたのは、左前翅に欠けのある個体(向かって右:Aとします)。ところが、完品に近い別の♂(同左:個体B)がAの留守中にこの葉にちゃっかり居座っていて、後からAが舞い降りた場面なのです。以下、某人気ブログ、○山△子さん調でまとめた、AとBの想定問答。

A:ちょっと、あんた、ここはワシの指定席やで、はよ~どきな!
B:まぁ、固いこと言わないで下さいな。ついつい眺めが良くて、ちょっと一休み
  させてもらってます。それにお互い、ここで見張っていた方がライバルを確認するの
  に楽だと思いませんか?
A:グダグダと理屈をこねるやっちゃ。まぁ、エエや! けど、5秒たったらどくんやで!
B:わかりました・・・。

 実際にはものの数秒もしないうちにライバルが占有空間に出現。A、B両者が同時出撃して一大バトルがスタートしたのでした。
                                            
 さて、この日驚いたのはオオミドリの卍飛翔です。これまで管理人の乏しい体験では、オオミドリの卍は長時間持続することがなく、サッと絡んで直ぐに離れる印象が強かったのですが、この日は相当長時間連続した飛行を観察することができました。特に朝一番に観察した卍は7分近く継続していたように思います。で、先ずは300mmで狙ってみました。最初はロングショット。
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D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時13分

 クヌギ高木をバックにキラキラ輝く卍は素晴らしい眺めです。続いて至近距離で300mmとしては奇跡的にピントが合ったショット。
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D7K-34(トリミング)、ISO=1000、F4-1/3200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時16分

 この後は広角にレンズを変えて卍狙いです。時間の経過と共に卍の持続時間が短くなって苦労しましたが、何とか良いショットをゲットできました。最初は縦位置トリミングで。
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D7K-20(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:7時57分

 意図的にカメラをクヌギの樹冠方向に向けて撮っております。手前の個体がピンボケになった関係で却って、樹冠に向けての遠近感が良く出てお気に入りの絵になりました。お次は左下の個体が「迎え撮り」になったショット。
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D7K-20(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:7時57分

 カメラに向かってくる迫力が出せた画像です。3枚目は2頭が一番バランス良く収まった画像。
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D7K-20(トリミング)、ISO=200、F11-1/400、外部ストロボ、撮影時刻:7時57分

 因みに上に位置する個体は4枚目でご紹介した個体Aでございます。左前翅外縁の欠けがシンボルで、この個体はこの占有空間では優先的に振る舞っていた勇者と目される♂でした。最後は少し幻想的な雰囲気に仕上がった一枚。少し大きめの画像でのご紹介です。
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D7K-20(トリミング)、ISO=200、F10-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時01分

