探蝶逍遥記

北海道遠征記(9)アカマダラとサカハチチョウ

 北海道特産のアカマダラももちろん初体験です。maedaさんにご案内頂いた十勝の林道で、先ず目にしたのは蝶ではなく、ヒグマの糞。maedaさん一瞥して曰く、「そんなに古くないね・・・」。地元に住む方の言葉の重みを噛みしめます。管理人は慌ててクマよけの鈴をカメラリュックに括り付け、maedaさんとの距離を空けずに探索を行いました(^^; エゾマツの隙間からヒグマが我々を監視しているのではないか?常に緊張感の漂う撮影行でした。さて、その獣糞に止まって吸汁していたのが、なんとアカマダラ春型の♂でした。                                                                     ++画像はクリックで拡大されます(1枚目だけはクリックしないほうが・・・)++
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D90-85VR、ISO=400、F11-1/640、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2011年6月25日、10時23分

 背景が汚くてすみません(^^; このような画像でアカマダラの大きさを表現するのは大変難しいですが、蝶の胴体・触覚と翅のバランスを比較して見ればこの蝶の小ささをよくご理解頂けると思います。獣糞の回りを同時に飛び回っていたコチャバネセセリとさほど違わないサイズですね。お次は路上で全開翅した♂。
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D90-85VR、ISO=400、F13-1/1250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2011年6月25日、10時39分

 後翅最外縁の紫色の細い縁取りが大変お洒落だと思いました。最後はこの蝶の食草と思われるエゾイラクサ(Urtica platyphylla)の葉上で開翅日光浴する♂。
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D7K-34、ISO=640、F9-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影年月日・時刻:2011年6月25日、11時16分

 今回撮影したアカマダラ♂の中ではほぼ完品で、和名の「赤斑」らしい雰囲気の個体でお気に入りの絵になりました。以上、3枚の♂個体を比較すると、翅の黒化度(赤褐色の面積)も相当個体変異があることがわかります。2枚目のように黒化が進むと混棲しているサカハチチョウ春型♂と一見区別が難しくなります。さて、お次はそのサカハチチョウ♂。集団で吸水しておりました。
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D90-85VR、ISO=400、F10-1/1250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2011年6月25日、10時38分

 この集団から少し離れた場所で全開翅している♀にも出会いました。
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D90-85VR、ISO=400、F13-1/1250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2011年6月25日、10時36分

 これもド完品個体で満足です。記憶を辿ってみると、本州でもサカハチ春型♀を真面目に撮ったことが無かったような気がします。残念ながら、このポイントでアカマダラ♀には遭遇できませんでした。やや時期が早かったのかもしれません。夏型撮影も含め、次なる北海道遠征での課題でしょうか。<次回に続く>
by fanseab | 2012-01-23 22:21 | | Comments(8)
Commented by cactuss at 2012-01-24 20:23
小生も初めてアカマダラ♂を見たときは本当に小さいと思いました。
日本産のタテハチョウ科の蝶では一番小さいのではないでしょか。
エゾイラクサに止まった写真はいい感じですね。
Commented by himeoo27 at 2012-01-24 21:40
「緑」のイラクサの葉に、止まった「赤」いアカマダラ、互いに引き立て合って綺麗な写真ですね!
Commented by fanseab at 2012-01-24 21:42 x
cactussさん、コメント有難うございます。
図鑑で見ていても、やはり実物を見ると小ささを実感する蝶ですね。特に春型は夏型に比べて小さいので余計そう感じるのかもしれません。
東南アジアだとチビイシガケの類が同じように「小ささ」を実感させるタテハですが、日本ではアカマダラは別格でしょう。
Commented by fanseab at 2012-01-24 21:44 x
himeooさん、この時期、北海道では越冬明けのコヒオドシとかクジャクチョウも飛んでますが、この赤と黒で形成されるアカマダラの模様は独特で、仰るように新緑の葉に映えて、とても綺麗です。
Commented by naoggio at 2012-01-25 15:14 x
アカマダラとサカハチチョウ、似てはいてもけっこう雰囲気の違うチョウですね。
3枚目の写真などは目をぼかして見るとヒョウモンチョウのようにも見えてきます。
それにしてもヒグマの糞の立派で新鮮なこと。これを見てしまってはハブをも恐れぬ fanseab さんとは言えさすがに緊張せざるを得ませんね。
Commented by fanseab at 2012-01-25 22:30 x
naoggioさん、こうして記事をアップしていく過程で小生も両種の違いを子細に検討できました。それぞれ個性がありますが、やはりサイズが「小さい」ことで醸し出すアカマダラの雰囲気は独特ですね。
<ハブをも恐れぬ fanseab さんとは・・・
いえいえ、ハブは極めて怖いですよ。それに実は北海道に数年暮らしていた経験があって、北海道の「山親父(=ヒグマ)」の恐ろしさは十分経験しております。基本的に山小屋のない北海道の山行はテント張りが原則で、テントの外にヒグマの気配を感じた経験があります。この時の恐怖はハブ以上の怖さだったかもしれません。
Commented by chochoensis at 2012-01-26 17:00 x
fanseabさん、憧れの=アカマダラ春型=・・・しっかり拝見しました、素敵ですね・・・もう北海道には行けそうにありません。それと、台湾のチョウ・・・小さい頃からの羨望の土地です・・・早く行けばよかった・・・今になってから、羨望交じりの自分です・・・しかし、バナナセセリ・・・本当に大きいですね・・・。幼虫類がうらやましい。
Commented by fanseab at 2012-01-26 22:16 x
chochoensisさん、小生も北海道特産種の蝶を楽しみに遠征しましたが、ウスバキはもちろん、この小さなタテハも遭遇できたらいいなぁと思っておりました。小さくてもとてもエレガントな蝶だと思います。
台湾は以前の記事でも書いた通り、いつか行かねばならない「聖地」として捉えておりました。天気が悪かったため、成虫があまり出現しないこともあって、結構幼虫探索に費やしました。これからも何種類か登場させるつもりですので、ご期待下さい。
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