探蝶逍遥記

北海道遠征記(7)ホソバ&カラフトヒョウモン

 北海道に棲んでいるClossiana属として、既にコマクサ平で撮影したアサヒヒョウモン(C.freija)をご紹介しました。今回は残りの2種、ホソバ(C.thore)とカラフト(C.iphigenia)のご紹介です。遠征前に両種の区別点をそれなりに予習して現地に赴きましたが、スレ品になったりすると、結構難しくなるのは他のヒョウモン類と変わりありません。撮影は、これまたmaedaさんのご案内で楽しませて頂きました。撮影日はいずれの画像も6月25日です。

 最初はホソバ♂の吸蜜シーン。                                                      ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=400、F11-1/800、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時12分

 このタンポポにはカラタカと交互に訪れていた記憶があります。手前のイラクサ科の葉被りが何とも残念でした。この手の小振りのヒョウモンは複眼が可愛いのが特徴ですが、ホソバも然り。特に♂は複眼が大きくて可憐な印象を受けます。お次は場所を移動して(標高を下げて)のショット。
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D90-85VR、ISO=200、F11-1/800、-0.7EV、撮影時刻:12時12分

 吸蜜しているのはバラ科の花でしょうが、両種共にお好みのようです。和名がわかる方いましたら、ご教示下さい。またこの絵はホソバとカラフトの区別点、つまり後翅裏面の特徴(※)が良く出た絵になりました。

<※ホソバとカラフトの区別点:後翅裏面の特徴>
 ホソバは;
 ①中室中央に微小黒点が出現しない(微かな白点が確認できる程度)。
 ②最外縁に三角形状の銀白色紋が出現しない(外縁に平行な銀白線状紋になる)。
 ③後翅に連なる淡黄白紋列の色はほぼ等価(カラフトは第4室が銀白色紋になる)。

 さて、次はカラフトです。最初は♂の吸蜜シーン。
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D7K-34、ISO=200、F11-1/160、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時36分

 少し陽が翳ると不活発になって、開翅状態が続きます。上手い具合にコチャバネセセリ♀とのツーショットが撮れました。
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D7K-34、ISO=500、F11-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時42分

 両種共に完全な閉翅状態を撮るのも意外に難しいものがあります。相当粘ってようやく対角魚眼で♂閉翅をものにできました。
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D7K-10.5-X1.4TC、ISO=640、F4-1/2000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時56分

 2枚目のホソバの絵と比較して頂けると両種の斑紋差が明確になると思います。まぁ、ここまで新鮮な状態だとこの比較も楽なのですが、ボロ品になるとちょっと苦労します。次はロングショットで狙った♀。
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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F11-1/500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:12時23分

 ハシドイからの吸蜜です。偶然、ゲンセイ?らしき甲虫の飛翔も写って、お気に入りの絵になりました。最後はフィールド図鑑プロジェクト用に♀開翅も撮影。
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D90-85VR、ISO=200、F10-1/320、-1.0EV、撮影時刻:12時31分

 ちょっとスレ品ですが、ベタ開翅の絵も撮り難いのでこれが限界でした。なお、2枚目以降に撮影した観察地は本来、「カラフトポイント」としてmaedaさんにご案内頂いたのですが、実はこの日、既にご紹介したようにホソバも観察されており、混棲地であることがわかったのです。これにはmaedaさんも驚いておられました。

 念のため画像処理で両者♂裏を並べて比較してみました。上記①~③の区別点が理解できますでしょうか?
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by fanseab | 2011-12-27 22:55 | | Comments(4)
Commented by banyan10 at 2011-12-28 17:51
北海道特産の中では少し地味な印象の2種ですが、綺麗に撮影されていますね。
カラフトはまともに撮影できていないので、次に行くときにはしっかり撮りたいですが、ホソバに比べて生息地が少ないようで難易度は高そうですね。
Commented by fanseab at 2011-12-28 22:06 x
BANYANさん、カラフトの裏面は地味な印象を受けませんね。新鮮なカラフトの後翅裏面は憧れでしたが、その新鮮な個体に会えて満足しています。ホソバとカラフトは標高で棲み分けしているので、新鮮な両者を一時に撮るのは場所を選ぶようです。今回の観察地は混棲地でラッキーでした。
Commented by cactuss at 2011-12-28 23:38
本当にきれいに撮影されていますね。
今回はこの2種は撮影する事ができませんでした。
次回、行く時にまた、チャレンジしたいと思います。
Commented by fanseab at 2011-12-29 22:25 x
cactussさん、小生は貴殿より日程に余裕があったため、両種を撮影するチャンスに恵まれました。ただ撮影した25日は午前中は好天でしたが、午後は雲が広がって撮影には難儀しました。しかし、曇ったお蔭で開翅とか不活発な状態での撮影には好適だったかもしれません。
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