探蝶逍遥記

北海道遠征記(12)フタスジチョウ

 この遠征記、タテハチョウ科の最後を飾るのは管理人お気に入りのNeptis属。カラフトヒョウモンのポイントに着いて車を置いた直後に歩道からヒラリヒラリと舞い始めたのはフタスジチョウでした。歩道から丁度吸水していたようで、数頭がヒラヒラ優雅に舞っておりましたが、それなりに敏感で接近できませんね。最初はやや後方からのショット。                                                              ++画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=640、F11-1/1600、-0.7EV、撮影年月日・時刻: 2011年6月25日、12時04分

 新鮮な♂で縁毛が見事な個体でした。実は恥ずかしながら、管理人はフタスジを撮るのが、銀塩時代を通じてこれが初体験。これまで意外とチャンスがなかったのです。お次も別個体の♂。
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D7K-34、ISO=500、F11-1/1000、-1.0EV、撮影時刻: 13時22分

 最初の個体と比較すると前翅中室の白班が発達しております。否、むしろ最初の個体は少し暗化していると言うべきでしょう。北海道産の個体は日本国内の中で前後翅白帯が最も発達した亜種、ssp.bergmanniとされています。一方、ご承知のように本州・奥只見の個体群は相当に黒化が進んだ亜種、ssp.tadamiensisとされ、北海道産と只見産を並べるとまるで別種の趣ですね。フタスジでは後翅白帯が1条のみなので、後翅の白い縁毛がとても引き立つような印象を受けました。図鑑上では後翅の縁毛は表現しきれていないので、撮影して初めて気が付いた事実です。
 最後に翅表と裏面を同時に写しこんだアングル。
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D7K-34、ISO=500、F11-1/1250、-1.0EV、撮影時刻: 13時22分

 シンプルな翅表のデザインに裏面の赤銅色が映え、全体として、とても華やかな印象に一変するから不思議なもんです。飛翔も撮りたかったのですが、主目的のカラフトヒョウモンがチラホラ飛び始めたのでそちらに注力した結果、飛翔は次回遠征の宿題になりました。またNeptisと言えば、フタスジ同様に白帯が著しく発達したコミスジ春型も見たかったのですが、既に発生が終わったのか?このポイントでは観察はできませんでした。
<次回に続く>
by fanseab | 2012-02-24 20:46 | | Comments(12)
Commented by himeoo27 at 2012-02-25 10:41
長野県と群馬県の県境や、山梨県で私が観察したことがあるフタスジチョウと比べると白帯の太さが全く違うので↑の記載の通り別種の蝶のように感じます。同一種でも地域差が大きいのですね!
Commented by fanseab at 2012-02-25 21:02 x
himeooさん、比較のため極普通の本州中部産を撮らねばなりませんね。今シーズンはきちんと撮影したいと思います。ホシミスジも地域差が良く調査されていますが、素人目にはっきりしているのはフタスジでしょうね。
Commented by ダンダラ at 2012-02-25 22:23 x
初のフタスジチョウが北海道のこんな個体だなんて少し贅沢すぎますね。
最近中部地方のフタスジは数が減っているのか出会う機会が少ないように思います。
ミスジ系はついつい好い加減な撮り方になってしまうのですが、きちんと撮っておかないといけないですね。
Commented by fanseab at 2012-02-25 23:04 x
ダンダラさん、中部地方のフタスジを撮っていないと、北海道産の美しさも理解できなくて、豚に真珠・・・だったかもしれません。ミスジやオオミスジは85mmクラスのマクロだと相当敏感で接近しずらく、ご指摘のように本格的に向き合うには厳しい仲間ですね。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2012-02-25 23:48
未撮影種、厳密には長野県でチラッと撮影しましたが、エエ蝶ですね。私も未撮影種にはかなり拘っております。ミスジ系は大好きです。今年は長野県でアップで撮影したいです。
Commented by otto-N at 2012-02-26 19:25 x
初めまして。北海道育ちだったので、どこにも普通にいたフタスジチョウ、懐かしさでいっぱいです。
道内では普通種ゆえ、地元の方はじっくり撮影されていないので、初めて白帯の太さに気づかされました。
毎年お盆のときには、北海道に行っていますが、遭遇しないのも道理、発生は6月下旬から7月上旬というのを忘れていました。
今年はなんとかこの時期に行きたいと思ってます。
Commented by kenken at 2012-02-26 21:40 x
フタスジ、私も撮影した個体数はとても少ないですが、信州などで見かけると必ず追いかける蝶です。
2・3枚目は同一個体ですかな。この前翅の白斑の面積は凄いですね。個人的には最後の写真が撮りたいアングルですが、これだけ白いと2枚目の絵も外せません。
Commented by fanseab at 2012-02-26 21:58 x
ノゾピーさん、コメント有難うございます。
Neptisの中では最もシンプルなデザインで、それがこの蝶の魅力ですね。フタスジをメインに撮影する機会が無いので、どうしても雑に撮られてしまう感じはあるでしょうね。今シーズン、小生も比較の意味で本州産にチャレンジしたいと思います。
Commented by fanseab at 2012-02-26 22:01 x
otto-Nさん、拙ブログへのコメント有難うございます。そうですね。地元の方には珍しくない蝶でも地方の撮影者にはとっても魅力のある蝶は沢山いますね。特に北海道の蝶は年1化の種類が多いので我々内地の撮影者は苦労させられますね。
Commented by fanseab at 2012-02-26 22:06 x
kenkenさん、そうギンボシヒョウモンと並んでフタスジは信州らしいロマンを感じさせるタテハだと思います。2-3枚目はご指摘の通り、同一個体です。白斑の面積も巨大ですが、小生は縁毛の巾にも注目しています。ひょっとして本州産はもう少し白い縁毛巾も狭いのではないかと?そんな差異も是非本州産で撮り比べてみたいと思います。
Commented by naoggio at 2012-02-26 22:17 x
北海道産はこんなにも内地のものと違うんですね。
最初写真を見た時には海外の蝶と思ってしまいました。
白帯が広く、またおっしゃるように縁毛が目立ってきれいですね。
見てみたいです。
Commented by fanseab at 2012-02-27 23:44 x
naoggioさん、フタスジに関してこんなにもレスを頂けるとは想定外でした。内地の個体を撮影している経験者は北海道産との差異をよく理解されているのでしょうね。後翅の白帯が一本のみなので、後翅全体がスッキリした感じを受けますし、ご指摘のように縁毛も引き立つのだと思います。
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