探蝶逍遥記

アカボシゴマダラ幼生期の観察:最近の状況

 先月から今月にかけて、拙宅庭のエノキで観察した結果をまとめてご紹介します。先ずは最終羽化品の確認。これまでの最遅記録は昨年の12月2日(参考記録としては室内回収品の12月10日)。今年は昨年に比較して11月に蛹化した絶対数が少なく、結局、11月15日に羽化した♂個体が本年のラストでした。                                                                 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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GXR@5.1mm、ISO=100、F5.1-1/50、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日:11月16日

 蛹化はエノキから移動して行われており、因みにこの個体の蛹期は16日でした。なお、11月8日に蛹化した個体が最遅記録更新の可能性を残しておりましたが、12月5日(この時点で蛹期28日)以降行方不明になりました。恐らく野鳥の食害に遭ったのではないかと思います。

 次は長角型(非越冬型)幼虫の越冬態勢に関する観察。こちらは拙宅庭ではなく、近所での観察結果です。これまで拙ブログで合計3回(2007年12月2009年2月2010年2月)、樹上越冬態勢の長角型幼虫をご紹介しました。いずれも翌春の羽化まで至らずに行方不明、および死亡しております。今回、2010年に見出したエノキと同じ株で長角型の越冬を確認できました。
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D7K-85VR、ISO=200、F14-1/60、-0.7EV、内蔵ストロボ+外部ストロボスレーブ増灯、撮影月日:12月4日

 果たしてこの幼虫、来春の羽化までこぎつけることができるでしょうか? なお、拙宅庭での短角型(越冬型)幼虫は現在1頭のみ葉上で頑張っており、残り2頭は既に樹上に移動しております。別のエノキで発生した越冬型3個体は既に先月中旬頃には樹上に移動しておりました。一方、12月4日のミヤマチャバネ越冬蛹探索のついでに、多摩川縁のエノキの根際をガサゴソ探してみますと、ゴマダラチョウの越冬幼虫がエノキの落葉についておりました。
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D7K-85VR、ISO=200、F11-1/160、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影月日:12月4日

 アカボシが隆盛を極めている今日この頃、ゴマダラの幼虫を見ると何故かホッとしますね。
by fanseab | 2011-12-08 20:42 | | Comments(6)
Commented by naoggio at 2011-12-08 21:08 x
羽化直のアカボシゴマダラ、なんとも新鮮できれいですね。
奄美で本家をご覧になって来たのでまた違った意味でこちらのアカボシにも興味が深まったのでは?と想像しております。
↓のミヤマチャバネの越冬蛹、魚露目の写真がとてもいいですね。環境の感じがよく解るし、自分も歩行虫かなにかになって見上げているみたいな気になります。
ストロボ2灯もスレーブ発光ですか。さすがに凝っていらっしゃいますね。
Commented by kenken at 2011-12-08 21:14 x
いつもながらの鋭く、きめ細やかな観察に恐れ入って拝読しております。
前回のミヤマチャの蛹はなんとも、むむむ・・・な途中経過になってしまいましたが、この長角型のアカボシはどうなるんやろぉ~と見守っております。
土着のゴマダラと樹上・落葉で越冬場所の住み分けちゅうのが分っていても、いつも不思議に思えます。
明日12/9は雪がちらつくかも・・・との天気予報、いよいよ本格的な冬ですね。
Commented by fanseab at 2011-12-08 22:14 x
naoggioさん、拙宅庭のエノキでの羽化事例は結構観察しておりますが、秋口は蛹期が長くなることもあって、羽化直個体を撮影しやすいですね。いつ見ても綺麗なものです。
ミヤマチャバネの蛹は何とか逆ガリバーの気分が出せたかもしれません。スレーブストロボも魚露目タイプのミクロ照射系が欲しくなりました。
Commented by fanseab at 2011-12-08 22:18 x
kenkenさん、幼虫や蛹の探索は一旦発見すると、感が働いて、見つけやすくなるものですね。ただ春先まで継続観察できるか?は色々とハードルが高そうです。長角型アカボシ幼虫は「4度目の正直」で、何とか羽化に辿りついて欲しいのですが・・・。
京都は寒いでしょうね。担担麺が食べたくなりました(笑)
Commented by ダンダラ at 2011-12-13 12:43 x
遅くなりましたが、今年もアカボシゴマダラの越冬について観察されていたんですね。
当方でも昨年からアカボシが見られるようになり、今年は越冬個体の観察が出来るようになりました。
11月20日に蛹化した蛹を現在追跡中ですが、もし羽化するとしても蛹期は1ヶ月以上になるんですね。
参考になりました。
Commented by fanseab at 2011-12-13 20:30 x
ダンダラさん、いつも貴殿の関連記事を拝見しておりますが、埼玉でもこちらと変わらない状況になったようで驚いています。とてつもなく速い拡散スピードですね。10月下旬頃の蛹化なら2週間程度で羽化しますが、11月中旬以降の蛹化個体は羽化まで最低1ケ月程度はかかると思います。この期間中はエノキの葉が落ちて、蛹が極めて目立ちやすく、鳥の食害に遭いやすい時期でもあります。
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