探蝶逍遥記

ムラサキツバメ集団越冬の観察:その1(11月13日)

 13日は昨年独自に見出した神奈川県のムラツ集団越冬ポイントに出向きました。昨年は11/21の時点で既に7~8頭集団が形成されていました。果たして今年はどんな按配でしょうか? 昨年は集団が形成されているアオキの葉をマンションの棟に見立て、各々1号棟、2号棟・・・と名付け、結局4号棟まで確認しました。現地8時30分着で先ずは3,4号棟を見て回ります。ところが全くの空室状態。そこで1号棟へ出向いてみると、1頭が独占状態で鎮座しておりました。                                                      ++画像はクリックで拡大されます++
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D7K-34、ISO=800、F6.3-1/400、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時38分

 その住人のアップ画像です。
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D7K-34、ISO=400、F11-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時57分

 恐らく♂でしょう。翅が立っており、触覚もある程度立っているので、活動間近なようです。この日の朝の気温はそれほど冷え込んだ状況でもなく、当然かもしれません。次いで2号棟の様子をチェックします。こちらも1頭のみでした(画面中央右)。
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D90-1855VR@55mm、ISO=500、F7-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時08分

 アップ画像です。
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D7K-34、ISO=400、F9-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時00分

 こちらも活動寸前の状態にあるようです。1時間半ほどして再度この個体を確認すると、日差しがアオキの葉に差してきたためか、ほぼ太陽に正対する位置に移動しておりました。
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D7K-34、ISO=200、F10-1/160、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時43分

 こちらの個体はどうやら♀のようです。1号棟、2号棟共に昨年と全く同じアオキの株に形成されておりました。もちろん、アオキも成長しておりますから、昨年と同一の葉にムラツが静止している訳ではなく、1号棟、2号棟いずれも昨年より数10cm高い位置の葉が選択されておりました。また、2号棟の約10m西方に位置するアオキの葉上に怪しき影を発見(下図矢印)。
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D90-1855VR@55mm、ISO=800、F8-1/100、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時21分

 「よっしゃ―! 5号棟発見や~!」と喜んで葉を詳細に検すると、何と「ムラツに上手く擬態した枯葉(爆)」でした。
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D7K-34、ISO=800、F10-1/320、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時21分

 枯葉上部の突起が尾状突起に見えるほど、よく似ています。ムラツの集団越冬探索ではよくこんな感じで騙されますね。

 これから徐々に朝晩の冷え込みが厳しくなり、集団の数が増加傾向になると推測され、その様子を今後見守ることにしたいと思います。昨年は11月下旬の観察から1月まで途中観察をサボったため、集団の盛衰を追跡調査することができませんでした。今年はその反省を踏まえて、小刻みに観察をしていきたいと思っております。また、この分野の観察では先達となる、 clossianaさんが既に千葉の公園での観察をスタートさせています。今年で4シーズン目となる継続観察の結果がどうなるか? そちらも興味津々です。

 さて、このポイントの近くにはソテツの植栽もあるので、念のためクマソを確認しましたが、坊主。その代り猛スピードで飛び回っていたのはウラナミシジミでした。多摩川縁では既に殆どがスレ品状態になっているのですけど、このポイントでは未だ結構新鮮でかつ、個体サイズがデカいので見応えがあります。植栽のデイゴ(マメ科)の回りで占有行動を取っている♂を見つけて追跡し、お決まりの縁毛ブルー幻光画像を撮影。
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D7K-34、ISO=400、F8-1/800、-1.0EV、撮影時刻:9時39分

 裏面の波模様が透かし彫り状態になって、エエ眺めでした。♂に追い立てられている♀を発見。こちらは♂の眼を盗みながら(笑)、デイゴの新芽に産卵しておりました。
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D7K-34、ISO=400、F8-1/250、-1.0EV、撮影時刻:9時34分

 ウラナミ♀が木本のマメ科に産卵するシーンを撮影するのは管理人として初体験。新鮮な個体なので更にこの♀の追っかけをしてみました。お次は産卵中♀の縁毛幻光を無理やり狙ったショット。
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D7K-34、ISO=400、F10-1000、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時57分

 縁毛もそれなりにブルーに光りましたが、それより驚いたのが、後翅内縁部に密生している長毛がブルーに光っていること。何となく妖しい雰囲気を醸し出しておりました。新芽には孵化済も含め合計7卵ほどが確認できます。母蝶が好む若芽は本当に限定されているのですね。
by fanseab | 2011-11-17 21:05 | | Comments(6)
Commented by naoggio at 2011-11-18 12:43 x
とうとう集団越冬観察の季節になってしまいましたか。
寝床が発見できて良かったですね。
最後のは本当にムラツに見えます。というかムラツにしか見えません。本当に枯れ葉でしたか?(笑)
今後も楽しみに読ませて頂きます。
ウラナミシジミはデイゴにも産卵するんですね。
そもそもデイゴがマメ科だということも知りませんでした。
Commented by ダンダラ at 2011-11-18 14:45 x
私も先日千葉に行ってみましたが、まだ大きな集団は形成されていませんでした。
冬鳥もまだ入っていないようですし、北海道の初雪も10日以上遅れているようですから、これから集団が形成されるのでしょうね。
Commented by himeoo27 at 2011-11-18 21:52
ムラサキツバメの越冬集団形成はこれからのようですね!
埼玉県内では未だ見つけていないので、神奈川で昨年観察したのと同じような場所探してみようかな?
Commented by fanseab at 2011-11-19 10:11 x
naoggioさん、まだ集団ではなく単独越冬状態で、これから増加していく様子を観察したいと思っています。枯葉の様子は追加でアップしておきました。デイゴも背が高いと観察しずらいですが、ここは人間の背丈程度に剪定されているので観察は容易でした。
Commented by fanseab at 2011-11-19 10:13 x
ダンダラさん、千葉も同じ状況だとすると、確かに季節進行がちょっと遅いかもしれませんね。今年は集団形成の初期から観察したくて、敢えて早めの出陣となりました。
Commented by fanseab at 2011-11-19 10:15 x
himeooさん、集団が形成されていくのはもう少し後かもしれません。ただこの週末から来週にかけて冷え込みが増すので、そろそろ集まり始めるでしょうね。越冬ポイント探しは冬場の楽しみですね。頑張って下さい。
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