 左下の個体はストロボ光照射の関係で、何故か東南アジアに棲むセキレイシジミを彷彿とさせる姿になりました。今シーズンから条件設定を変えた飛翔撮影法ですが、何とかゼフの卍飛翔にも対応できることがわかってホッといたしました。できればメスアカ、ハヤシの卍にも挑戦したいと思います。なお当日、現地では偶然ブログ仲間のnaoggioさんがお見えになっており、同行されていたmidoriさん:「美撮りに夢中!と撮影をご一緒いたしました。当日は色々とお話もさせて頂き、楽しい撮影会になりました。お世話になりました。次回はクロミドリシジミ他をご紹介いたしましょう。<続く>
by fanseab | 2012-06-26 21:23 | | Comments(20)
Commented by hemlenk at 2012-06-26 21:47
卍飛翔の数々、恐れ入ります(^^)vすごいシヨットのレン発ですね。、
2頭がとまったシーンも面白いです。(^_^;)
次は、メスの追っかけシーンを是非ねらつてくださーい。小生のゆめのシーンですー(^_^)/
Commented by naoggio at 2012-06-26 22:07 x
先日は久しぶりにお目にかかれてとても嬉しかったです。
また大変お世話になりました。ありがとうございました。
目を瞠るような素晴らしいクォリティーの飛翔写真の数々、さすがですね。
私の方は積極的に狙わなかったせいもありますが飛翔はほぼ全滅でした。
静止の方もこんなにきれいな写真は撮れませんでした。
fanseabさんの撮影に対する姿勢を拝見して学ぶ所が多かったので、これに懲りずまた良い写真が撮れるよう頑張りたいと思っています。
また何処かでお目にかかりましょう。
Commented by ごま at 2012-06-26 22:19 x
飛翔撮影は流石でございます。
300mmの写真は背景の緑ボケが素晴らしくいい感じですね。
これを次の目標にしようと思います。
2♂の並んだショットは贅沢そのものですね。
Commented by midori at 2012-06-26 22:22 x
その節は、大変お世話になりました。
あのポイントはチームワークが必要なようですね(*^^*)。オオミドリ撮においては、今までで一番充実した1日になりました。そして、いろいろな激しいシーンにも巡り合うことができ、感激しました。飛翔シーンは、流石目を見張るショットばかりで勉強になりました。また、どこかのポイントでお会いしたいです…(*^^*)
Commented by kenken at 2012-06-27 00:18 x
 ほぉ~、以前、某誌のカレンダーでジョウザンミドリ2頭が並んで開翅している写真を見たことがありましたが、今度はオオミドリですかっ!凄いぞ、凄いぞ!
 金緑色の光沢表現が流石でございますね、えぇものを見せていただきました。
Commented by yoda-1 at 2012-06-27 05:00
これはいつもながらですが、素晴らしい飛翔画像の集積ですね。
これだけ撮れれば、熟睡できる一日になりますよね。
特に300mmでのピントの良さは正に奇跡的ですが、fanseabさんの実力なのでしょう。
YODAも広角+ストロボのセットでの撮影に挑戦してみたいです。その前にどこかでご一緒して、その秘術を盗み見るのが必要なのかも。
しかし、同じ葉に二匹の♂雄とはこれまた珍しいシーンでした。
Commented by kmkurobe at 2012-06-27 11:23
うーん光り物を本来の色で表現するのは大変なんですが、
いつもながらのすばらしいストロボワークですね。
オオミドリの卍飛翔はやはり空間のサイズと個体数に関係するのではないでしょうかね。
Commented by fanseab at 2012-06-27 21:44 x
ヘムレンさん、コメント有難うございます。
卍は何とか想定して絵がいくつか得られてホッとしました。やはり、長時間持続しないと歩留りが悪いですね。オオミドリよりもメスアカの方が恐らく持続時間が長いと思われるので、何とか物にしたいです。
Commented by fanseab at 2012-06-27 21:46 x
naoggioさん、先日はお世話になりました。
貴殿が来られているとは意外でビックリしました。やはり複数で監視すると、ロストも少ないし、効率的ですね。卍は貴殿らの撮影をちょっと邪魔したかもしれません。失礼いたしました。お蔭様でまずまずの絵が得られました。
今後ともよろしくです。
Commented by fanseab at 2012-06-27 21:49 x
ごまさん、コメント有難うございます。
広角飛翔撮影はようやく新レンズでの置きピン感覚が身に付いて来て、歩留りが向上しつつあります。300mmの開翅画像は程よい距離に対峙してくれたので、ボケも含めてバランス良く仕上がったと思います。なかなか都合の良い距離には止まってくれないのでラッキーでした。
Commented by fanseab at 2012-06-27 21:51 x
midoriさん、先日はこちらこそお世話になりました。仰る通り、複数人で探索した方が楽なポイントが多いです。本当に助かりました。小生もオオミドリをこれまで以上に楽しむことができました。目まぐるしく変わるテリ張り競争は本当に観てて楽しいですね。
Commented by fanseab at 2012-06-27 21:54 x
kenkenさん、以前にミドリシジミの♀が並んで開翅した場面を撮ったことがありますが、占有行動中の♂がこのように相並ぶことは初体験でした。非常に珍しいことではないかと思います。
久しぶりの緑色系ゼフ撮影で露出補正を最初は間違えて没画像の連発でした(^^;
Commented by fanseab at 2012-06-27 21:56 x
yoda-1さん、卍はそれほどいつでも見られる光景ではないので、この時はビックチャンスと言い聞かせて必死に撮りました。まぁ、納得できる絵が複数得られてホッとしました。とにかく数多く撮るしかありませんね。それには卍の持続時間がとても大事だと痛感した次第です。
Commented by fanseab at 2012-06-27 22:00 x
knkurobeさん、このポイントは開翅を脚立なしに斜め上から見込めるので、撮影は楽でした。
オオミドリの卍は今回初体験なので、卍が持続する条件とかはよくわかりません。ただ朝一番に発生した卍の方が持続時間が長いことは確かです。
あと、日の当たる後方(日陰側)に広い空間が開けていると個体が集まりやすいように思います。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2012-06-27 23:29
♂ダブル開翅はエエシーンですね。さどや、アドレナリン放出だったのでは。
Commented by ダンダラ at 2012-06-28 08:58 x
オオミドリの個体数の多いところでは、時々こんな2頭の開翅シーンを見ることが出来ますね。
飛んでいるものには敏感でも、止まっているものには無関心なんでしょうか。
卍飛翔、きちんと押さえられていて素晴らしいです。
300mmで、2頭の翅表にピントかが合っている写真は、ほんとにため息ものですね。
Commented by fanseab at 2012-06-28 23:03 x
ノゾピーさん、仰る通り、予想外のシーンに遭遇すると、とても慌てます。必死で撮影することに夢中で、二頭が飛び去った後にアドレナリンが出ましたよ(笑)
Commented by fanseab at 2012-06-28 23:06 x
ダンダラさん、流石に貴殿は過去に2頭相並ぶ光景を観察済なのですね。ご指摘の通り、見張るべき空間を注視していて、自分の指定席の状況は関知していないのかもしれません。
卍飛翔はそんなにシャッターチャンスがないので、必死で連射しました。300mmのジャスピンはたまたまですが、卍がゆっくりなので、置きピンではなく、何とかマニュアルフォーカスで追尾できました。
Commented by konty33 at 2012-06-28 23:06
素晴らしい飛翔写真の連発に言葉もございません。
このように撮影できたら楽しいでしょうね。
時間を拝見するとあっと言う間に撮影されているのにも驚きです。
Commented by fanseab at 2012-06-29 00:27 x
kontyさん、コメント恐れ入ります。
卍飛翔を広角でこれほど長時間撮影したのは今回が初めてでした。飛翔高度が基本、頭上なので、置きピン感覚が狂いやすく、意外と画面から2頭が外れることが多く、苦労しました。まぁ、とにかく数を打って、何とか良コマを確保いたしました。D7000の連射速度のお蔭で良いコマがあるとその両隣のコマもいい感じになることが多いです。ですので、数秒単位の中で撮影していることは事実です。
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