探蝶逍遥記

ミヤマチャバネセセリ終齢幼虫の顔相比較(10/30)

 奄美遠征記はちょっとお休みして、近場の話題。先週、多摩川のお散歩観察で見つけた首題幼虫の頭部をマクロで比較してみました。実はこのテーマ、2007年2月7日の記事で既にご紹介しております。その時の撮影分はコンデジでしたので、今回はより解像度を上げるべく、デジ一での撮影です。先ずは下図をご覧ください。                                                                                      ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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撮影はいずれもD7K-85VR

 前回ほどバラエティに富んでおりませんで、(1)~(4)はかなり酷似していて、個体識別に苦労するほどです。一方、(5)はベージュ色の斑紋が拡大して頭殻全体が明るい印象を受けます。因みに個体(1)は先週、10/23の撮影、残りの4個体は本日(10/30)の撮影。

 次に終齢幼虫の巣と食痕の代表例をご紹介しておきます。
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D7K-24、ISO=100、F11-1/200、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時44分

 この事例は一枚のオギ(イネ科)の葉を綴って造られていますが、2枚以上の葉を束ねた巣も良く見かけます。上の比較写真で(3)で示した個体の全体像です。
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D7K-85VR、ISO=200、F13-1/250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時55分

 この画像でわかるように、巣内は緻密に網状吐糸されております。なお、このポイントで10/23(日)に全7個体の終齢幼虫を確認しております。凡そ3mX2mの狭い範囲で発見されました。1株のオギに1頭の終齢幼虫が棲んでおり、恐らく母蝶が狭い範囲に各株1卵ずつ、集中的に産み付けていったものと思われます。10/30の時点では、既に3個体が巣から消えておりました。地上に降りて蛹化したものと思われます。ミヤマチャバネはPelopidas属として例外的に蛹越冬であることが知られております。実は2007年の秋にも終齢幼虫を追跡し、野外での蛹化場所を突き止めるべく頑張りましたが失敗しました。今回も巣から脱出した3個体の行方を追跡しましたが、蛹は発見できませんでした。オギの根元にはクズやアレチウリの根が複雑に絡んでおり、蛹の発見は相当困難ですが、残りの4個体での捜索も何とか頑張りたいと思います。なお、夏型の飼育条件下では、複数の葉を簡単に綴った巣らしきものの中で蛹化することを確認しております。これをヒントに何とか見つけたいものですが、果たして上手くいくかなぁ~?
by fanseab | 2011-10-30 23:45 | | Comments(11)
Commented by km at 2011-10-31 13:56 x
うーん何度見ても面白い。写真ばっちりと企画化されたデータになっていますね・・・・・・ミヤマチャバネセセリ長野県では本当に少なくて、未撮影なのですよ・・・・・うらやましい・・・・・
Commented by naoggio at 2011-10-31 16:51 x
面白い顔ですねえ。ちゃんとハナの穴まである所が笑ってしまいますね。それにしてもよくここまでしっかり撮影できるものです。感心致します。
困難なミッションですが蛹発見がんばって下さい。
Commented by himeoo27 at 2011-10-31 21:28
私は先日貴兄のブログで唯一、一頭見つけたこの幼虫を同定出来て大感激しました。5番目の個体、本当に変わってますね!
Commented by fanseab at 2011-10-31 23:19 x
km(kurobeさんかな?)さん、ミヤマチャバネは自宅から徒歩圏内で観察できる蝶の中では比較的珍品の部類です。関西でもポイントは極限されるのに対して神奈川県や東京等、河川敷に上手く適応して生きていますね。確かに長野県あたりだと生息地が少ないのでしょう。
Commented by fanseab at 2011-10-31 23:22 x
naoggioさん、セセリの幼虫は頭部に特徴がある種類が多いので、以前から注目して写しています。特にミヤマチャバネはアニメキャラなので、好んで写してしまいます。この時期の終齢幼虫は巣を開けてもあまり動かないので、マクロの接写が容易です。蛹探索は苦戦すると思いますが、成功したら記事にします。
Commented by fanseab at 2011-10-31 23:24 x
himeooさん、そう貴殿のブログでも紹介されていましたね。その時も顔相を拝見して平均的かなと思いました。1頭見つかると芋蔓式に発見できることが多いのでチャレンジしてみてください。もうそろそろ蛹化の時期なので、今が幼虫探索の最後のチャンスでしょうね。
Commented by banyan10 at 2011-11-01 09:02
探そうかと思っていましたが、もう下へ降りてしまう時期なのですね。少しは時間を作ってみたいところです。
蛹はやはり難しいのですか。観察したいですね。
Commented by fanseab at 2011-11-01 22:00 x
BANYANさん、もちろん例外もあります。まだ終齢に達していない幼虫もいると思われますし、同じ河川敷のような環境でも南向きと北向きではまた蛹化時期も微妙に異なります。それでも11月中旬以降は流石に厳しくなると思います。幼虫が巣を離れ、地上に降りるのは恐らく夜でしょうから、現行犯逮捕の状況でないと蛹の探索は相当に難しいと判断しております。
Commented by konty33 at 2011-11-01 23:14
幼虫の顔に個性があるところまでは観察してことがありませんでしたが随分違うものですね。
この種は蛹で越冬でしたか。この時期は幼虫観察に集中するのも面白そうですが、そう簡単には見つからないんでしょうね。
徒歩圏内にミヤマチャバネが見られるとは大変羨ましいです。
Commented by fanseab at 2011-11-02 20:57 x
konty33さん、最初、ミヤマチャバネかどうか?不明な顔つきをした幼虫がいて、同定できなかったので、「どの程度個体変異があるか?」自分で顔画像をコレクションするしかないな~と思ったのがきっかけです。ミヤマチャバネの成虫は個体数が少ないのですけど、幼虫はある場所に固まって発見されます。巣の特徴を覚えれば、イチモンジセセリの幼虫よりも発見は容易です。
Commented at 2012-03-28 15:57 x
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